資生堂は復活するか?:中期経営戦略の「アクションプラン 2025-2026」をマーケターの視点で分析する
資生堂は2024年12月期の連結純利益が前年同期比72%減の60億円になる見通しと発表しました。30,540名の従業員を抱える事業としては信じられない額です。苦境の原因は中国経済の鈍化にともなうダメージをもろに食らったことにあります。
という前提を踏まえて、資生堂が復活プランを出しました。
SHIFT 2025 and Beyond アクションプラン 2025-2026
周囲からは「ぼやッとした案を出したね」と不評です。
なにしろ、為替の影響も含めると、2018年から今までで資生堂の価値は約1/10になっているのです。
投資家だって人間ですから、日本をけん引してきた資生堂がここまでの価値下落を経験することに胸を痛めています。「そのうち海外ファンドに買われちゃって、資生堂が日本の会社でなくなったらさすがに悲しい」と。
と、投資家からネガティブに言われている中長期経営計画ですが、マーケターの視点では「わかる」面があります。
資生堂のCEOである魚谷雅彦氏がかつてGEORGIAをはじめとする大ヒット商品を生み出したマーケターであることも踏まえ、マーケターの目線で中長期経営計画を分析したいと思います。
資生堂のボトルネックと解決策
まず、資生堂がコケているのは中国市場の縮小です。これは中長期経営計画にも指摘されています。
逆に、日本と欧州はいい感じです。であれば戦略として「日本と欧州にお金を入れよう」となるのは当然かと思います。たぶん、就活生のグループディスカッションでも同じ結論になると思う。
にもかかわらず、なぜか中長期経営計画では中国への投資を宣言しています。
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