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「最低賃金改定について①」~全国平均28円引き上げをどう捉えるか?

みなさん、こんにちは!
東海労務保険事務所です。

2021年度の最低賃金が、都道府県一律で28円の引き上げとなる見込みです。

「0.1%(1円)増」にとどまった昨年と比較して、
今年は「大幅アップの3.1%増」となり、時給平均930円となります。

コロナ禍での大幅な上昇は「雇用削減」につながる懸念されるも、
賃金が上がらなければ、生産性は上がらないとの声もあります。

今回の改定について、
1.最低賃金アップの背景
2.賃金改定後の課題・展望

について検討してみました。

今回は
1.最低賃金アップの背景についてまとめました。


<背景>
昨年は、コロナウイルス感染拡大の影響を考慮し目安を示せなかったが、
今年は一転、
産業全体では利益水準が回復している
「新型コロナウイルス禍でも最低賃金を引き上げてきた諸外国の取り組みが参考になった」
との判断から大幅アップへ踏み切った。

<懸念>
経営の苦しい中小企業や非正規雇用を多く抱える飲食や宿泊業の、
雇い止め」や「雇用の悪化」さらに中小企業が淘汰されるとの声も…
(日本商工会議所など中小企業3団体より)

<肯定的見解>
『誰もが時給1000円』に向けた一歩前進。
現行の全国平均902円という水準は、年収180万円ほどにしかならない低水準であり、
たとえコロナ禍であっても、最低賃金を引き上げていくことの必要性がある
(連合)

以上となります。

何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
https://www.tokairoumu.com/contact/

次回は「2.賃金改定後の課題と展望」についてです。

よろしくお願いいたします。

参考資料
「最低賃金3%上げ、全国平均930円 審議会が28円増で決定」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA136230T10C21A7000000/

「コロナ2年目の最低賃金、あるべき姿は 労使代表に聞く」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA029UA002072021000000/?unlock=1