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どこかへ 2006年4月のシカゴ

2006年4月9日に出国してシカゴに行ってきました。僕にとってこれが初めてのシカゴで、毎年恒例のBioの集まりに参加するためでした。シカゴは五大湖の一つ、ミシガン湖の南端にあります。
ホテルは市内中心部あたり、会場のコンベンションセンターは市の中心部から湖岸に沿って南下したところにあるMcCormic Placeという建物にあります。ホテルからは主催者の手配したバスで移動です。複数の路線があり、各々いくつかのホテルでピックアップしてくれます。
この時はSONY Cybershot T3を同行させました。以前のコンタックス T3からSONYのT3への変更です。
それまで、デジカメなんて、と思っていましたが、手軽でしかもよく写ります。大きく伸ばしたりしなければ、これで十分だと(当時は)思いました。

ホテルの部屋

コンベンションセンターの広い通路は東に面していて午前中は明るくてとても気持ちが良いです。大きな窓からは道路越しにミシガン湖が見えました。

コンベンションセンターの明るい通路
コンベンションセンターの通路

毎朝、バスでコンベンションセンターに向かいます。朝はそれほど混んでいません。ホテルの前で待っていると、次々とバスはきます。
でも、帰りは集中するためか渋滞のせいかバスがなかなかやってこないことがありました。長蛇の列でバスを待つのが嫌になると、数人でタクシーを拾ってホテルに戻りました。その頃はスマホも持ってませんでしたし、アプリでタクシーが呼べるなんて想像もしてませんでした。日本でのiPhoneの発売は2008年(アメリカでは2007年)だったそうです。そういえば、この時にiPod(HDD内蔵)を持参していたように覚えています。

バスでコンベンションセンターへ
コンベンションセンターからの帰り道
バスが混んでいる時は乗合でタクシー

展示会と講演の合間を縫って、短い時間でしたが現代美術館にも行ってみました。カルダーのモビールの展示があって、とてもたくさんの作品が展示されていました。クロークでチップを渡そうとして「ここは公共の施設だから、いらないのよ」と言われたことを思い出します。
美術館の前には広い階段があって、白っぽいコンクリートで、その前に赤い消防車が停まってました。コントラストが綺麗だな、と思って撮った一枚です。

シカゴ現代美術館 カルダーの展示
シカゴ現代美術館の前の階段

シカゴといえばブルース、と単純な発想で夜はライブを聴きに行きました。市内にはいくつものブルース系のライブハウスがありました。Blue Chicagoはその中でも有名なところだったと思います。演奏も迫力がありました。通路の壁は落書きで埋め尽くされていて、千社札も貼ってありました。

Blue Chicagoでブルースのライブ
Blue Chicagoの落書き 千社札も

Bioのイベントでは付近の研究所など施設の見学ツアーもありました。
Argonne国立研究所はあのマンハッタン計画にも参加していたところで、今は核物理学と材料科学の研究所になっています。少し嫌な気分もありましたが、圧倒的な規模に感心するとともに、研究所の人が日本人に対して気を遣ってくれていたことを覚えています。ここではナノテクの研究も行われていましたし、企業との連携についても当時からとても積極的でした。

Oak Parkにはフランクロイド ライト(帝国ホテル二代目本館やNYのグッゲンハイム美術館の設計者)の設計した建物が多くみられます。案内図のフレームもライト風です。
Evanston病院では臓器移植の研究が行われており、この分野で実力のある日本の製薬会社の研究施設も見学できました。
同行したメンバーにDeloitteという会計・コンサルティングの会社と近い関係の会社に勤めている人がいて、シカゴの大きな事務所も見学できました。

Argonne 国立研究所
Oak Park
Evanston 病院
Deloitteのビル

シカゴはアメリカの農業の中心ですから、バイオといっても医薬やヘルスケアだけでなく、農業や食資源に関わるテーマが多く議論されていました。当時の手帳を見返してみると、バイオプラスチックやバイオ燃料などでの原料と食料資源との競合の話題や農地の砂漠化の議論もあり、今でも世界規模で議論されている(つまり解決できていない)話題が取り上げられていたんだと感慨深いです。ヘルスケアでは肥満の問題も取り上げられていました。これも解決しているとは思えません。

講演や議論に疲れると、コンベンションセンターの周辺を散歩しました。静かな池の向こうにはミシガン湖がぼんやり見えていました。
4月15日にシカゴを発って16日の日曜日に帰国しました。

コンベンションセンター近くの池
シカゴORDから帰路へ

この頃はデジカメを使い始めた頃で、データは全てjpgだけです。RAWで撮っておけばよかったと悔やみます。
また、データの保存が雑でした。管理が悪くて無くなったデータもあります。当時はいろんな写真編集ソフトが出回っていて、その時にできるだけ良いものを使うようにしてましたが、互換性がないケースもあり。一部のデータは失われてしまいました。
データ管理は大事です。今は、HDにバックアップをとりながら外付けSSDにRAWで保存しています。T3のjpgデータは1.5MBくらいですが、今使っている同じソニーのRM4AのRAWデータは120MBくらいあります。1TBくらいのMacBookの内蔵SSDでは1年持ちません。
これも隔世の感があります。

この時に同行したSONY Cybershot T3


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