メンバーへの1on1フィードバックで内省機会を作り出す
新しい事業やチームを立ち上げたとき、ついつい業務効率の改善を後回しにしてしまうこと、ありますよね?なぜなら「フィードバックをするにはもっとデータが必要...」と感じることが多いはず。
実際、新規事業立ち上げや新しいチームで一から事業を作っていくとき、タスク処理の効率化のためのフィードバックは難しい傾向にあります。
さて、そんなわけで、今回は1on1ミーティングでの判断材料作りからフィードバックまでの流れについて、私の実体験をもとにいくつかのポイントをお伝えしたいと思います。ぜひ、これからご紹介することを役立ててみてください。
フレームワークを導入して1on1フィードバックを行おう
「さあ、1on1ミーティングを始めよう!」そんな風に思い立ったのはいいけど、ただ近況報告をするだけに終わっていませんか?
もちろん、チームとのコミュニケーションは重要です。でも、それとは別に、タスクの整理や、それに基づいた次のアクションの決定もしなければいけません。
整理された情報をもとにした内省機会の創出。これが実は成果に繋がる大きなカギを握っているんです。
内省機会はどうして必要?
新規事業立ち上げたばかりの時期は、仕事量も多く、常に手を動かしている状況に陥りがち。でも、内省機会もなく、ずっと手だけを動かしていると、知らないうちに作業の効率が落ちていたりするもの。
それを防ぐためにも、1on1ミーティングを定期的に実施して、内省の時間を確保しましょう。自分のタスクを客観的に見返すと、案外、時間を無駄に消費していることに気づいたりするんです。
良い施策は続けて、イマイチなものは改善またはカット。これが事業を軌道に乗せるための秘訣です。
フィードバックミーティングにはどんな種類がある?
「1on1フィードバックミーティング」といっても、その方法はいろいろ。
基本的なナレッジ共有から始まり、
「ティーチング」
「コーチング」
「フィードバック」
といった種類があります。
ただ、これらは完全に「別もの」というわけではなく、ナレッジ共有を行いながらのコーチングやカウンセリングなど、複数の要素が組み合わさって行われる場合も。
状況に合わせてミーティングの方法を変えると、成果がぐっと上がるかもしれませんね。
フレームワークを導入して1on1フィードバックを行おう
ここまで内省機会の必要性やフィードバックミーティングの種類について解説してきました。ここからは、ミーティングをするための土台、つまり議論をするための材料を集めるためにどんなことから始めればいいのか?という疑問についてお答えしていきます。
評価指標や材料が集められていない場合は、まずフレームワークを導入してみましょう。
フレームワークを導入する理由は?
フレームワークを使う最大のメリットは、「手順が確立されている」ということ。
手順が確立されていれば、今の自分の現状を半自動的に、整然と整理することが可能になります。
さらに、自分の置かれている状況をより客観的にみられることも利点の一つ。タスクに関する分析をするときって、ついつい主観的になりがち。ですが、フレームワークを導入することで、この主観を排し、客観性を保つことができるんです。
KPT法とは?
KPT法は業務効率化のためのフレームワーク。仕事やプロジェクトなどを対象に「Keep(成果が出ていて継続すること)」「Problem(解決すべき課題)」を洗い出し分析した上で、具体的な改善策としての「Try(次に取り組むこと)」を検討するという流れで行われます。
Keep・Problem・Tryについて、よりわかりやすい表現を使えば、
Keep=「良かったこと」
Problem=「悪かったこと、直したいこと」
Try=「どうやって解決・改善するのか」
と言い換えることもできます。
このフレームワークはKeep・Problem・Tryの3つの頭文字をとって「KPT」と呼ばれており、日本語では「けーぴーてぃー」や「ケプト」と読まれています。フレームワークの中には複雑なものもありますが、こちらは3つのポイントにフォーカスするため比較的簡単で、導入しやすいものなのでおすすめです。
また、1on1フィードバックに割けるリソースが多く、分析を重点的にしていきたい場合は、より分析的なフレームワークを使用していくことも可能です。ただ、今回は立ち上げ時の時間的リソースがあまりない状態を想定しているのでKPT法を使うことを前提に話を進めていきます。
KPT法を使ったフィードバックの流れ
KPT法を使った1on1ミーティングは、過去に携わった案件だけでなく、私の会社でも実施しています。
ここからは、私の会社で実際に実施しているKPT法を使った、フィードバックミーティングの流れを解説します。基本的には、材料集めから。次に、それらを分析して、そして評価や次のアクションを決めるんです。
タスクに対してのコミット量を分析しよう
私の経験からすると、新しいプロジェクトに取り組む時、よくあるのは手を付けた仕事の量が想像以上に多いことです。そんな時、一つの方法として週に一度の1on1ミーティングを設け、その週にこなしたタスクを洗い出してみましょう。
ここでいう「洗い出す」とは、大きなプロジェクトだけでなく、本当に些細なことまで、あらゆる動きを記録に残すことです。
私が新規事業を手がけた際も、この細かい作業が予期せぬ発見をもたらし、効率化のきっかけとなりました。小さな「タスク以下のタスク」でも見逃さず、その価値を可視化することが、意外なほど大切なのです。
かけた時間と成果を分析して評価しよう
タスクのリスト化が完了したら、その一つ一つにどれだけの時間をかけたのかを確認します。
私自身、「ここに20%の時間を費やしていた」という自己分析をすることで予想以上に時間がかかっているタスクや高効率で処理されているタスク、必要のないタスクを発見できました。
この分析を通じて、不要なタスクや効果の低い作業を見極め、次のアクションプランに反映させるのです。実際、これが「良い施策」と「悪い施策」の境界線を引くデータになるのです。
改善のためのネクストアクションを決めよう
最後は分析をもとにネクストアクションを策定していきます。分析をしたことで、タスクの比重によって個々人それぞれが苦手なタスクや得意なタスクが可視化された状態になりました。
これを理解することで、適材適所のアサインが可能になり、さらに無駄なタスクを削減することができます。
また、メンバーの時間が必要以上に取られてしまっているタスクや費用対効果の出ていないタスクも可視化されるため、それらの施策は「悪い施策」として、やらない方向で調整。
反対に分析した結果、良い成果が出ているものに関してはどんどんサイクルを回してよりいい成果を得られるように変更していきます。
これを使えばOK!1on1ミーティングで使えるWS
今回は本記事で紹介した、1on1ミーティングを効率的なものにするために必要な内容を、ぎゅっとまとめたワークシートを作成しました。
このワークシートを埋めて、有意義な1on1ミーティングをやっていきましょう!
「1on1フィードバック」を導入するなら東海エイチアール
新規事業の船出は、時に荒波に揉まれるもの。その航海を支えるのが、私たち東海エイチアールです。
我々は、中流から下流までの業務に精通したプレイングマネージャーとして、事業の初動からスタッフ育成までをサポートします。東海エイチアールと一緒に、新規事業の成功の礎を築いてみませんか?
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まとめ
事業の立ち上げは多量の業務に追われるため、なかなか内省する機会は自主的にとることはできません。そんなときこそ仕組み化して、強制的に内省する機会を作ることが大切。
無駄な仕事や悪い施策を明らかにして行って業務の効率化を目指しましょう!
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