3手詰めの解き方 2019-4-1
こんにちは。といとです。ここ2日間、AtCoder Problesmsというプログラミングコンテストサイトの過去問から、初心者向けのを解いてました。次の初心者向け大会に参加してみようかなーと思っています。全4問中、ABの2問解答が目標です。
3手詰めの解き方、7問目です。
7問目
これは説明にてこずりました。詰将棋慣れしていると直感でわかりますが、だからこそ、原則の適用で解き方を考えることが難しかったです。
直感でわかるか否かは、以下の原則をすぐに適用できるかどうかでしょう。
原則 最終形は「王手する駒+支えの駒」が協力する
原則 役立っていない駒を使う
原則 守備側は自玉を中央に逃がすべき
整理しながらこれらの原則を適用できると、王手する金+支えの4一馬という構図を見つけられるので、「初手に竜を捨てて金を打って詰み」の流れを予想できます。
でも、これをいきなりやるのは難しいと思うので、別のラインで、少しずつやっていきましょう。
原則 玉の逃げ道をふさいでいるかを見る
上の原則を適用すると、4一馬が使えていないことがわかります。使い方は、その駒を動かして王手するか、利きを通すか、相手の玉を近づけるかのどれかでしょう。残念ながらかんたんには絞り切れなそうです。そういうときは優先順位を考えます。
原則 手が広いときは優先順位を決めていく
まず、馬の王手を考えます。▲3一馬はどうでしょう。相手に△2四玉と中央に逃げられるため、「守備側は自玉を中央に逃がすべき」の原則に沿っておらず、▲3一馬の優先順位は低そうです。馬を使った王手はこれしかありません。
次に利きを通すことを考えます。この目的の場合は、3二竜が邪魔になります。3二竜を動かしましょう。このうち、▲4三竜は△2四玉と中央に逃げられるため、「守備側は自玉を中央に逃がすべき」の原則に沿っておらず、▲4三竜の優先順位は低そうです。
ほかの竜の動かし方は、詰みやすさについての考察があれば、詰みやすそうな順から読むか、詰みづらそうな順から読むかを決めることができます。しかし、おそらく共通基準のない主観判断なので、ここではスルーしてすべて考えていきましょう。
残るは▲2二竜、▲3三竜、▲2三竜です。これらは1手だけでは判断できないので、仕方がないので、2手目も読みます。
下ごしらえとして「4一馬の利きを通す」という目標を実行していることを思い出していただければ、▲2三竜△同香は4一馬の利きが1四まで通っていないと判断して、優先順位を落とすことができます。
残る▲2二竜と▲3三竜は「詰みやすさ」に対する考察があるか、もしくは「焦点に捨て駒がいい手になりやすい」との知識があれば、▲2二竜を優先的に考えられます。それがなくても、両方3手目を考えることで解決できます。
「▲○○竜~▲1四金で詰み」の形があるのは▲2二竜or▲3三竜のどちらかと考えます。すると、▲2二竜△同角▲1四金の手順が見つかります。同時に、▲3三竜については△同角で詰まないことを確認できれば、初手は▲2二竜に絞り込むことができるでしょう。有力な手順を発見できたので、確認していきます。▲2二竜について、△同玉は▲2三金、△同香は▲1四金までの詰みが確認できるはずです。これで終了です。
私としては書き終わってから気づきましたが、以下の原則も使っていました。これまでも出てきていた気がします。書かずにいてすみません。
原則 取れる駒は取る手が優先
これは実戦でも当然に行われる思考の順位づけです。「駒得は正義」なんて言葉もありますね。そのくらい大事なことです。
この問題の場合、▲3三竜の王手に△同角とするか、△2三香など合駒をするかの選択がありますが、△同角を優先しましょう。
ちなみに、原則がぶつかることがあります。たとえば「守備側は自玉を中央に逃がすべき」と「取れる駒は取る手が優先」などがぶつかることが多そうです。そういうとき、理屈で考えるとすると、どっちも考えなければならないことが多いでしょうね。具体的には、いずれそういう問題も出ると思うので、そのときにまたやります。
まとめ
この問題は、いわゆる「邪魔駒消去」の一種です。狭義の「邪魔駒消去」の定義は、「その駒がいないと詰みがある場合、詰み筋を変えずに、その駒を取らせる手順を構成すること」で、それには当てはまりません。とはいえ、詰将棋慣れしているひとは3二竜をうまく捨てれば詰むと考えるでしょう。
とはいえ見ていただいたとおり、邪魔な駒を探すよりは、使いたい駒を探す方が応用が利くはずです。
本問の流れ
4一馬に注目
→3二竜を動かすと予想
→▲2二竜△同角▲1四金の詰み筋を発見
→応手の確認
雑記
最初に近況を入れてみた。人間味を見せたほうが読んでもらえそうな気もするけど、だらだらしちゃいそう。
本問の流れは戻した。文字数制限に気を取られるから。
・問題は「詰棋ドリンク」(週刊将棋編)から使わせていただきました。