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ときの介
2023年5月4日 19:31
熱に溶けた古銭を見た。微かに穴の開いた硬貨の趣を残しているが、ただの炭素の塊だった。閃光、熱波、轟音。そんなものとは無縁の公園。私はただ、ベンチに座っている。ペットボトルには水道水。服は貰い物とお下がり。プライスレス。晴天の空。緑色の川の、潮の匂い。私の前を真っ赤なストライプのスーツを着た小太りの男が通っていった。額には脂汗。ネクタイは紫と金色の渦巻。しかも締め方が甘くて、シャツの