靴、洗いすぎ問題
仕事靴を持ち帰る同僚達の姿に感心しつつ、「今度持って帰るからさ。持って帰って月曜に忘れたら困るしね」と自分宛てなのか、靴に対してなのか言い訳じみた事を心の中でつぶやく。
小さな罪悪感を覚えながらも、靴箱の扉をそっと閉じる週末。
仕事靴こそ頻繁に手入れが必要だと分かってはいるが、ズボラで面倒くさがりな私は見てみないふりを続けてしまう。
綺麗好きでもなんでもないそんな私だが、拘るところは拘る変な癖を持っている為、プライベートの靴は毎度洗いすぎ問題が起きている。
以前Yahoo知恵袋か何かで、靴を洗わない女性が旦那様から苦言を呈されたという投稿を目にした時、まさか靴を洗わない人がいる事に驚いた。
世の中には様々な価値観が存在しているのだとあの時思った。
私は服と同じように靴も洗うものだと思っていたので、衣替えのタイミングで靴棚に並べたそのシーズンの靴を総洗いする。
総洗いの前にも普段履きする靴は天気と気分次第で定期的な洗いが入る。
合成皮革だろうがスウェードだろうがジャブジャブ水で洗い流してしまうのだ。(本革の靴はほぼ買うことはない)
完全に乾いたら乾燥剤と共にシーズンオフの靴は箱に片付ける。
そして時々、インソールがペロンと剥がれて残念な結果になってしまう事もある。
「革靴(布ではない靴)は普通洗わないものでしょう」と家族から呆れられても、それでも懲りずに毎回総洗いをするのが私なりの祓い清めの儀式みたいなものなのだから仕方ない。
【水信者】といってもいいだろう。
汚れもホコリも邪気も、水で洗い流してしまえば取り除けると信じている。
たとえシーズン中一度も足を通さなかった靴だとしても、その間に靴が吸収した湿気や汚れた空気はリセットしたい。
そんな拘りのため登山靴も然り、履き込んだ人のそれではなく、“初めて登山に挑戦”的な綺麗な状態の足元で山に臨む。
今回も登山靴と一緒にスニーカー2足とレインブーツ1足と、長靴1足をまとめ洗いしたのだが、そこそこに気に入っているニューバランス415のインソールの端がペロンと剥がれた。
この靴のウリは
タンと足首周りにもっちり包み込むフィット感”を提供するmemory upperに、CUSH+とメモリーフォームインソールが究極のコンフォートを実現する
つまり、フワフワもっちりのインソールと側面で足を包み込んでくれる履き心地の良さを得られるである。
素足で履きたいスニーカーなんてなかなかないと思うが、この靴はそんな素晴らしい靴なのだ。
その靴のインソールが剥がれた。正確には中心はかろうじて接着されているが、端が剥がれた。
同じインソール(メモリーソール)は売っていないようだし、インソールを変えてしまえばもうその靴は415ではなくなる。
外面ばかり取り繕った中身のない奴になってしまう。
はて、どうするか。
私ほどインソールにお金を費やしている人は他にいないのではないか?と思うほど、インソールの購入回数はアホみたいに多い。
好んで収集しているわけではなく、洗いすぎ問題により必要に迫られての事だ。
それに加え、最初から大きめの靴を購入してインソールで履き心地を変えるという事もしているのでなおのこと。
メモリーソールを再現出来るインソールはどこかにあるのか。
靴、洗いすぎは注意である。