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情熱大陸の依頼がきたときのために

「主婦、時裕美子の朝は化粧から始まる。」

情熱大陸のテーマ曲をかけながら化粧をすると、自分が出演している気分になれる。

窪田等さんのナレーションで言ってもらえる想像をするだけで、自分のいちにちが特別なものに思えてくる。

そういえば、新垣結衣さん主演のドラマ"逃げ恥"も第一話の最初が主人公が情熱大陸に出演している妄想をしているところから始まった。その演出が面白く、その後もドラマを見続けたことを思い出した。脚本家の方も、そういう妄想したことがあったのかなあ。情熱大陸に出る妄想をしたことがある人って多いのかも知れない。

情熱大陸に出たら何を話すだろう。考えてみたけど、何も話すことがない。

「そうですね、仕事が一段落したので、今からお昼ご飯を食べます。メニューですか?保温したカピカピのご飯が少し残ってるので、スーパーでアジフライを買ってきて食べようかなと思っています。
アジフライ全体に一気に調味料をかけることはしません。一口分の醤油をかけて食べ、次に一口分のソースをかけて食べ、といった食べ方をします。色んな味で楽しみたいので。あ、ダジャレじゃないですよ(笑)
硬くなったご飯と濃いおかずって合うんですよね。こんな話で大丈夫ですか?」

常に取れ高の心配ばかりしてしまいそう。

「そうですね、仕事が一段落したので、今からおやつを食べます。基本的におやつは煎り大豆ですね。そうです、節分のときに年齢の数だけ食べるアレです。年齢を重ねると皆さん、こんな数一気に食べられないよとおっしゃいますが、わたしは日々余裕で年齢の数食べてると思います。食べ始めると止まらないんですよね。似たところで言うと、ナッツも好きなんですけど、ニキビが増えるのと価格が高いのとで買うのを辞めました。こんな話で大丈夫ですか?」

スタッフさんは仕事の話を聞きたいのに、食べ物の話しか出てこないのが申し訳ない。

わたしの職場は基本的に家だから、家に撮影が来るのか。でも、45㎡の部屋では撮影クルーの皆さんが入れないかも知れない、どうしよう。

出演依頼が来たときのために、まずは広い家に引越す必要がありそうだ。

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