#232 転がる石は玉になる
オービック創業者の野田さんの創業に至る経緯とそこからどの様にして会社を広げていったかが実話をもとに生の話が聞ける貴重な一冊。儲かるとは信じる者とかく、すごい良い言葉だ。泥臭く努力した先に初めて見えてくる世界があるというのはその通りだと思っていて、自分も日々の積み重ねを続けそのような世界を見れるようになりたい。
・ほうれん草に霧をかけて競りに出したところ高くうれた。その足で魚屋にとんで生の秋刀魚を買った。その夜の我が家の食卓はいつになく賑やかだった。
・売った私、買った店、そして家族までがささやかな喜びを得た。生きたお金を拵えて使う意味を知った。
・進学科に進んだ筆者は夜は勉強した。電気代が嵩むことに心が痛み、わずかな額であっても電気代が増えると母親に迷惑がかかるため、外の電柱を走っている電線の束をむいて部屋の電気スタンドに繋いだ。
・近鉄やめたら食えんようになるで。やめたらあかん。辞めた先輩を何人も知ってるけど、みんな後悔してる。辞めたらあかんで。同僚の言葉はありがたかった。だかこの会社にしがみついて生きていく気持ちにはどうしても慣れない。居心地のいい会社だが、心に芽生えた屈託は消えることがなかった。
・時代の風に乗った同年配の男に軽々と追い抜かれていることを知って、転職を決意した。
・デモに漕ぎ着けても前日に機械が動かないといったヒヤヒヤにやられた。
・この業界で生きていこうと思うのなら、独立して時流に乗った製品を売るしかない。
・最初のビジネスモデルは、中古の会計機を買取、貸すというビジネスモデル。
・コンピューターを扱い出した時、誤って20台の注文を発注した。その時に営業部隊が必死に頭を捻ったことがソリューション営業の礎となった。
・客の悩みを聞き、本音を語る中で解決策を共に探るというビジネススタイル。
・竹のように柔軟で、それでいて強靭な人々が、石垣のように力を合わせた組織は限りない力を発揮する。
・儲かるとは信じる者とかく。情報とは情けに報いることだ。
・局面に合わせてフォーメーションを変える自由な発想と機敏な判断、その基礎となるチームワークはグループ営業の眼目そのものではないか。