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みなさんが見ているゴッホの画は、本当のゴッホの色彩じゃありません。

あの炎の画家ゴッホは色弱だった?

ポスト印象派の画家フィンセント・ファン・ゴッホ。オランダ出身、1853年生まれ・1890年自殺により没。
あまりにも有名過ぎて説明の必要もないでしょう。映画「炎の人ゴッホ」やたくさんの小説にも描かれていて、絵だけでなく彼の人となりもみなさんご存じのことでしょう。
生きてる間に売れた絵はたったの一枚だったゴッホ。その「赤い葡萄畑」という絵が売れたのは、彼が死去する5か月前だったそうです。それなのに2100枚もの絵を描き続けた情熱が凄いです。まさに情熱の画家です。
そのゴッホが実はP型色覚異常、いわゆる色弱だったという事実は意外と知られていないのではないでしょうか?

P型色弱ってどういうものか知ってますか?

私も実はゴッホと同じP型色弱でして、赤を感じる視細胞が先天的に少ないのが原因で普通の人よりも赤を判別し辛くなっております。
小学生の頃、色弱検査というのをやったと思いますが、あれで学年に一人か二人引っかってる奴がいたと思いますが、それです。
正常な色覚の人からしたら、なんであの字が読めないんだろうと不思議だと思いますが、読めないのです。逆に正常な色覚の人では認識出来ない字が読めたりするのです。
具体的には、赤と茶色がほとんど一緒に見える、ピンクと水色の差が分からないなどがあります。子供の頃は水色のつもりでピンクの筆箱を買っちゃったり、美術の時間に葉っぱを茶色に塗っちゃったりなんてことは日常茶飯事。現在も地下鉄の路線図が分からなかったり、渋い茶色だと思って真っ赤なセーター来ちゃったりしてます。
おじいちゃんから母親を通じて男の子に遺伝する、いわゆる隔世遺伝というやつなので圧倒的に男性の方が多いそうです。
よく「これって何色に見えるの?」という質問を受けるのですが、この世界しか見たことないので、何色に見えるも何も説明しようがありません。
昨今はスマホのアプリで色弱をシュミレート出来たりするので、こんな風に見えてるんだよと説明しやすくなりました。
「色のシュミレータ」というアプリが便利です。

それではゴッホが本当に表現したかった色の世界を体験してみて下さい

ゴッホの時代には色覚検査なんてものは無かったと思われるので、彼は自分がP型色弱だと知らずに生涯を終えたと思われます。
なんでどうして、どうやって分かったのかは分かりませんが、彼の独特な色彩感覚はP型色弱によるものだったからではないかという説を唱えた方がおります。
凄いですね。今はなんでも分かっちゃうんですね。とにかくP型色弱のフィルターを通して彼の絵を見ると、その色彩の鮮やかさがまったく違うそうです。

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