3月から5月の題詠まとめ

こんにちは、お久しぶりです。

当サークルでは毎週お題に即した短歌を詠む「題詠」を行っています。
かなりの量が溜まっていたので(部長の怠慢)、数回に分けて投する予定です。

今回まとめるのは3月10日~5月10日の間に詠まれた短歌です。
是非ゆっくりお楽しみください!
※日付はお題を出した日です



3月10日「セレナーデ」

夕闇に響く歌声乙女の嘆き後世に伝わる伝説の譜(薺)

音楽室無人のピアノ鳴り響くいつかの情景蘇る(薺)

取引に歌を取られた人魚姫は知られることない海の泡(薺)

青春は恋に焦がれ消えていく琥珀糖を今貴方へ(薺)

今日もまた外から聞こえるセレナーデ君は誰を想っているか(あむ)

奏でようこの気持ちを曲にして届くといいな僕のセレナーデ(あむ)



3月17日「くじら」

今の小一は知らぬかでかい雲に乗る小人くじらぐもとな(薺)

結局は人の我儘食卓に並ぶ食事と捕鯨船(薺)

ピノキオとじいさん飲み込む巨大な海クジラの口は保温室(薺)

皿洗い好きの弟サンタさんくじらのたわしくださいと(薺)

給食に出てくるコンビレアケースぬたは嫌われ揚げは好かれ(薺)

テレビではよくみる君の実物を現実世界で見たことがない(あむ)

「母性ある生き物です」と発表会鯨に親を殺された子が(五月 毬)



3月30日「心酔」

「ただの敬愛よ」虚な瞳の君嘯いたそのほろ酔いは酒か心か(氷菓)

眠り咲く乙女の顔に惚れ込んだ男より愛い酔いどれ知らず(薺)

寝る前も朝目覚めても考える 気分がいいね 恋に恋して(あむ)

おかしいな 君しか見えない コンタクトも 度の強い眼鏡でも 効果がなくて(あむ)

液晶の向こうの歌は肺中にシーシャのように血巡るように(五月 毬)

明日からのわたしが生きてゆけるよう肩まで浸かっていたい あなたに(宮下)



4月20日「猫」

鈴鳴らし寄ってたかって我先にカリカリのおやつは僕のもん(薺)

あのブチの丸みを帯びぬカーテンやフォトフレームに体温は無く(祈人)



4月27日「一目惚れ」

うっすらと花を添えてティーパーティーあの子へ贈る特等席(薺)

桜散る雨の香りが惑わせる好きの二文字を知らないあの子へ(薺)

惚れてます出会った時から好きすぎる柄に合わない恋文どうぞ(薺)

ねえねえどこが好きなの彼女が言う全部に付け足し一目惚れ(薺)

蜘蛛の巣に引っかかったのは私ですここが住居警備員する(薺)

直感って 適当みたいなんだけど 結論があって 理由がないだけ(あむ)

君だから 好きなんだけど なんでかな 見ただけなのに なんか好き(あむ)

君のその普通と違う雰囲気に なんだかとても 引き込まれたなぁ(あむ)

美しい 桜の中の立ち姿 まるで芸術作品みたいだ(あむ)

目が見えること前提の恋をして盲目だなんて言ってしまった(宮下)



題詠な現在も継続中です。
興味のある方は是非お気軽にご連絡ください!
残りの題詠も近日まとめる予定です。また次回もよろしくお願いします~!


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