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俳句ポスト第281回初級入選【寒卵】


俳句ポスト第281回の兼題は【寒卵】でした。
いつも通り類想の海にもまれました。🌊
下手な鉄砲数打ちゃ当たる精神で四句しました。

【季語】寒卵(かんたまご)三冬
【子季語】寒玉子
【解説】寒中の鶏卵。寒の卵は滋養があると言われる。割ると黄身が盛り上がりいかにもうまそう。これを食べればじきに春がやってくるような気になる。食べ物は何でも命をいただくものだが、寒卵はことにその感が強い。
きごさい歳時記より


今回の兼題の最も難しかった点は、「寒」の一字の必然性です。
正直な話ところ、ただの「卵」でいいんじゃないか・・・という句がものすごく多かったのです。
選者コメントより




●投句作品●

【初級入選】専用の醤油ありけり寒卵  袋小路綴乃


▪️相変わらず自選と一致しません😅
しかも、「寒」の必然性の無い句が選ばれました。
他の三句が余程酷い出来だったのでせうか・・・😖
ちなみに「専用の醤油」も類想です。
俳句の先輩のすずさん様からアドバイスいただきました🙌

Twitterより


【寒卵職失ひし日の夕餉ゆうげ
自選はこちらでした。
卵かけご飯の寂しさと、寒卵は滋養に富み貴重なので再スタートに向けて頑張ろう、という句です。
ここぞという時の寒卵・・・は類想でした💧

【寒卵一気に呑みて面接ぞ】
こちらは即吟。でも上記の句と同じですね。ここぞという時の寒卵なので類想。

【パパとママ僕とおとうと寒卵】
こちらは冒険してみた句です。
読んで下さる方によって色々想像出来るかなぁと思いました。例えば朝食の場面、「僕」が冷蔵庫から卵を取り出している。パパとママと・・・と数えながら。それが寒卵なのでこの家族は健康に楽しく過ごしていくんだろう、と。
でもまぁ・・・なんのこっちゃ?認定されたのでしょう😖


金曜日優秀句は遠いなぁ。
家藤先生、拾っていただきありがとうございます。



●俳句鑑賞●

【秀作】排卵の痛みあおあお寒卵  中村すじこ様

▪️秀作を鑑賞させていただきます。
中村すじこ様は俳句の先輩です。Twitterで繋がって下さりいつも励まして下さいます💕

排卵日の下腹部の痛みを「あおあお」と感覚的に表現しつつ、その「あおあお」は「寒卵」の描写ともなっていきます。眼前の一個の「寒卵」が、まるで我が卵巣から落ちてくる卵であるかのような感覚も抱きました。
夏井先生のコメントより


私が憧れる俳句はまさにこのような句なのです。
日常的な体験を、鋭い感覚で切り取り、オリジナリティのある素晴らしい作品に仕上げること。
排卵の痛みは女性なら誰もが経験している事。それを「あおあお」と表現されるセンス。
「あおあお」を読んだ時、あの痛みが体感として現れるのです。
こちらの句からは命の神秘性も伝わってきます。
類想ポイントに、「寒卵は命の象徴」とありました。ベタな比喩をすると類想となってしまうところですが、こちらの句からは、命の神秘性を感覚として読者が感じるのです。
ううむ・・・言葉で表現せずに、感覚で読者に伝える、これはウルトラ級の技ですね。
素晴らしいです✨✨🙌
(私ごときが素晴らしいですと感想を言う事すらはばかれますが💦)


すずさん様もすじこ様も俳句に向き合う姿が真剣で、尊敬しています。24時間俳句の事を考えてらっしゃる?と思うくらいです。
だからこそ、素晴らしい作品が出来るだなぁ。
私は・・・そこまで俳句に没頭できていません。
勉強量も少ないです。でも無理して頑張って、
俳句ヤ━━ヾ(#`・Д・´)ノ━━ダ‼️
となりたくないのでマイペースで楽しみます。
( ̄∇ ̄*)ゞ


読んでいただきありがとうございました🍀


袋小路 綴乃ふくろこうじとじの



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