「COTEN RADIO」の好きなコメントから考える。①第一次世界大戦編
COTEN RADIOが面白くて、既に6周くらい繰り返し聞き、COTEN CREWにも参加させて貰っています。
いろいろ学びが多いのだけれど、好きなコメントを取り上げながら、感じていることを書き留めていきたいと思います。
COTEN RADIOを聞いている中で、世界の潮流というものが、人知を超えて存在しているという感想を持つようになりました。
浅はかな知識でざっくりと書き連ねていくと
人類が誕生し、食料を求めて小さな集団が世界に散らばっていく
農耕・牧畜が始まり、集団と土地との結びつきが生まれ、生産性の向上からこれまでより規模が大きい集団が作られる
集団を維持するため、情報のやり取りをするシンボル(ルール、言語、物語、思想、尺度、貨幣)が生まれ、発達する。
環境に適したシンボルを構築できる集団が、他の集団を取り込んでいく。
シンボルの強化は集団内での同質化を進め、内外の異質なものとの間で衝突が起こる。このことで、異質なものを包括するための次のシンボルのタネが蒔かれていく。
こんな流れで世界は動いているように感じます。
シンボルが変遷していく
血脈(肉体)→物語(神話・言葉)→君主(土地)→国(人権)→営利組織(貨幣)→物理的空間から切り離されたコミュニティ(評判・信用)→?
集団は、その拡大のために、個体間の情報交換コストを下げることが求められるため、共通のシンボルを持とうとします。
共通のシンボルが、集団内のヒエラルキーを固定化し、更に情報交換コストが下がります。
固定化したヒエラルキーは、組織内個人の同質化を進め、異質な外部組織・内部個人との衝突を起こし、同質化に対する揺り戻しが起きます。
衝突と揺り戻しを繰り返しながら、シンボルは重層的に変遷していきます。
このような流れを歴史の中で感じます。
重層的に変化するため、前のシンボルが消滅するのではなく、中心から外れながら重なり合って進んでいくイメージでしょうか。
国民国家としてのシンボルが強くなることで、領土の奪い合いではなく、集団としてのアイデンティティそのもの同士がぶつかり合い、技術の進展もあいまって、人類が経験したことのない争いが起こってしまう。
私は、深井さんのセリフを聞いて、このように感じました。
集団と個人
このような視点で見ていくと、時間が流れ、環境が変化する中で、人類が、どのようにまとまっていくかの変遷が歴史であるように私には感じられます。
まとまるためにはシンボルが必要であり、より大きなまとまりを作るために、シンボルが変遷していく。
シンボルを変遷させるには、新たな概念を産み出す力と概念を身体的世界に流通させる技術を産み出す力、そして、これらを結びつける力が必要で、時代の求めに応じて個人がその力を産み出す役割を担っていくように感じます。
まとまりが強固になると集団内の同質化が進み、内外の異質なものとの衝突が、次に異質なものを取り込むためのシンボルを産み出すタネとなる。
集団、そして人間って興味深いです。