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なぜ生前整理が大事なの? 生前整理のメリット

こんにちは!
生前整理・遺品整理アドバイザーの松井麻律(まつい まり)です。

さまざまな方の生前整理や遺品整理、日常の片付けをお手伝いしていると、その人の人生だけでなく、他人とどんな関わりをしてきたのかも見えてきます。

親戚から煙たがられたり、精神疾患を抱えていたり。そして、身近な人が一番苦労しているということを身をもって感じます。

そんな時、自分自身をふと省みると「もしかしたら自分もそうなっていたかもしれない」と思わされるのです。

「どんな人でも、良い老後を過ごす可能性を持っていてほしい」と考えるようになり、今の生前整理のお仕事に辿り着きました。

今回は、生前整理がなぜ大事なのか、ということについて、私の体験談を交えてお話していきます。

人生初めての葬儀

母方の祖母が亡くなった時のことです。それは私にとって人生で初めてのお葬式でした。

祖父母は小さな家で暮らし、とても仲が良かったのですが、祖母が亡くなった頃には2人とも少しづつ認知症気味になっていたようです。

当日、ちょうどお隣でもお葬式が行われていました。

比べたかった訳ではありませんが、お隣さんのお葬式は、私の家のものとはまったく違ったものでした。

たくさんのお花があって豪華な、イメージ通りのお葬式。

うちのお葬式はお金がなかったため花を飾ることもできず、父がお経を唱えるという、ものすごく質素なものでした。

そして、集まった人数は10人ほどで、用意したご飯もコンビニのもの。

祖父と祖母は仲良く愛がありましたが、友達が少なかったため、さみしい雰囲気で葬式が終わりました。

お金のないお葬式を目の当たりにして『自分の葬儀の時は事前にちゃんと準備しないといけない』と心から感じさせられたのです。

祖母の遺品整理

祖母が亡くなった後、祖父は一気に元気をなくしたことで認知症が一気に進み、数カ月後に祖母を追うようにして亡くなりました。

祖父の葬式を終え、父と母、私の3人で遺された家の片付けが始まります。

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父方の親戚で軽トラを持っている人を呼んだのですが、片付けもせず金目のものだけを奪っていきました。

そして、家の中は物で溢れかえっていて、たばこと生ごみ、ホコリの匂いが家中に染みついた状態になっていたのです。

祖母の使っていたものはどれもホコリまみれのベタベタになった状態で、思い出の品を手元に持っていたいという想いも叶いませんでした。

「生きているうちに受け取って自分で管理しておけばこんなことにはならなかったのではないか…」

片付けを進めるにつれて、そんな気持ちが湧いてきました。

同時に「同じような思いをした人の助けになりたい」という気持ちが芽生え、そして次第に想いが強くなり、人を助けるために起業しようと決めました。

生前整理サービスを始めたきっかけ

起業資金を貯めて、人脈を広げるために参加していた交流会に顔を出した時「特殊清掃をしている知り合いいない?」と声を掛けられたことがありました。

『特殊清掃』といった仕事が出始めたばかりの頃で、調べていくにつれて

「そういう業者がいるなら、あのとき頼めばよかった!」
「第三者に頼れたら、祖父母の遺品整理であんな辛い思いをせずに済んだ」

そう思い、これを仕事にしようと決断しました。

生前整理をすることで、生きているうちに思い出の話が聞けるようになります。

私の後悔は、生前整理をしなかったため、祖父母の思い出の品のほとんどがホコリにまみれになったこと。

そんな思いをする方を減らしたいのです。

なぜ生前整理が大事なのか

生前整理に携わって3か月目に入った時、とある大きい案件を担当することになりました。

大きなお家に一人暮らしをしていたお金持ちの女性が、亡くなってから3か月後に見つかったのです。

遠い親戚の甥っ子さんからのご依頼で、「ゴミ屋敷の片付け」という依頼だったのですが、実際は、「ゴミになってしまった家」でした。

家の中にはすごい量の洋服や衣装があり、ブランドものもきれいに管理されていました。

一人暮らしの高齢者が亡くなった場合、相続や片付けの手続きは兄弟しか頼れませんが、兄弟も高齢だとなかなか話が進まないことがあります。

すると、遺体は片付けても、家の中は誰も片付けられないのです。

その女性もまさにそういった状況で、唯一元気だった甥っ子が依頼してきたのですが「金目のものだけあればそれでいいです」とおっしゃいました。

写真はいらないのかと伺ったところ「じゃあ一応」、顔を出したかと思えば「これは金になりますか?」と、片手間で依頼してきたのが透けて見えました。

「宝物がたくさんつまった思い出のある家が、ゴミ屋敷になってしまう前に依頼してもらえば、価値あるものを価値ある状態で残すことができたのに。」

と、これまでの思いが確信に変わり、「生前整理は必要だ」と強く思わされる経験になったのです。

生前整理と遺品整理の大きな違い

「生前整理」と「遺品整理」では、得られるものがまったく違います。

「遺品整理」は亡くなってしまったあとで片付けをするため、思い出を共有することができず、その遺品に込められたストーリーを知ることもできません。

そして、ものが金銭的な価値でしか見られなくなり、金目のものがないか?と親戚が言うようになってしまいます。

「生前整理」ならば、前向きにその人の老後を豊かにする可能性があります。

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その人にとってより良い豊かな生活を送ってもらうため、その価値をもっと社会に広げていきたいと思っています。

生前整理を始めるタイミング

生前整理は、老後を考え始めた時くらいが適切なタイミングで、一番若い方だと46歳ごろからスタートされています。

かさばってしまうアルバムなど思い出のものは、スマホなど小さく持ち歩けるものに移動するのがおすすめです。

ただし、亡くなった後も解除できるよう、パスワードは分かりやすくどこかに貼っておきましょう。

「手放せない」と思うものは、箱に入れて数か月間開けなかったら捨てるという風に基準をつくると手放しやすくなります。

どうしても手放せないなら形を変えたり、小さくする方法を考えたり、貸倉庫なども検討します。

「いつまでにどこをどうしたいか」「誰かのためか」を明確にすることで、生前整理はスムーズに進みます。

他の業者よりも費用が安くなる理由

トカノハート&ハートでは、ごみをごみとせずにリサイクルに回しており、買取屋さんのように手数料を頂いていないため、価格が安く抑えられます。

3LDKの一軒家で遺品整理をする場合、お客様が取られた他社の見積もりでは80万のところ、トカノハート&ハートは36万円。

また、悪質な業者も存在するため注意が必要です。先に荷物を積んで後から金額提示し、高いと断ると「自分で荷物を下ろしてください」という対応をされたり、買収できるものだけを持っていくケースもあります。

そんな事態を防ぐためにも相見積もりを取り、4社程度の中からしっかりと比較して、一番気に入った業者に依頼しましょう。

片付けは目的でなく、よりよい生活のための手段

よくある遺品整理・生前整理のサービスは、「物を片付ける」という発想から来ています。

しかし、「心をこめて片付けを行います」というのは当たり前。
私は、しっかりと’’整理’’をすることが、高齢者のよりよい生活のきっかけになると考えています。

特に高齢者の女性にフォーカスを当て、私たちは「片付け」のためではなく、「よりよい生活のため」にサービスを提供し続けています。

私は昔から、「男だから、女だから、若いから、高齢者だから」という縛りがものすごく嫌でした。

自分が自分らしく生きるということができていない人に対して、自分らしく生きられるお手伝いがしたい。

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手放すものは手放し、譲るものは誰かに譲る。

生前整理、遺品整理、訪問介護を通して、高齢者の方がよりよい生活をして、誰もが対等な世界を創り上げたいと思っています。

▼生前整理、訪問介護のご依頼はこちらから

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松井麻律(まつい まり)
栃木県出身。生前整理・遺品整理アドバイザー。
「自分らしく生きられていない人に対して、自分らしく生きるためのお手伝い」を提供するため、『トカノハート&ハート』を設立。
訪問介護を通し、遺品整理の価値を伝えながら「よりよい生活のため」にサービスを提供し続けている。
ホームぺージ:https://tokano.tokyo

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