臆病な自分がなぜ奮い立たせてカンファレンスでスピーカーをやったかという話
この記事は YAMAP エンジニア Advent Calendar 2020 の 13日目の記事となります。
2020年10月27日、日本最大級のプロダクト・マネージャーのカンファレンス「プロダクトマネージャーカンファレンス 2020」(通称pmconf)でスピーカーとして登壇しました(今期はオンライン開催)。
プロダクト・マネージャーとしてまだまだ未熟で試行錯誤しながら日々の業務をこなしている私が、恐れ多くも錚々たる面々に囲まれ、数百人に向けてトークすることになったわけです。
なぜそんなことになったのか、というドキュメントを赤裸々にここに記しておきます。
なぜやったか
2019年のプロダクト・マネージャー・カンファレンスは東京で開催されました。私は2019年7月まで東京に住んでおり、福岡に移住してすぐのタイミングで開かれたこのカンファレンス。張り切ってフル参加し、様々な刺激を受けました。「プロダクト・マネージャーとして経験を積んで、いつかここでスピーカーとして話したい」という漠然とした思いがあったのは事実です。
そして今年2020年。コロナ禍におけるプロダクトの戦略変更を血眼になって必死で乗り切り、落ち着いたタイミングできたのがこのメールです。
一般公募・・・あれ、スピーカーとして登壇できるチャンスでは?
いやいやいや、待て。
そんな話すことないし・・・いや、このコロナ禍でYAMAPが直面したアレコレはネタとして最高に面白いのでは?
いやもっとプロダクトマネージャーとして経験を積まないと・・・いや、逆にプロダクト・マネージャーとして登壇するのがめちゃめちゃレアな経験なんじゃないか?
いやいや、もっと学びを行わないと・・・いや、自分の学びを人に話すことが一番もっとも大きな学びになるんじゃね?
どう考えても「登壇を目指さないよりも目指すことがメリットが大きい」という結論になってきました。まあ、採択されなかったらされなかったで仕方が無い!というだけの話です。
ここまで来たら、あと必要なのは「度胸」のみ。割と最近人前で話す機会が多いので勘違いされがちなのですが、私はとても臆病で人見知りする人間です。あまりにも人とうまく付き合うことができず、中学校を転校し、高校を2日で中退するレベルの実力の持ち主です。(親には申し訳ない限り・・・)
しかし私も大人になり、なぜかクライマーになりました。クライマーとしての私の必殺の武器があります。
「どんなことも、クラック・クライミングよりは怖くない」
超へっぽこな実力のクライマーの私ですが、クラック・クライミングという割れ目に確保支点を取って登るというクライミングをやることがあります。これはもちろん安全性に十分な配慮を持って行うのですが、やはり自分で落ちたときための確保を行う(「カム」という器具を使う)のでめちゃめちゃ怖いわけです。下手すると死にます。
▲クラックを登っている途中の死の恐怖に怯える私(城ヶ崎の「パープルシャドー」にて)
登壇のクオリティが問題で失敗したとしても、怪我することも死ぬことはない。とてもセーフティ。
ということはやるしかない!
張り切って応募しました。
結果、採択! 登壇する運びとなったわけです。
そして迎えた当日
かなり端折りますが、資料等を準備して当日を迎えました。何度か一人でリはを行い、話すポイントも整理できました。
ちなみに私はプレゼンテーションは、西脇 資哲さんのこの本に大変影響を受けています。さらっと読める本なので、ぜひプレゼンする機会の多い方はオススメです。実践的な内容がテンコ盛りで、すぐに使える内容ばかりです。
といってもオンラインイベント。家でなんとかPCに向かって身振り手ぶりおで何とか話すものの、伝わっている実感がなく、なかなか孤独感のある30分でした。
しかし、pmconf2020が良いのはdiscordによる感想とその後の質問会があるところ。さまざまな反応と質問を受け、大変嬉しい限りでした。
当日のセッションの資料はこちらにアップしていますので、ご覧ください。
振り返って
もの凄く学びがありました。単にリスナーとして参加したのと比べると、当社比20倍くらいの学びがあります。やはり自分のやったことを振り返り、それを人に語るのはもの凄く思考が整理されます。
基本的に私は怠惰な人間で、うっかりすると「朝行ってガチャッとレバー入れるだけで終わる仕事がいいな」とか思ってしまう傾向があるのですが、やはりこれくらい強制力を伴って振り返り・語りを行うのは重要だなと思いました。
そして同時に「言語化することの大変さ」を思い知りました。先ほど端折りましたが、上の内容をまとめるのに本当に苦労しました。一応論理だっているように見えますが、その過程では必死に悩みながらやっていたので散り散りとした思考が散乱していました。それを繋いでいく作業は本当に骨が折れり作業で、途中で逃げそうに何度もなりました(実際逃げました)。
YAMAPではCommunication DesingチームやMAGAZINEチームというコンテンツを作るチームが身近にいます。様々なコンテンツを異常な速さで書き上げており、言語化の化け物のようなチームだなぁと畏怖しているのですが、改めてその凄さを思い知りました。言語化、大変。マジで。
そしてこれから
とはいえ「言語化」はプロダクト・マネージャーにとっては本丸、いわばHello Worldです。これを強制力によって成り立つ形ではなく、自然に呼吸するようにやれるようになることは私にとっても必須要件です。
あわよくば、ステージでギターを弾くような楽しさとか、クライミングで核心を超えてガバを掴んだような爽快感(分かりにくい)を持ってやれるようになりたい。
ということで、このnoteに行き着いたわけです。可能な限り今後、このnoteでプロダクト・マネージャーとして考えたこと・学んだことなどをコンスタントに発信していきたいと思っています。
どこまで続くかはまだ分かりませんが、言語化が楽しくなるようにスパルタとして頑張っていこうと思います。
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