-ヤング キング 2-
ジュンペイ 「こんにちは、よろしく」
ジュンペイは隣にいた少年に
挨拶をした。
タカシ 「こちらこそ」
ジュンペイは、
随分とかっこいい少年がいるなあ
と思って少し驚いた。
ジュンペイの学校には
こんなに目鼻立ちのはっきりした、
しかも背の高い男の子は
いない気がした。
小学5年生の時、
2人はとある学習塾で席が隣同士になった。
住んでいる場所も割と近く、
帰りの電車も同じ駅で降りた。
2人とも授業中は
わりとおとなしくしていた。
クラスには勉強ができる子が多く、
言ってしまえば
”身の程”をわきまえていたからだ。
対して、
休み時間は結構騒いだ。
他の子も巻き込んで楽しんでいたが、
中学入試を控えていることがあって
あまり好ましくないと思っている
保護者もいたようだ。
J「お前、どこ受けるの?」
T「みんなと同じところだよ。
でも K 中に受かれば十分かな。
お前は?」
J「うーん、、
なるべく近いところがいいかな」
2人は初日から3日目まで同じところを受験した。
タカシはきちんと K 中に合格し、
ジュンペイは4日目に受験したところに
進学することになった。
結局2人とも、
家からは結構離れた
東京の私立中学校に行くことになる。
中学1年の4月、
地元の駅のホームでばったりと会った。
J「お前、制服似合うじゃん」
T「お前のところの学ランの方がかっこいいな」
2人は別々の中学校に進学してからは
なかなか会うこともなくなった。
それから2年後、
ふとしたことがきっかけで
再会することにはなるのだが。
以上
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