嵐が丘 - エミリー・ブロンテ。
作品を読み終えて、感想を書こうかどうか迷うくらいの内容だった。
しかしせっかくだから書いておこう。大作には違いない。
「嵐が丘 - Wuthering Heights」というのはまさにこの物語を象徴する表題であり、言わずもがな美しい名訳だ。その名のごとく、最初から最後まで感情が吹き荒れ、ナウシカに出てくる風の谷のよりも強く、強く、風が音を立てて吹きつづける。
イギリスにそういう丘が多いのは今も変わらない。高くて1,000m級という低い山々は木で覆われておらず、ヒースや牧草