不動産を買う前にもう一度よく考えて欲しい10のこと
日頃は株式投資家として生活している私ですが、実は不動産投資も稀に行うことがあります。
元々建築士や土木関係の親戚が多い家庭で育っているので、不動産に関する知識が無駄に豊富で、宅建士をはじめとして国家資格もいくつか保有しております。
それゆえに、時々知人等の相談に乗ることがあります。
離婚相談などと比べると数は減りますが、年に数回は不動産に関する相談を受けます。
私や私の周りは皆都心部(23区内)に住んでいるので、不動産購入時の単価が極めて高いです。
ほとんどがマンション購入の検討者で、平均で5000万円くらいのマンションを買おうとしている人が多いです。
最も高かった案件は3億円超の一軒家でした。
地方だと信じられないかもしれませんが、東京では普通によくある値段です。
都心部のガチタワマンの場合は10億を超える部屋も珍しくはないですし、一般的なマンションですら1億超えるものが多いので、価格がバグっています。
たまに埼玉や千葉の田舎の方に家を建てるという賢い選択をしている人もいますが、毎日の通勤がキツイので都心で狭い割高なマンションを買う人の方が多いです。
それが東京のサラリーマンの通常だろうと思います。
ある意味異常な感覚ですよね。
私は、不動産素人については、よほどのことがない限り買わない方が良い(資産が形成されるまで賃貸に住むべき)という立場なので、それを前提として語っていこうと思います。
ということで今回のテーマは、不動産を買う前にもう一度よく考えて欲しいことです。
1.本当に今か?
いつも思うことなのですが、なぜ今買うのかという点が疑問です。
マンションも一軒家も、関東では高騰が続いていて、正直割高という感覚を遥かに超えたボッタクリ価格です。
そのへんに売っている安いお菓子を六本木の高級キャバクラで食べるような感覚です。
私からするとアホらしい値段設定だなと感じています。
このような異常な価格設定でも、中国系富豪が内見もせずに買っていくので、今後も高いままの値段で推移するだろうなと思います。
どこかでバブルが弾けて暴落するかもしれないですが、中国の経済危機が継続する限りは、中国系富裕層の資産を中国外に逃がす必要があると思うので、まだしばらくは爆買いが続くでしょう。
北海道の一部も中国人街ができるくらい買い漁られているので、日本各地で今後も続く現象だろうなと予想しています。
そのような市況の中で、キャピタルゲイン(売却益)狙いの短期投資としてならば、都心のタワマンを買うのもあり得る話です。
1億くらいの物件をフラット35で買って、5年程度で外国人に1億以上で売るという事例を何度か見たことがありますので、上手く行けば儲かるのかもしれないです。
しかし、一般のサラリーマンの場合だとずっと住むことを前提にすると思うので、35年間という長期間に渡って割高なローンに縛られる生活をしてまでほしいのかと疑問が湧きます。
本来の価値の倍近い値段で買うことになるので、35年間ローンのために働くと言っても過言ではない人生になります。
結婚した又は子どもが生まれたなどのキッカケで家を検討し始めたのだと思いますが、大抵はその場のノリで夢を見ているだけです。
キレイなモデルルームとかを見ると、キラキラした生活のイメージが脳内に湧き出てくるので、ついついローンの申込みまでしてしまいがちです。
特に女性側からすると、ローンをメインで払うのは旦那なので、リスクをほとんど取らずに買わせることができます。
負けがほぼ確定している極めて危険な賭けに乗らされるのは旦那だけです。
それでも今買うのかという点を、よく考えたほうが良いと思います。
試しにローンの半分を妻に負わせて、かつ、連帯保証人を妻の親にしようと提案してみてください。
それに対して猛烈に反対してくるなら、今じゃないということがわかるはずです。
一方で、それでも買いたいと言ってくる場合は、完全に脳内がキラキライメージで支配されています。
その波に飲まれて、5000万円を超える借金を今してしまうと、かなりキツイ人生が待っています。
5000万円を35年ローン(35年固定金利)で借りる場合、月々の返済額は約16万円になります。
それだけの固定費が35年間ずっと続くのです。
耐えられるのは極一部の人たちだけだと思います。
2.本当にその土地でいいのか?
次の思うのは、本当にその土地でいいのか?という点です。
その家又はマンションを買うと、その土地に縛られることになります。
途中で上手く売却できれば良いですが、大抵は毎月のローンで手一杯で、引っ越しなどの経済的余裕がないため、今の場所に住み続けるという選択をせざるを得ない状況に陥ります。
そうなったとき、その土地、地域でずっと生活をするわけです。
35年間は、人生の半分近い期間です。
本当にその地域で良いのでしょうか。
住めば都なのかもしれないですが、私はもうちょっと自由に生きていたいなと感じてしまいます。
先々その地域が危険な地域になった場合、治安が悪くなった場合、何らかの災害で住めなくなった場合に、すぐに移動できるようにしておきたいです。
だからこそ、本当にその土地でいいのか、その地域でいいのかという論点を冷静に考えて見るべきだと思います。
これは地方で家を買う場合でも同様です。
地方は、関東よりも人と人との距離感が近い(精神的に近い)ので、都会で生まれ育った人からすると異常な距離感だと感じることが多いと思います。
言葉を選ばずにいうと、他人なのに家族同然の距離感で接してくる気持ち悪い人がいたり、恐怖を覚えるようなことをされる地域が確かに存在します。
都会人が田舎の物件を下調べもないまま買うのは非常に危険なのです。
私なら、3年~5年ほど、その地域に賃貸で住んでみます。
住民の年齢帯、性格的気質、住民の平均的な学力などを調べて、長く住むのに適しているかという点を調査します。
高齢な人が多い地域なら、近い将来ほぼ間違いなく衰退する地域です。
性格的にヤバい人が多いなら、治安が悪いはずですし、今後も悪くなっていくはずです。
平均的な学力が低いなら、いじめが多発する地域でしょうし、自分の子どもの教育にも良くない地域だろうと思います。
だからこそ事前に賃貸で住んでみて、詳しく調べてから買うべきだと思います。
不動産を買う時期なんて数年遅れても大して変わらないですから、ゆっくり丁寧に、冷静に調査を重ねた上で買うべきです。
不動産売買は焦った方が負けです。
調査方法としては、平均的な学力で言うと、その地域で最も大きな本屋に行くとある程度わかります。
子どもたちの学力が高い地域では、そのへんの本屋にでも難易度の高い専門書や東大・京大レベルを狙う人用の学習書が数多く販売されています。
住民の気質を見たいなら、地域のごみ置き場をいくつか見て回ると良いです。
ゴミの日を完全に無視しているような住民が多かったり、ゴミ集積場に無断で粗大ごみが置かれていたりしたら、そういう非常識な住民が多い地域だということです。
その他、外国人の多さなどもしっかり見ておくべきです。
文化が違う外国人の人達を日本人と同じ感覚で見たり、お付き合いしたりするのはかなり危険だと思います。
また、その地域の車の運転の仕方なども観察しておくと良いです。
信号無視をする連中がどの程度いるか、ウインカーを出さないで曲がる老人たちがどの程度いるのかを調べてみてください。
交通事故件数や犯罪件数などの統計資料を見るのも効果的です。
それである程度治安がわかります。
そのような事実を一つずつ調べていくとわかることですが、長く住むのに適した地域というものは、思っている以上に少ないです。
それならいつでも引っ越しできるように、賃貸で良いのではと思います。
資産が4億超えているようなお金持ちならば、家を同時に2つ以上買うことができるので別に気にしなくて良いですが、一般的なサラリーマンは一つ買うだけで手一杯になるはずなので慎重になるべきです。
3.本当にマンションでいいのか?
主に関東での話ですが、本当にマンションでいいのか?と思うことがあります。
確かに、マンションというものは駅チカであることが多く、かつ、中もキレイです(最初の数年だけ)。
都心部のマンションだとゴミの分別ルールも緩いですし、適当に出しておいても管理人達が勝手にやってくれます。
受付には24時間体制で受付やガードマンがいて、各所に防犯カメラも設置されています。
さらに、最近のタワマン又は低層階高級マンションは、マンション内にプールやジムなども設置されていたりして、充実した生活を送れそうな気がしてきます。
しかし、それらの豪華設備の維持費及び人件費を誰が負担するのかというと、住民たちです。
そのため、管理費及び修繕積立金という名目で様々なお金が取られます。
そして、一般的にそれらの費用は、年々高くなっていく傾向があります。
マンションというものは老朽化していくものなので、どうしても維持管理費が高くなっていくのです。
そして、理事会の中には不動産のド素人も多いので、ボッタクリの業者に騙されて、やらなくていい維持費用や相場の倍以上の値段の費用などを取られたりします。
業者からすると良いカモだなと思います。
また、マンションは大抵下請けの下請けなどによって造られるので、利益を出すためにコンクリートに細工をしたり、法令に準拠していない建築がなされていたり、手抜き工事がなされたりすることも多いです。
そういう様々なアクシデントが重なって、普通に家賃を払うのと同じくらいの管理費及び修繕積立金を支払うことになったりします。
関東のマンションでは比較的頻繁に起こっている現象です。
私の知人は15年くらい前にとあるタワマンを買っていますが、今は管理費及び修繕積立金だけで毎月8万円以上払っています。
そこにプラスで、住宅ローンの返済と駐車場代が加わっていくので、毎月の固定費として30万円近いお金がでていっているはずです。
マンションは、同程度の広さの一軒家と比べると、人生で支払う総額が遥かに高くなるので、当初の想定よりも多くのお金が出ていくことになります。
そういう事情を知らずに買ってしまっているカップルが非常に多いので、最終的には固定費を支払うためだけに日々働くという生活を送ることになります。
それなら少し狭くても賃貸で生活した方が幸せだったのではと思うので、良く考えてから買うべきだと思います。
4.本当にその価格でいいのか?
最近は顕著になって来ていますが、値段が高すぎます。
大した広さでもない、大した設備もついていない、大して利便性も良くないマンションが普通に5,000万円以上します。
少し地方にいけば土地付きの豪邸が建つ値段です。
そのような高額なものを、世帯年収が大して高くないカップルが買おうとするのです。
絶対に払えないだろと思うのですが、将来自分たちが出世するということを前提にして申し込んでしまいます。
私が思うに、一般的なサラリーマンが出せる限界値は3,000万円程度です。
それでも月々7~10万円の返済になる(金利や返済方式による)ので、家賃とさほど変わらない程度の出費になります。
それが35年間ずっと続くのですから、相当キツイ出費です。
途中でリストラされたり、転職に失敗したりすると途端に苦しくなる金額でしょう。
そういうアクシデントをきちんと想定して値段を決めるべきですが、盛り上がってしまっているカップルにはそういう思考はほとんどありません。
営業マンの口車に乗って踊り狂うだけです。
その結果、冷静な時なら絶対に手を出さないような5,000万円超のボッタクリマンションを買ってしまいます。
営業マンは、その物件が売れさえすれば手数料が入ってくるので良いですが、購入者はその後も35年間支払いが続くのです。
営業マンからすると、その月のノルマを達成できるか、ボーナスがいくら入るかが重要であって、他人のローンなんてマジでどうでもいいことなので、味方だと思ってはいけません。
そもそも相談する相手ですらないです。
35年という月日は本当に長いので、不動産の価格に対して慎重になってください。
5.本当に庭がほしいのか?
関東でも埼玉や千葉の田舎の方にいけば一軒家が買えます。
比較的安い地域もまだ残されているので、調査能力が高い人であれば良い物件を見つけられるはずです。
しかし、そこでも思うことがあります。
それは、庭は本当にいるのかという点です。
注文住宅を建てる人が多いので、その場合は完成予想図というものを営業マンが作ってくれます。
こんな感じの画像です。
この画像もそうですが、ほとんどの物件で庭や植栽が描かれています。
私はいつも思うのです。
その庭と植栽、いらんやろと。
ド田舎で生まれ育った私のような戦士ならまだわかりますが、関東で生まれ育った人たちには、庭も植栽もいらんです。
田舎では、数日目を離すだけで庭が雑草だらけになります。
あいつらはマジでどこでも生えてきます。
防草シートなんて突き破ってくるやつもいますし、防草シートの上の砂利に根を生やすやつも多いです。
そして、植栽もとんでもない方向に枝を伸ばしていって、いつの間にか隣の家に迷惑をかけまくります。
それらをすべて自分で管理するなんて、都会っ子には難しいです。
それに、雑草や植栽によって、恐ろしい量の虫が湧いてきます。
それらの虫を食べるために、ちょっと大きめの捕食昆虫(ムカデ・蜘蛛など)が湧き、そいつらを食べるために動物(ヘビ・たぬき・イタチなど)が寄ってきます。
もちろんゴキブリたちもです。
都会で生まれ育った人にとって、それらの昆虫や動物は恐怖そのものでしょう。
家の中でアシダカグモを見たら、失神するくらい怖いですよ。
心臓に悪いので、あえて画像は貼らないですが、一旦検索してみてください。
田舎では、エイリアンの子どもみたいな巨大な蜘蛛がよく出ます。
手のひらと同じサイズ感です。
こういう諸々のリスクを極力ゼロにするためにも、庭は全部コンクリートでガチガチに埋めてしまえと思っています。
多少お値段かかりますが、たった数百万で草抜きと虫のリスクを減らせるなら安いものです。
なお、隣の家の人の庭の管理が杜撰である場合、虫がガンガン飛来してきます。
場合によってはスズメバチなどの超危険昆虫も巣を作りますので、田舎に行ったら日常がサバイバルだということを知っておきましょう。
6.本当にその会社に任せていいのか?
大手ハウスメーカーの中でも信用できるところとできないところがあります。
少なくとも評判が良くない会社の物件は買わない方が良いです。
後々売却したいと思ったときにも売れにくいので。
また、無名のハウスメーカーや建設会社に依頼することもオススメしません。
不動産にかなり詳しい人ならば、信頼できる業者との繋がりがあると思うので、そういう横の繋がりで腕の良い大工に任せるということはあり得ますが、一般人はただのカモにしかならないので、有名なハウスメーカーに任せた方が無難です。
有名なハウスメーカーは値段が高いですが保証がしっかりしているのでまだマシです。
小さな会社に任せると、住宅に問題が発生したときにはすでに潰れていましたなんてことが良く起こります。
また保証も充実していないことが多いので、結局維持管理費が高くついて有名ハウスメーカーの費用と変わらないということが出てきます。
それなら最初から素人でもギリギリ何とかなる有名ハウスメーカーに任せた方がまだマシです。
それに、有名なハウスメーカーの建築物なら、後々売りに出したときに高値で売れる可能性があります。
賢い人間は信頼にお金を払うので、一流のハウスメーカーに任せておいた方が結局は得をすると思います。
私が過去に見た物件で、比較的良いものが多いのはヘーベルハウスと積水ですが、そういう会社にもポンコツ営業マンは多いので、信頼できる営業マンと建築士と施工管理者と電気工事士などを見つけておきたいところです。
疑問点が出てきたときにセカンドオピニオンを取れる状況を構築しておくことが重要です。
そして何よりも、自分自身が不動産(住宅)に詳しくなりましょう。
それが最大の防御になります。
7.ずっと今の配偶者と一緒にいるのか?
これを言い出したら終わりだと思うかもしれないですが、私の周りには離婚するカップルが多いので、重要な論点だと思っております。
いやむしろ、離婚しそうなカップルほど家を買っているイメージです。
もっと穿った見方をして良いなら、先々離婚をする前提で妻側がマンションを買わせているような気配すらあります。
男側は離婚後にローンだけ支払い続ける人生を送るのです。
かなり多い事例なので注意が必要だと思います。
資産家や事業家であるならば、一人目の妻にマンションを奪われたとしても何とかなると思います。
しかし、ただのエリートサラリーマン程度であれば、年収も1,200万円程度しかないので、東京のボッタクリマンションのローンだけで結構手一杯になります。
そのうえで養育費なども取られることになるので、何のために働いているのかわからなくなります。
自業自得といえばそのとおりですが、もっと上手に人生を歩めたはずです。
少なくとも、家を買うべきではなかったと思います。
そもそも男は楽観的になりがちなので、女性側を信頼してしまう傾向があります。
しかし、私が知る限り、男性より女性の方が何倍も賢いですし、打算的です。
あなたが思っているほど、あなたを大切には思っていないのです。
あなたに男としての価値はほとんどありません。
イケメンでもないですし、優れてもいません。
でも、多くの男性は、自分がイケていると思っているので、コロッと騙されます。
自惚れを自覚して、客観的に自分を見ることが大事です。
妻は旦那をただのATMとしか見ていない場合も多いので、これからも幸せな結婚生活が続くなどと思わない方が良いと思います。
家を買う前だけ妻がめちゃくちゃ優しくなったり、可愛くおねだりしてくることが多いですが、そういう一時的なものに騙されないようにしましょう。
冷静になってください。
着々と妻の離婚プランが進行しているだけかもしれないですよ。
8.本当に完済まで働けるか?
最近では50年の住宅ローンなんてものがでてきてます。
頭おかしいのかと思ってしまう年数です。
20歳(大学生)でローンを組んでも、返済終了時には70歳ですよ。
考えられない。
そもそも35年でもめちゃくちゃ長いと思います。
35年間働き続けられる保証なんてどこにもないのです。
今後の日本の状況を考えるとかなりリスクの高い賭けだと思います。
だからこそ、アクシデントに備えてローンの金額をできる限り下げておくべきです。
できる限り良質で、かつ、安い物件を買うべきでしょう。
そうなってくると新築は危険です。
極めて割高な金額になりますし、建築時のリスクをすべて背負わないといけなくなります。
それなら、築7~8年ほど経っている物件で、重大な問題が一切発生していないという物件を狙って買った方が安上がりです。
もしくは、玄人向けのやり方ではありますが、築15~20年くらいのものをあえて狙って、徹底した安値で買いたたき、フルリフォームをするかです。
素晴らしい大工が建てた家ならば、築20年でも全く問題ないので、そういう目利き力があるならこの方法が最も安く良い家に住めます。
いずれにしても、完済まで働けなくなったときのリスクに備えて、確実に支払える範囲内のローンに抑えるべきです。
家を買うときはテンションが上ってしまうので、ついつい予算オーバーをしてしまいます。
ここでミスると人生が台無しになることもあるので冷静になってください。
9.本当に持ち家が必要か?
いつでも一軒家を買える資産を手にしてみて思うのですが、家って本当にいるかな?と思うことがよくあります。
私はフカフカベッドと十分な作業スペースが確保されたデスクがあればそれで生活が成り立つので、正直狭い部屋でも十分に生きていけます。
30平米の1K又は40平米くらいの1DKで十分です。
23区内でも家賃10万円くらいで探すことができる範囲内です。
23区から離れて少し田舎にいけば、築20年超くらいの物件で5~6万円で借りられる広さです。
それで十分だと思っています。
持ち家を所有してしまうと、エアコンも全部自分で買わないといけないし、整備も必要です。
築10年を超えてくると、毎年のようにどこかの設備の修理が必要になりますし、20年超えてくると屋根や外壁に傷みが出てきます。
30年を超えると水道管などの傷みが出てきて、場合によっては大規模リフォームが必要にんります。
家を持ち続けると、あれやこれやと出費が嵩むので、維持管理費だけで相当なコストになります。
マンションの場合は管理費や修繕積立金が毎月取られて、築10年超えたあたりからそれらの費用が増額され始めます。
賃貸の方が割高だと言われていますが、実際のところ賃貸だとみんな節約意識が芽生えて少し狭い部屋に住む傾向があるので、実質的な総コストでみると安い場合が多いです。
持ち家という憧れを抱くこと自体は全く悪くないですし、素敵なことですが、それはもっと人生経験と不動産に関する知識を身に着けた後でも良いと思うのです。
多くの資産を手にして、一括現金払いで不動産を買えるようになってから買えば良いと思います。
それまでは、一旦冷静になって、落ち着いて考えてみるべきでしょう。
これから子どもが生まれて、大きくなって、いろいろなことにお金がかかるようになりますから、固定費は低ければ低いほど有利です。
子どもが壮絶ないじめにあって、引っ越しせざるを得なくなることだってあり得ます。
そんなとき、持ち家だとすぐに引っ越せません。
子どもが大学生になるくらいまで賃貸で生活しても支障はないはずです。
20代や30代という未熟な年齢帯で無理をして不動産を買う必要性がどこにあるのか、私にはわからないです。
ファミリー向けの物件は無駄に広いので、子どもたちが独立すると部屋が余ります。
そんな無駄な空間に大金を払うのは勿体ないと思うので、一旦冷静になって考えてほしいなと思います。
10.本当に幸せか?
家を買おうと思ったとき、家が幸せの具現化そのものであるという気持ちになります。
一国一城の主になった気がして、男として一人前になれたような気持ちになるのです。
それは錯覚です。
そんなものは、借金をすれば誰でも買えます。
銀行と不動産会社の良いカモにされているだけです。
つい先日、年収350万円(月額でいうと手取り23万程度)の人が、3000万円の不動産の住宅ローンに通った事例を見たのですが、ハッキリ言って異常だと思います。
月々約9万円の返済がスタートするので、実質的な手取りが14万円まで減ります。
立派な家に住んで、妻・子1人(0歳)で14万円で生活するのです。
それが幸せといえるのでしょうか。
妻が働きに出られるようになるまでもうしばらくかかるでしょうし、働くとしてもパートタイムになると思います。
夫の僅かな報酬と妻のパートの報酬で生活自体はできるかもしれませんが、けして余裕はありません。
それでもローン返済は無慈悲に続いていきますし、子どもも大きくなるのでコストがかかるようになってきます。
途中でほんの少しの不幸が訪れた段階で詰みです。
ご両親が資産家で、いつでも助けてくれるような関係性であるならば良いでしょうが、余裕のある親は少ないはずです。
私は、このようなギリギリの綱渡りを続けることが幸せだとは思えないので、家を買う前にもう一度よく考えてほしいなと思ってしまいます。
ということで長々述べてきましたが、すべてただのお節介おじさんの小言でした。
一気に書いたので誤字脱字があるかもしれないですがお許しください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?