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【福島の新風】福島と海外を結びつけて復興に貢献


「海外経験を生かして福島と海外を結び付け、復興に貢献したい」。東京電力福島第1原発が立地する双葉町。原発事故からの復興の最前線へ昨年9月に移住した江崎慶一さん(48)は、福島の被災地と海外企業をつなぐ取り組みを進めている。
 父の仕事の関係で南米ペルーで生まれ、幼少期に帰国。海外に興味を持ち続けて、米国留学や各国を旅した。職歴としては、アフガニスタンでは日本の政府開発援助(ODA) のプロジェクトに関わり、インドネシアで日系企業に勤務し、シンガポールで米国系投資銀行で働いた国際派だ。
 日本に帰国後、原発事故に伴う課題山積の福島の状況を知り「解決に貢献したい」と思い立った。自分の目で現場を確かめる性分だったため福島への移住を決断。一部の避難指示が解除された双葉町に住み始めた。
 町内で暮らす住民は100人ほど。江崎さんは「実際に住んでみて、人の少ない弊害や課題の根深さが身に染みた」と振り返る。

「福島と海外を結びつけて復興に貢献したい」と意気込む江崎さん=7月、双葉町・JR双葉駅前

 現在、バングラデシュの企業を福島と結び付ける活動などに力を入れる一方、国際協力機構(JICA)と連携した事業も予定している。「民間から双葉町を盛上げ、海外に福島を知ってもらう」と抱負を語った。(福島民友新聞社)


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