フツーな序盤の考え方
どうも、といとです。自慢ですが、さいきん将棋クエスト2切れの最高レートを更新しました。その後、ナイアガラの滝のごとく急降下したのですが。
それと突然ですが、口調が変わります。ChatGPTはですます調がデフォなんで、それに合わせるようにしました。箇条書きを投げて、文章化してもらって、推敲してもらってから、私が追記しています。
今回は、序盤について書いていこうと思いました。思いましたが、書くことなかったの巻です。精緻な定跡を求めるなら、私の領分ではないのでね。もっといいコンテンツがたくさんあります。
私から言いたい序盤の注意点として、ひとり感想戦でも注意可能な2点+αだけ挙げておきましょう。その2点とは、無駄な手を指さないこと、相手の弱点や急所を狙うことです。
弱点や急所については、多くの実践を通じてしか身につかないと思いますので、これについては私のできるレベルの解答を、いずれAmazonの本にでもまとめましょう。ひとまず、角と桂は狙いやすい駒、相手の角と桂を狙え、と心に刻んでください。角頭、桂頭はたいてい急所です。
説明はしないものの、急所を狙う意識は序盤だけでなく、中盤においても非常に重要な考え方となります。終盤までいくと読みの力や計算力が求められる場面が多く、時間をかけて前提から結論を導く推論をするより、感覚を磨いた方が強いです。
今回の本題はこちら、無駄な手を出さないということ。これも、序盤から中盤、終盤までのすべてで重要な考え方で、特に初心者が意識すべきだと思います。飛車をあっちこっちに動かすような手はやめましょう。ソフトをよわよわ設定にするとよく出てくる感じの手です。プラスをきちんと積み重ねられるようになったら、次にその中での比較によって最善を模索していくのです。
無駄な手か、そうないかの判定は、囲いなどの形を知っているかで決まります。美濃囲いを知ってれば、玉は2八、右銀は3八にいくべきだと分かります。▲2八銀とか▲5八玉という手に違和感を持つようになるでしょう。
攻めの形も決めないといけませんから、最低限、囲いの知識と攻めの形の知識の2つが必要となりますね。美濃囲いを知らない振り飛車党は少ないでしょうが、攻め形の知識が足りないひとはいると思うので、意識してみてください。
序盤はマイナスはダメよでいいですが、中盤や終盤では、有利に立とう、相手を詰まそうと、積極的な気持ちで対局に臨みます。その際には、ゼロより悪い手になる罠がたくさん存在しますが、踏み込むしかありません。
ここまでが基本です。
これに「セットの手」を加えられれば、考えなくても大きな損なく、序盤を終えられるようになっていきます。セットの手とは、飛車先を突かれたら受けましょう、など相手の手に対応する手を指しています。振り飛車であれば、上の図で△8五歩と突かれたら▲7七角と受けましょう、相掛かりなら、▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩には▲7八金と受けるよね、みたいなやつです。当面は角の守りだけでいいでしょうが、だんだん増えてきて、複雑になってきます。
手順の例を見ていきましょう。先手は早繰り銀+カニカニ銀もどきという、私がいつも使っているパターン、後手はとりあえず矢倉を目指した駒組みをしています。
すみませんが、今回以降、手順をバーと出しちゃいます。いろいろ工夫してみたものの、私には棋譜を使わずに説明する力量はなかったです。
あまり無理に追わなくていいですが、おそらく、たいていのアプリでコピペ入力できると思いますので、手軽に入力できる環境なら、再現すれば理解の助けになるでしょう。
【手順】
▲2六歩△3四歩▲2五歩△3三角▲4八銀△2二銀▲3六歩△3二金▲3七銀△5二金▲4六銀△8四歩▲7八金△8五歩▲6九玉△4四歩▲7六歩△6二銀▲3五歩
手順中、▲2五歩に△3三角がセットの受け。△8五歩に対しては▲7八金がセットの受けですが、事前に指していますから別の手を指せます。▲3五歩までが先手の目標とする形です。駒がぶつかり出し、中盤戦に入る場面まで無難に進められました。全体的に後手が消極的な駒組みをしているので、形勢はわずかに先手に振れていると私は見ます。弱点である角頭へのフォローが少ないのも後手の難点です。
対三間飛車だとこうなります。
【手順2】
▲2六歩△3四歩▲2五歩△3三角▲4八銀△3二飛▲3六歩△4二銀▲3七銀△4四歩▲4六銀△4三銀▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二玉▲3五歩
先手は早繰り銀+舟囲いで仕掛けました。舟囲いは対振り飛車の基本となる囲いです。後手はまだ囲いの最中ですね。一般的に、振り飛車から攻めを考えるのは、美濃囲いまで囲ってからになります。
この手順では、▲4六銀に対する△4三銀をセットの手として、後手の手順は構成されています。その形を実現するために、戻って▲3六歩に△4二銀、▲3七銀に△4四歩、▲4六銀に△4三銀の3つが、後手にとっては必要なセットの手となります。もちろん、別の受け方も可能で、そのときのセットは異なります。▲4六銀に△4三銀はとても無難なので個人的にはおススメです。
相性の差で、図の形勢は後手がいいと思います。三間飛車は角頭へのフォローが強い戦型です。
先手は▲7六歩を突くのを省略していますが、これは単に私の手癖です。
自分の使っている戦型、困っている戦型で、こんな風に仕掛けまでの手順を作れるようになると非常にいいですね。雑でいいので。
さて、もしかしたら耳タコかもしれませんが、心構えについてもひと言。
将棋の決着は終盤につくものだと忘れないでください。そのためにいい中盤になるとよく、そのために序盤から準備できればいいという優先順位です。序盤だけで何か得ようとし過ぎると、大事なものを見失います。重要な順に力を入れるべきで、情報量≠重要度です。
上で示した2つの手順も、差はついているものの、どちらも「結局強い方が勝つ」中盤です。いちおう形勢について触れていますが、容易に逆転するでしょう。序盤だけで勝負を決められるほど、我々は将棋を知りません。
序盤でソフトの点数を追うのも、個人的には否定的ですね。始めのうちは意味が分からないでしょうから、振り回される時間が無駄だと思います。
そもそもとして、定跡の学びすぎは、初級者のつまずきポイントになっているような気がします。定跡の価値自体も下がってきているのではないかなと。
将棋ウォーズの級位者を見たかぎり、戦術・戦法が広がりすぎたせいで、前提知識がかみ合わない序盤が多いようです。それなりの数の対局を見ましたが、正直いって、何をしたいのか私には分からないです。対局者自身でも分かっていないのではないでしょうか。
どうせ実現しない定跡を覚えるよりは、とりあえず指してみて、よくある展開に対して、個別に対策を練っていくべきではないでしょうか。迷いに迷ってそれでも答えが出ないなら、ソフトに「正解」を尋ねるのも有効でしょう。点数を追うのではなく、狙いをかみ砕けるなら、ですが。駄目なら序盤は捨てていいです。
ちなみに、私の級位者時代の実体験を申せば、こんな面倒なこと考えずにすんでいました。昔は定跡書で読んだり覚えたりした内容が実戦でそのまま使えたのです。居飛車党ならだいたい矢倉4六銀3七桂型になるし、四間飛車党なら定跡どおりの急戦か穴熊が中心でした。序盤は分からないからこそ、ここから始めるよねという合意が取れていたのですね。ほかの戦型はどちらも詳しくないから適当でも何とかなると。幸せな時代でした。
いまの私は、定跡は使わず自分の詳しい形に引きづり込もうとする、いかにもアマチュアな戦い方をしています。技巧2の±300まで許容、最新ソフトだと序盤から敗勢ですといわれてしまうような序盤も平気で指しているでしょう。
知らぬが仏、ほっとけー(このダジャレはChatGPTが書いたものではありません)。