顔を上げて足さえ出せば(C-019 2018.09.11)
三歩進んで二歩下がる。昨日気づいたことを今日また繰り返す。それでも顔を上げて足さえ出せば、一歩は前に進んでいる。自分の心に向き合い、葛藤する当時の様子が赤裸々に書かれています。
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この記事は、メールマガジン【前進の軌跡】(2018年9月11日配信)の転載です。
「情報提供のお願い」に対する協力への謝辞
7日にお送りした「断水でトイレにお困りの方への情報提供のお願い」に多くの方が呼応してくださいました。ご協力頂いた皆様、誠にありがとうございました。
北海道の停電は3日間でほぼ解消されましたが、関西地方での停電は未だ継続しています。本日5時5分の関西電力の発表では
● 大阪府全域:約350軒
● 京都府全域:約2,000軒
● 奈良県全域:約20軒
● 滋賀県全域:約30軒
● 和歌山県全域:約4,730軒
が現在も停電中とのこと。また北海道では
● 安平町:3,222戸
● 厚真町:2,100戸
● 日高町:2,087戸
● むかわ町:826戸
● 札幌市:211戸
● 平取町:40戸
が断水しています(厚生労働省、9日13時発表)。引き続きの情報提供および拡散へのご協力をよろしくお願いします。
今日のコンテンツは、ぶ厚い壁と温かい心。あらたな決意です。
寄り添う気持ちに心が動く
先週のメルマガで「抵抗をやめて受け入れる」と書いたにもかかわらず、抵抗は簡単に出ました。自分の中にある無意識の限界付けはそれほどに強い、とあらためて実感。気づいて切り替える、の繰り返しです。
何に抵抗したか。
北海道との間に感じた「ぶ厚い壁」です。
6日の地震発生直後から、自らも被災者でありながら情報を発信し続けた人います。その中の一人が水口綾香さんです。「毎日の暮らしの中の小さな幸せが、災害時に大きな力になる」と防災備蓄と整理収納を勧める仕事をされています。
水口さんが発する情報には愛があります。
停電、断水時の注意点や工夫、外国人への配慮、子どもへの接し方など、きめ細かな各種情報の提供。それにも増して、今まさに不安を感じている人へ寄り添う想いが本当に温かい。
大きな余震が来ると、不安と恐怖が押し寄せますね。深呼吸して、落ち着きましょう。私も不安になります。そんな時私は避難訓練をします。本当に大きな揺れが来たらする事を実際にやってみる。私の場合、頭と体が対処を理解すると、怖いなりに心が落ち着きます。
彼女の内面のあり方が、ストレートに伝わってくる。水口さんの発信に多くの人が勇気をもらい、元気になっています。
水口さん、そして同じく防災備蓄収納プランナーである徳本里栄さんから現地の情報を聴いた私は「何かできることはないか」と、今回も強くそう思いました。「トイレの備え(現在は、トイレの自由)」は支援ではなく、その名の通り「備え」をすすめる団体。でも「何かできることは……」。
携帯トイレの物資としての支援を申し出る人がいても、陸海空路が断絶し、なす術はない。情報を伝えようにも見る側に充電がなく、通信も不安定で、果ては電話さえつながりにくい。目の前にある「ぶ厚い壁」にいら立つ自分がいました。抵抗でした。
そして独りよがりになり、本当に大切な相手に寄り添う気持ちを忘れていた。そのことに気づく「きっかけ」をくれたのは、他ならぬ水口さんでした。価値ある情報の価値を、高めるのも無駄にするのも発する私のあり方次第。「何かしなきゃ」にとらわれていた私は、相手ではなく、自分向きでした。
備えが本当に役に立つのは発災直後の3日間であることが今回あらためてわかりました。逆に言えば発災直後の3日間は支援が及ばないということも明白になりました。
「心も身体も、身のまわりも備えよう」
それを伝える、一緒に体感する。今日も、これからも自分の内面を磨き、外向きの矢印で前進します。
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◇今回の気づき
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寄り添う気持ちに心が動く
心も身体も、身のまわりも備えよう
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この記事は、メールマガジン【前進の軌跡】(vol.019 2018年9月11日配信)のコンテンツ部の転載です。(タイトルの"C"は、"Content"の頭文字)
あきらかな誤字・脱字を除き、当時の文章をそのまま「軌跡」として残します。
この日の「編集後記」はこちら。
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