アップルAIを受けて株価は調整、プライバシー重視の戦略は評価されるか
今回は「俺流トラベルガジェット」から少し離れて、6月10日にApple主催のWWDC2024(開発者向け会議)で発表されたアップル・インテリジェンス(Appleの新しいAI技術)について書いてみます。
発表された機能などは他の詳しいメディアをご覧いただくとして、私は別の観点から書いてみます。
期待のイベント
私自身楽しみにしていたイベントだったので、日本時間の火曜日早朝2時(香港では同1時)からパソコンの前で猫を撫でながら待機して見ました。
2時間の長丁場のイベントでしたが、最初の1時間は全くAIについて触れなかったことが印象的でした。開始から約1時間後に、ようやく目玉であるアップル・インテリジェンスがスタート。多くの人が疲れてきた頃ですね。
株価の動向
この日のアップル株価は取引開始とともに徐々に下がり始め、最終的に1日で1.91%値を下げて取引を終えました。この日の時間外取引でも0.42%下げていました
WWDC当日のApple株価
ちなみにこの日のGAGAMの株価をみると
マイクロソフト +0.95%
アルファベット(グーグル) +0.39%
アマゾン +1.5%
メタ(フェースブック) +1.96%
と全てプラスで取引を終えており、この日のAI発表は、値を下げた要因の一つとみられます
ただこれが発表内容による落胆かどうかは別の話です。
直近3ヶ月のApple株価
4月19日に一株165ドルをつけてから徐々に値を上げ、発表前日の終値で196ドルと2ヶ月弱で30ドルも上昇していたのです。この上昇はWWDC2024でOpenAIとの提携が発表されるという噂に後押しされていたと思います。
株の世界では「Buy the rumor, sell the fact(噂で買い、事実で売り)」という格言がありますが、まさにそれを地で行く感じだと言えます。要するに、実現したら利益を確定する動きに出た投資家が一定数いたということでしょう。
アップルの戦略
今回のWWDC2024まで、アップルは頑なにAIと云う言葉を使ってきませんでした。アップルを除くGAFAMがAIでどんどんと株価を上げていたわけなので出遅れていたアップルは焦っていたと思います。
アップルは他社には真似できない強みがあることを誇示
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