【IPランドスケープ】IPランドスケって、なんのスケ?その1 IPランドスケープに感じた可能性
この記事は、私の本業、IPランドスケープについてです。
私がなぜIPランドスケープに思いを持っているか、やってみて難しいと思ってること、などを通じて、IPランドスケープの活動の考察をしたいと思います。
■IPランドスケープに感じた可能性
IPランドスケープの可能性を感じたきっかけは、とある方のサイテーション(被引用)分析の発表でした。
当時は知財部門ではない立場として、その方のプレゼンを聞いていました。内容は、自社技術の展開先を探索した、という話でした。はじめは、IPランドスケープかあ。聞いたことはあるけど、よく知らないなあ。といった感じでした。
話を聞いて感じたのは、これは膨大なビッグデータ活用だな、ということでした。
このビッグデータ、少し古い情報ですが、世界の特許数は、有効なものだけでも1400万件規模で存在するようです。
つまり、知財アナリストは、これだけの先人のアイデアを、味方につけることができるわけです。これは、使い切れたらすごいことになるな、というのが私の直感でした。
その一端であるサイテーション分析では、誰が何に着目しているのかがわかるので、技術シーズを欲している潜在顧客や、協業相手の探索にも活用できます。当時は、ただのデータの蓄積ではなく、データ同士の「思惑」まで読みとることができることに、ポテンシャルを感じました。
その後、知財部門に移り、自らもIPランドスケープを実践するに至ります。知財情報を使い切った「向こう側」を見てみたい、という感覚になりました。
こうして意気込んだのもつかの間。壁が立ちはだかってきます。それについては、続きで触れたいと思います。