国会図書館で検索できた「セガのファミコン」
いちおうの書き出し
かつて世間では「セガのファミコン」という言い回しが存在しました。
ファミコンことファミリーコンピュータがあまりにヒットしすぎて、ゲーム機の代名詞として印象付けられ、任天堂ではない他のメーカーのゲーム機もそう呼ばれてしまったり、あえて呼んでしまったりする言い回しです。
(このwikipedia記事のとこでもあるように、「ファミコン」がファミリーコンピュータの略であるなら、ゲーム機を指して家庭向けコンピュータとしてのファミリーコンピュータに当たるだろう、としてあながち間違いじゃないって解釈もありますけどね)
しかし、これにしても「エピソードが語られる」とあるように、口伝レベルでの話ではあるんですよね。
実際にそういう言い回しをされたという思い出話も無くはないんでしょうけど、それもやっぱり口伝であり、何かの記述に基づくものではない。
正しい言い方ではなく、雑な認識による言い回しではあるので、そういうものではありますが。
それでも「全く存在しない」というわけではなく、わずかにでもそういう認識の上で書かれた文献資料等が国会図書館で、というかNDLデジタルコレクションで検索できました。ありました。
とにかく、その「セガのファミコン」で引っかかった資料の詳細についてのことです、これは。
NDLデジタルコレクションで検索
国会図書館(NDL)デジタルコレクション、国会図書館に納本されている資料等をデジタル化し、パソコンなどの電子端末で閲覧できるようにしてあるサービスです。
このデジコレ自体については置いとくとして、とにかくこのサービスを活用することで古い事柄を探しやすくなっています。
そして実際「セガのファミコン」で検索するとこんな感じの結果です、これ書かれた現在では。
NDLデジコレの検索結果に出てくる資料には、NDLの登録情報でログインせずに見られるもの(著作権などに問題のないもの)、個人向けデジタル化資料送信サービスによりログインして見られるもの(自宅やスマホなどからも閲覧可能)、国会図書館内の端末でしか見られないものの三種類があります。
この「セガのファミコン」で出た結果の資料は三つとも「国会図書館内限定」資料であり、このままただ検索しても見られないわけです。閲覧不可。
だからまあ、いくとこいって複写閲覧してきたわけです。ええ。
それらを引用したりして中身についてあれこれかいときます。
「セガのファミコン」が書かれた資料
朝日ジャーナル 1991・11・15
https://dl.ndl.go.jp/pid/1812013/1/43
検索結果でもある『激闘!任天堂vsセガのファミコンウォーズ』ってのは、週刊朝日の広告でした。
文字だけの週刊朝日の見出し。
こればかりは読んでわかるように企業間についての記事の煽りでしかないと。
週刊朝日そのものは確認してませんが、いちおうそういうあれでしたと。
月刊家族 第84号 1993年2月1日発行
https://dl.ndl.go.jp/pid/11048846/1/
広島の家族社から発行されていたミニコミ、らしい
https://crd.ndl.go.jp/reference/entry/index.php?id=1000138536&page=ref_view
https://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=32031
https://wan.or.jp/dwan/dantai/detail/8
それの第84号での『座談会・ファミコン時代を生きる 子どもたち―親からみれば…』に書かれていたのが検索でひっかかったところ
親御さんからの目から見た子どもに対してのゲームの買い与えについての話のアレで、その最初の方にコレ
この日本では買えない(互換性が無い)ってことで、これジェネシス(海外のメガドライブ)のことなんでしょうね。年代的にも。
文芸春秋 1994-11
検索でひっかかったのは『最新東洋事情 第四回 規制大国シンガポールの幸福 / 深田祐介』のところ
作家深田祐介氏によるシンガポールについての連載記事
それのコメントのとこがそう
アセンブリとかその辺の話になると流石によくわからないので、引っ張るだけ引っ張っておく。
アジア人と日本人 : マハティールマレーシア首相との対話 1994.11
また、Googleブックスでも検索したら一つそれらしいのが見つかりました。
で、これも検索したらデジコレに資料としてありました。
大前研一 著『アジア人と日本人 : マハティールマレーシア首相との対話』,小学館,1994.11. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/13110545 (参照 2024-10-13)
つまりは、いわゆるコンピュータエイジ的なそういう話についてで任天堂と共に名前引き合いに出されてたわけですね。
この辺の記述も今から見て考えると面白いかもしれませんけど、それは置いておく。
今のNDLデジコレでは「SG-1000を指して「セガのファミコン」と呼称するもの」は無かった、というオチ
ゲーム系の雑誌やムック、ゲーマー・元ゲーマーなどのネットでの発言などを探せばそりゃあるにはあるでしょうけど、別にオーラルヒストリーをかき集めてまでやるほどのことでもないし、そう言われていた事を否定するわけでもないのですけど、とりあえず今現在その手のとこで検索した結果とその記述だけを書いた、というだけのものです、ええ。
いつかデジコレで検索できる資料、デジコレに限らず何かしらの検索できる方法が増えたりしたら、また何か発掘できるかもしれませんね、みたいなもんです。
どっとはらい