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「ラスポテト」の歴史を辿る

 ラスポテト。
粉末にした芋を水で戻して成形して揚げる、いわゆる普通の「フレンチフライ」とは違った味わいのあるフライドポテト。
かつては多くの場所で見られた事からの様々な人の思い出からのなつかしの味としての想いや、工程の関係による独特の味わいによる嗜好などで、ちらほら思い浮かばれたりするような、そういう感じの存在のもの。

 詳しくはwikipediaでも読んでくださいな、と投げるとこは投げる。
とにかく「ラスポテト」について、広告などの記載から追えた限りのことをなんか書いとくだけの何か。
色々あって売るのがかつてより減ってしまっているのは確かなので。
結果的にラスポテトについてというより、輸入元の「ラス・スーパーフライ社」について追う感じになってますが。


ヘッダーは広告の模写てきなもの。







日本でのラスポテトの始まり


 一応の事はwikipediaのラスポテトのページと、ラス・スーパーフライ(ラスポテトの原料を日本で発売開始から輸入しているところ)の会社にあるページでだいたいのことは知ることはできます。


1972
ついに日本での販売開始

田本の熱意が実り、東京都内で街頭販売を開始。ラス・スーパーフライ株式会社を設立しました。当時は米国大手ハンバーガーチェーン店がスタートし始めたばかりだった時代背景もあり、まさにファーストフードブームの夜明けでした。ラスポテトは瞬く間に日本全国に広まり、多くの人たちに味わっていただくことができました。

ラス・スーパーフライ株式会社 RAS SUPER FRIES CO.,LTD.
https://www.rassuper.com/raspotato/

 しかし、この年表は一気に内容が飛びます。飛んでます。

2009
家庭でラスポテトを!ハンドマッシャー登場!

ラスポテトファンのお客様からの強いご要望により、家庭でも手軽にラスポテトが作れるようハンドマッシャーを開発。ラス・スーパーフライパウダーの一般消費者向け販売とともに、発売を開始しました。

ラス・スーパーフライ株式会社 RAS SUPER FRIES CO.,LTD.
https://www.rassuper.com/raspotato/

 会社としてはどうでもいいことや自ら扱った商品の衰退について書くようなネガティブなことは書けないであろう事はわかります。
けど、あんまりにもざっくりしすぎてます。
なので、自分で検索できた限りのことをそれなりに書くだけ書く、みたいなことになるわけです。
知りたいけど誰も調べてねえんだから自分で見て何か考えるしかないという。
どうせ自分が何かやったって話題にも上がらないようなもんだから掘れるだけ掘ったっていいだろうと。
NDLデジタルコレクションに頼りのあれこれ。



1972年


「ぽんふれっつ(ポンフレッツ)」


オランダ生れの
ぽん ふれっつ

ラス・ポンフレッツは、おいしく味つけされたポテト・パウダーが原料です。

『月刊食堂 : the food service management』12(8)(136),柴田書店,1972-08. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674659 (参照 2024-11-14)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674659/1/123

 国会図書館デジタルコレクションで「ラススーパーフライ」で検索すると、外食産業業界誌である「月刊食堂」が引っかかり、それに掲載されているラス・スーパーフライ株式会社の広告に書かれているのがコレです。
「ラスポテト」とは言ってないんです。
本当に最初の時には。

サクッとモチモチ!オランダ生まれの懐かしの味!
ラス・スーパーフライポテト
社名の元にもなったアイデンティティともいうべき商品です。
ラスポテト(愛称)ともにラス・スーパーフライ株式会社は歩んで参りました。

ラス・スーパーフライ株式会社 RAS SUPER FRIES CO.,LTD.
https://www.rassuper.com/raspotato/

「ラスポテト」はあくまで愛称と。
だからまあわりと呼称バラけてるんですよね、ラス・スーパーフライでの広告でも。
このきじではそのへんのよびかたよばれかたなどをできるだけ引用します。いやなおたくなアレ。

で、同号では他にもラス・スーパーフライについて書かれた記事もあります。

 ぽんふれっつの新屋台 晴海コールドチェーン展に登場

 ㈱ラス・スーパーフライでは、かねて考案中の新屋台(ぽんふれっつ専用)を出店し、好評を博した。...

『月刊食堂 : the food service management』12(8)(136),柴田書店,1972-08. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674659 (参照 2024-11-14)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674659/1/159

 作業時間、七分の一に短縮 フレンチ・ポテト成型機新発売

 ラス・スーパーフライ㈱は、フレンチ・ポテトパウダーを発売しているが好評をよんでいる。
 従来の生ジャガイモを書こうしての調理には、労力、保管、ロスなど種々の問題が残されている、この点を考えてオランダ・リキソナ社が革命的なスーパーフライの生産を計画し数年の研究後、衛生的、経済的、かつ良質のポテトパウダーの生産に成功した。…

『月刊食堂 : the food service management』12(8)(136),柴田書店,1972-08. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674659 (参照 2024-11-14)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674659/1/160

 調理法からの「フレンチ・ポテト」呼びに、ラス・スーパーフライの社名の由来というのもあり、「スーパーフライ」の呼称もあり。


「フレンチポテト」

 時流に乗って爆発的人気のフレンチポテト成型機
   =ラス・スーパーフライ=

 それは輸入品ではあるがパウダー(原料の粉)を一定の水にとかして機械にかけただけでおいしいフレンチポテトができあがるというフレンチポテト成型機とパウダー。
 いうならば、インスタントラーメンならぬインスタントポテト。

実業之日本・ACC 編『オール生活』27(11),実業之日本社,1972-10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2220589 (参照 2024-11-15)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2220589/1/31

 雑誌「オール生活」の記事『コックさんガックリ・機械伯料理時代――省力化の波はウデが頼りの料理にも押し寄せ新機械が大受け』で様々な機械について書かれてる中で、『フレンチポテト成型機』として「ラスポテト」の事が記載。

 ちなみにこの成型機、パウダーと田本さんの出会いは、レジスター機器の販売をしていた田本さんはICRの「レジスターの会」の会員でもあった。
 そんな関係でよく外国にも行っていた。
 ある時、会員仲間、友人でもあるシカゴ・キャツシュ・レジスターの社長からこの商品をみせられ〝これはいける!!〟と田本さんいはく、「脱本業をはかりました」とのこと。
 このパウダー、成型機はともに七年前、一九六五年にオランダに生まれたという。...

実業之日本・ACC 編『オール生活』27(11),実業之日本社,1972-10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2220589 (参照 2024-11-15)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2220589/1/31

 「ラスポテト」との出会いについても書かれている。

1953
ラスポテトの誕生

オランダ企業のアヴィコ・リキソナ社がジャガイモを粉末にする方法の特許を取得したことをきっかけに、粉末状のジャガイモを水で溶いたものを成形し、食用油で揚げるラスポテトが誕生しました。

ラス・スーパーフライ株式会社 RAS SUPER FRIES CO.,LTD.
https://www.rassuper.com/raspotato/

 生まれた年は1953年らしいので、これでもなし。

1962
It all started with 32 potato farmers around a kitchen table. In Hoog Keppel, Aviko started producing chilled fries, quickly followed by the first frozen products.

1967
Relocation to Steenderen, where an old stone factory offered more space to accommodate our growing ambition. Aviko also went over the border looking for opportunities to produce new potato products.

History
https://corporate.aviko.com/en/history

 アヴィコ社が設立したらしい年の1962年とも、工場移転したという1967年とも違う年。
ただ単に伝聞からのなにかの間違いなのかもしれませんが。
こっちが参照したとこが間違ってただけでした。

Our roots trace back to 1926 in Warffum, The Netherlands, where our first factory still operates today. Originally named Wilco (Willemsen Company), this small Dutch company laid the foundation for a lasting relationship with potatoes.

A new identity: Rixona
In 1956, Wilco became Rixona after the acquisition by Mr. Rieks and his sons. This transition marked the beginning of a new era, focusing on the development of potato products.

Our journey
https://www.rixona.com/our-journey

リキソナ社になったのが1956年で、それがその年、のようで。
とにかくそういう感じっぽいです。

Becoming Aviko Rixona
The year 1985 was a turning point when we joined Aviko, a prominent name in the potato processing industry. This merger introduced our new name: Aviko Rixona.

Our journey
https://www.rixona.com/our-journey

1985年に合併してたんで、それでそういう名前でもあるらしい、と。



1973年


「ラス・スーパーフライ」

『会社要覧 : ハム・ソーセージ業界』昭和48年度版,日本食品経済社,1973. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/11940029 (参照 2024-11-15)
https://dl.ndl.go.jp/pid/11940029/1/206
https://dl.ndl.go.jp/pid/11940029/1/207

 題名通り様々な「会社要覧」の本、その中の「ラス・スーパーフライ株式会社」の項の「関連取扱商品」に『ラス・スーパーフライ』の記述

https://dl.ndl.go.jp/pid/11940029/1/283


「フレンチポテト」

 珍らしい食品が続々と発売されているが、フレンチポテトの成型機がラス・スーパーフライ株式会社より発売された。
 ラス・ポテトパウダーを水煮加えて撹拌したものをホッパーに入れ、上から手押し圧力を加え、ホッパー下部より細い棒状の「ものを押しだすもので、スタンド型、壁型など各種のものがある。

日本加工食品新聞 編『ハム・ソーセージ年鑑』1974年版,日本食品経済社,1973. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/11915857 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/11915857/1/194

 機械について書かれているところで、『フレンチポテト成型機』のところに書かれている一文。
食品のカテゴリとしての「フレンチポテト」呼び。


’73日本食品工業展の出展

通商産業大臣官房報道室, 通商産業調査会 編『通産省公報』(7143),通商産業調査会,1973-09-07. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/9654938 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/9654938/1/8

 通産省公報の’73日本食品工業展開催の告知の出展企業に『ラス・スーパーフライ㈱』の名前の記述。

『食品工業 = The Food industry』16(21)(323),光琳,1973-10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/3339839 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/3339839/1/51
https://dl.ndl.go.jp/pid/3339839/1/52

食品業界誌「食品工業」での記事『'73日本食品工業展をみて--繁栄は競争原理を貫ぬくところに / 坂川昂祐』にも会社の名前が書かれています。

ラス・スーパーフライはポテトパウダーおよび成型機

『食品工業 = The Food industry』16(21)(323),光琳,1973-10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/3339839 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/3339839/1/52

 とにかくそういう展示会に出展していたと。




1974年

日本加工食品新聞 編『ハム・ソーセージ年鑑』1975年版,日本食品経済社,1974. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/11916382 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/11916382/1/257

 ラス・スーパーフライによるマッシュポテトの広告




1975年


「フレンチポテト」

日本加工食品新聞 編『ハム・ソーセージ年鑑』1976年版,日本食品経済社,1975. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/11917058 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/11917058/1/158

『ハム・ソーセージ年鑑』1974年版と同じ記述。


「フライポテト」

★実演販売で店頭に魅力を加えます。
 歩行者天国、催物に手軽に組み立てできるフレンチ
 フライポテト販売セット一式です。

『食品商業』創刊3周年記念増大4(10)(39),アール・アイ・シー,1975-09. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2734837 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2734837/1/9

食品業界誌「食品商業」での広告での一文。
『フライポテト販売セット』と称して、成型機と組み立て屋台のセットについて宣伝している。
屋台のサンプルの写真には『オランダ生れの… フライ ポテト』と書かれた看板と、『フライポテト』の文字が書かれている保温器が写っている。

1|RASフレンチフライ・ポテト販売セット

 ラス・スーパーフライ(株)では、ファーストフード、スナック向けにオランダリキソナ社が新たに開発した小型ポテト成型機「ラス・ジュニアー」をセットした組み立て式店頭販売セット一式を発売した。

『食品商業』創刊3周年記念増大4(10)(39),アール・アイ・シー,1975-09. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2734837 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2734837/1/115

また同号の『店頭実演販売用新鋭機器総ガイド』にも屋台のセットについて書かれている。


「スーパーフライ」

『製菓製パン : 全日本菓業新聞連盟加盟誌』41(11)(504),製菓実験社,1975-11. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/3321650 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/3321650/1/4

パン業界誌「製菓製パン」においても広告が掲載されていて、これでも『フライポテト販売セット』や『オランダ生れのファッションスナックフライポテト』として書いている。

★ラス・スーパーフライは、オランダ産で年間を通じて安定した品質と価格で今話題を呼んでいます。
 ラス・スーパーフライポテトは、おいしく味づけされたポテトパウダーが原料でパリッとした仕上がりは若者の間で好評です。

『製菓製パン : 全日本菓業新聞連盟加盟誌』41(11)(504),製菓実験社,1975-11. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/3321650 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/3321650/1/4

同広告にはこんな文もあり、定まった呼び名があるわけではないみたいな感じを受け取れます。

https://dl.ndl.go.jp/pid/3321650/1/140
また、同号の『新商品ガイド』のページにも『ラス・スーパーフライ社のフライポテト販売セット』として記述がされている。


『蒲鉾年鑑』昭和50年度版,日本食品経済社,[1975]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/11918087 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/11918087/1/87

 特殊澱粉としてラススーパーフライのクノーデルパウダーの名前が挙がっている記述



1978年


「フライポテト」

●思いついた時がスタートの時です。
「誰でも簡単に調理できる」これがフライポテト作りのポイントです。この成型機は最近のファーストフードの必要条件を充分に満足させた最新機です。
100年の歴史をもつ、オランダ・リキソナ社製スーパーフライ用ポテトパウダーを完全に効率よく使い、高い利益をあげる――それがこの成型機です。...

『月刊食堂 : the food service management』18(6)(210),柴田書店,1978-06. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674735 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674735/1/12

月刊食堂での広告の一文。
屋台や様々な成型機の写真が掲載された広告で、「スーパーフライ」とも書いてはあるものの、『即利益増大』の煽りが一番大きく書かれた後に『フライポテト併用販売の魅力』など書かれていたり、「オランダ生れのフライポテト」の煽りもまだあることから「フライポテト」呼びしてる感のあるもの。

同内容広告を月刊食堂にて半年掲載



●思い立った時にスタートダッシュ!
ご採用のその日から「即、商売」――をおすすめしている《ラス・スーパー》は トレーニングなしで確実な利益がつかめると、皆さまからご好評をえております。
★ファーストフードの必要条件が充分に満足できるフライポテト成型機がその秘訣です。
★どなたでも、「簡単に使いこなせる」スーパーフライ用ポテトパウダーを「完全に商品化する」それがこの成型機です。
...

『月刊食堂 : the food service management』18(12)(216),柴田書店,1978-12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674741 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674741/1/14

 月刊食堂での1978-12の号の広告の文。
「即、商売」の文字とポテトの写真を大々的に打ち出している広告。
また、この広告からポスターなどで見かけるあの鼻の頭にRASのシールを貼ってる子どもの写真が掲載されている。

同内容で1979-07まで広告を掲載。





1979年


「フライポテト」

スーパーえてる
 ファーストフーズ!
   即、店力になる新商売

特に場所と手間が勝負のカギになるこの業界では、変化の激しいお客様の流れとコストを常に考える必要があります。
即、商売!をおすすめしている《ラス・スーパー》は、トレーニングなしで操作簡単、納入した日から利益を揚げられるファースト・フーズを提供しておいrます。
スーパーフライ用ポテトパウダーをはじめ、各種のフライポテト成型機の採用によって、どなたでもすぐに第一線で活躍できるシステムです。
...

『月刊食堂 : the food service management』19(8)(224),柴田書店,1979-08. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674749 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674749/1/16

月刊食堂1979-08からの広告。
『オランダ生まれのフライポテト』の文字もあり、スーパーフライの名前もあるけど基本的「フライポテト」扱いな感じに受け取れます。

同内容で1979-11まで広告掲載。




1980年


思い立った時にスタート!
即、商売!

★外食産業(ファーストフーズ)で、いま、壮大な好評を得ている商品が、このオランダ生れのスーパーフライポテトです!!
★貴店もぜひ、この好機にスーパーフライポテトをご採用になって、お店のご繁栄を企画されてはいかがですか!!
★安定した品質のよさが、いつまでも貴店の信用をお約束します。!!

『月刊食堂 : the food service management』20(2)(230),柴田書店,1980-02. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674755 (参照 2024-11-16)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674755/1/16

月刊食堂1980-02の広告。
『オランダ生れの――フライポテトはラス・スーパーフライ 省エネ時代のチャンピオン!!』などとも書かれていて、すぐに商売できる事だけでなく「省エネ」についても推していた事が伺えます。

同内容で1982-08まで広告掲載。


1981年


 創業昭和四七年のラス・スーパーフライは、オランダのリキソナ社の日本総代理店として、フレンチフライドポテト用パウダーとその成型機の販売を行ってきた。このパウダーはいわゆるマッシュタイプのポテトとは異なり顆粒状になっていつため、食味食感がすぐれ、いわゆるクリスピーな焼成が効果的に実現できるもの。冷凍のカットタイプのポテトと比較した場合、約九分の一のストックスペースで足りるため保管場所にこまることもない。下処理、調理時間の短縮には最適の商品だ。

 同社のもう一つの柱とも言うべき商品に、米国アメリカン・オリジナル社(クラムチャウダーで知られる)調理缶詰類、冷凍食材としてキングホッキ貝、クイーンハマグリなどがある。
...

『月刊食堂 : the food service management』月刊食堂20周年記念特大第2弾21(8)(248),柴田書店,1981-08. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674773 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674773/1/113

『〈徹底網羅〉食品メーカー、問屋、商社60社の食堂業への取組み姿勢』
その中のラス・スーパーフライ社についての項での文。
ポテトだけでなく、この頃から始めた貝類の販売について半分以上割かれて書かれている。




1982年

「フライドポテト」

 〝オランダ生れのフライドポテト〟最近では、冷凍ホツキ貝やハマグリ等の輸入販売会社として知られるラス・スーパーフライ㈱(田本日出夫社長、本社東京新宿)が、創立十周年を迎え、その祝賀記念パーティーが去る三月一九日、ホテルセンチュリーハイアットで華やかに行われた。

『月刊食堂 : the food service management』22(5)(257),柴田書店,1982-05. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674782 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674782/1/146

雑誌月刊食堂の様々なニュースを載せている「SHORT NOTES」でラス・スーパーフライ社についての記事。




1983年


 ラス・スーパーフライ㈱より、スナックポテト成型機が新発売された。
 これは、同社の製品ラス・ポテトパウダーに合せて開発されたスナックポテトの成型機である。
 使用方法は、あらかじめラス・ポテトパウダー一kgと水二五◯◯ccを混ぜ合せたものをこの成型機にかけて、ハンドルを回すだけ。親指大(約七g)のスナックポテトが約五◯◯個成形でき、後は、一八◯℃の油で約一分揚げれば、とろけるようなマイルドな味のスナックポテトができあがる。

『月刊食堂 : the food service management』23(1)(265),柴田書店,1983-01. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674790 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674790/1/162

「製品情報」の中のハンドルを回して親指大の形にする成型機についての記事。
普通のサイズの「フライドポテト」と区別するためか、「スナックポテト」と呼んでいる。


『月刊食堂 : the food service management』23(2)(266),柴田書店,1983-02. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674791 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674791/1/4

 『「ラス」の強力ポテト・トリオ』として、『スナックポテト成型機』、『フライドポテト成型機』、『マッシュポテト』の三つを推している広告。

同内容で1983-08まで広告掲載




1984年


「フライドポテト」

★フライドポテトは誰れにでも愛されているメニューです。
★誰れにでもかんたんにできるおいしいメニューです。

さすが! ラス・スーパーだけのうれしいメリット!!

●冷凍庫不要、どこにでも置けて電気代はゼロ。
●保管スペースは冷凍ポテトのわずか1/9。

『月刊食堂 : the food service management』24(12)(288),柴田書店,1984-12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674813 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674813/1/8

『ラス・スーパー フライドポテト」広告。


同内容で87年まで広告掲載




1987年


●がんじがらめのフランチャイズチェーンではありません。新しい経営指導システムです。
●永遠のヒット商品〈フライドポテト〉のラス・スーパーフライが、外食産業15年のノウハウを蓄積してスタードした飲食店経営のニューボランタリーシステム。
●ご自分の店舗または売場の小スペースを利用して、最も売れる「ファーストフードコーナー」の開設をご指導・お世話するシステムです。したがって自店の「のれん」のまま、自由に経営手腕が発揮できます。

『月刊食堂 : the food service management』27(6)(318),柴田書店,1987-06. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674843 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674843/1/8

フランチャイズではない、と言っている「ニューボランタリーシステム」についての広告。
大きく描かれた鎖を引きちぎるイラストと「FCではありません!」の文字などが目立つが、下部にも一応『ラス・スーパー フライドポテト』についても書かれている。

同内容で88-07まで広告掲載




1988年

「ラス・ポテト」


<冷凍品に比べ> うまい、安い、早く揚がる、場所をとらない。
メリット15倍 ラス・ポテト

ラス・ポテトは、良質のオランダ産ポテトを粉末乾燥させたパウダーポテトで、
日本では20年近い実績のある評価の高いベストセラーポテトです。

『月刊食堂 : the food service management』28(8)(332),柴田書店,1988-08. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674857 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674857/1/8

ラスポテトの写真をバックに、「ラス・ポテト」のメリットを並べて記述してある広告。
写真のポテトの袋には「オランダ生れのフライポテト」とは書かれたままだが、公式で「ラス・ポテト」と呼称した広告はこれが最初になるのでは、と
それぐらい呼び名がバラついている、実際。
おそらく、普通の冷凍ポテトなどによるフライドポテトが増えだしたからそういう呼び名を使いだしたのかもしれません。よくよく調べてないのでわからんですが。

同内容で1989-04まで広告掲載。




1989年

「フライポテト」

『月刊食堂 : the food service management』29(5)(341),柴田書店,1989-05. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674866 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674866/1/10

『全く新しい、ファースト・フード・システム』として、そういう「指導」についての広告。
あくまで『フランチャイズチェーンではありません』と書いてある以上はそういうものらしい。
「指導」についての事が大きく割かれているものの、小さく『確実に利益をあげる、ラス・スーパーフライのフライポテト』として記述は残っている広告。

同内容で90-05まで掲載




1990年

『月刊食堂 : the food service management』30(7)(355),柴田書店,1990-07. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674880 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674880/1/26

『ラス・パーソナル・ショップ・システム』の広告。
メニューの一例にポテトの写真は載っているものの、ポテト自体を指しての記述は書かれていない。
本当にシステムだけの広告。

一部写真を変更しつつ、1993-11まで不定期にシステムの広告が掲載。
システムの広告以外に『ラス・クレープ』という商品についての広告なども掲載されたりしていた。


1992年

『月刊食堂 : the food service management』32(3)(375),柴田書店,1992-03. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674900 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674900/1/15

『ファースト・フード・ショップ・システム』の広告。
メニューの例の写真にポテトはあるが、これもポテト自体の説明はなし。

この広告と「ラス・パーソナル~」の方と変わったりしつつ1993-10まで広告掲載。
1994-11にも掲載あり。



1993年


「スーパー・ポテト」

スーパー・ポテトに注目。
冷凍ポテトの生産性、保管スペース、油の劣化、の問題を解決するスーパー・ポテトに注目。

『月刊食堂 : the food service management』33(12)(396),柴田書店,1993-12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2674921 (参照 2024-11-17)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2674921/1/9

『ラス・スーパー・ポテト』の広告。
「スーパー・ポテト」のメリットの記述や機械の写真などの掲載したポテトだけの広告。

1994-10まで広告掲載。


ポテトの広告はこれまで。
コレ以降のラス・スーパーフライの広告は『ニューヨークサンド』という食品や、フォアグラの広告などが掲載したりしていた。




ラス・スーパーフライ社が出していた広告からわかること考えられること


  • 最初は「ラスポテト」呼びはしていなかった。

  • そもそもの呼称が本当に安定してない。

  • 「ラスポテト」というのもあくまで愛称であったのかもしれない。

  • でもちゃんと公式で呼んでた時期もあったのは確か。


沖縄のA&Wでは「スーパーフライ」として販売されている

ラスポテト - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%86%E3%83%88
  • ラス・スーパーフライも「スーパーフライ」呼びしていたんだから「スーパーフライ」呼びされてるのも道理だ、ということ。

  • ラス・スーパーフライ社は結構早くからポテト以外の事業にも目を向けていた。


こんなとこかなと。



近年の「ラスポテト」


2021年

「ピットストップSUZUKA」での販売

「ピットストップSUZUKA」では、この名にふさわしいオリジナルメニューとして、鈴鹿サーキットにちなんでタイヤの刻印を付けた「鈴鹿タイヤ焼き」(大判焼き)のほか、オランダ発祥のフライドポテト「ラスポテト」や、ドリンク類も販売します。車から降りずにピットインする感覚で軽食をご購入いただける「ピットストップSUZUKA」をぜひご利用ください。

■概要
○営業場所 E1A新名神高速道路 鈴鹿PA(上り)
○営業期間 3月20日(土)~5月30日(日)までの土日祝日
○営業時間 10:00~17:00(予定)

E1A新名神 鈴鹿PA(上り)でドライブスルー店舗「ピットストップSUZUKA」を期間限定でオープンします! ~高速道路“初”の試み~|中日本高速道路株式会社、中日本エクシス株式会社のプレスリリース
https://www.atpress.ne.jp/news/248896


 「ピットストップSUZUKA」は読売新聞2021年3月9日中部朝刊や、中日新聞2021年3月19日朝刊などにも記事が掲載されている。




2023年

おじゃまします:Cafe&food LDK 幼なじみ営む安らぎ空間 /大阪  毎日新聞 2023.06.01 地方版/大阪 22頁

 中学でで出会った2人は思い出を多く共有しており、それは店作りにも反映されている。「ラスポテト」(310円~)は、中学時代に小山さんらが大好きだったフライドポテトの一種。粉末にしたジャガイモを水で溶き、細長く絞り出して油で揚げもので、モチモチとした食感がやみつきになる。「友人たちのリクエストもあって取り入れたら、一番人気になりました」と小山さん。…

毎日新聞 2023.06.01 地方版/大阪 22頁

cafe&food LDKについての記事。

ごあいさつ(ラスポテトが食べられるお店)

コーヒーでも お酒でも
ケーキでも ごはんでも
リビングみたいに ダイニングみたいに
町のファミリーレストランとして
多すぎるメニューの種類と
熱すぎる地元愛をもって
2007年2月14日より
がもよん出身の幼馴染の二人が
家族や仲間に甘えながらぼちぼちやってます。

cafe&food LDK
https://cafefoodldk.simdif.com/cafe_food_ldk.html

 そんな感じの店、らしい



おから活用グランプリ:おからで商品考案 荒川区「活用グランプリ」 22店舗、お急やオリジナル料理 31日まで投票 /東京  毎日新聞 2023.10.23 地方版/東京 20頁

 オランダ生のフライドポテトを扱う「ラスポテト専門店 ラスフリット」(荒川5)は、おから入りのポテト)(500円)を販売。店によると通常のポテトよりカロリーを抑えられ、より香ばしく揚げられるという。

毎日新聞 2023.10.23 地方版/東京 20頁

 第3回おから活用グランプリの記事。
ラスフリットも荒川区にあるお店。




そんなかんじの後の現状


日本での状況

日本では1970年代初頭頃からラス・スーパーフライ株式会社が粉末ポテト成形機の輸入を開始。一部の観光地やショッピングセンターの売店などで軽食として販売されていたが、冷凍ポテトの普及により[2]、販売店が減少。愛好者からの問い合わせが増えたことに応え、家庭向けにもポテト粉末と成形機(マッシャー)を販売するようになった。

ラスポテト - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%86%E3%83%88


 かつてに比べると減ったといえば減ったんでしょうけど、個人向けの粉末や機器販売、上記のニュースなどにあるような食べられるお店の存在などもあり、今でも食べることは出来る存在ではあるはずです、ラスポテト。
というかうぃきぺの記事に「2020年現在」ではあるけど食えるとこの店の一覧もあるので、そこ見たりしてください、みたいなかんじ。


とにかくここもそういうかんじの記事。
これかいてるじてんではまだぜんぶおえてないきじ。




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