若手アンサンブルプロジェクトの経緯
未来科学技術共同研究センター(NICHe:ニッチェ)の相田です。いつの間にか若手アンサンブルプロジェクトのワーキンググループ委員の最古参となってしまいました。今回は、若手アンサンブルプロジェクトの経緯についてお話ししたいと思います。
若手アンサンブルプロジェクトが始まった経緯は、ホームページの概要(http://web.tohoku.ac.jp/aric/about.html)にも書かれていますが、初めは研究所長会議が運営主体となり、分野横断的な研究への支援を行っていました。しかし2015年度より、若手研究者を中心とする研究交流や連携、研究所間共同研究の促進を目的として、5年間とりあえず若手主体で運営させてみようということになり、当時研究所長会議に所属していた9の附置研究所・センターで若手アンサンブルプロジェクトが始まりました。
しかし、いきなり若手の先生に運営を任され、
・各研究所の若手研究者の交流を図る「ワークショップ」
・研究所間の研究者で構成されたユニットへ研究費を支援する「グラント」
・開始した研究のスタートアップを着実なものとし、拡がった友達の輪を更に深化させる「研究会」
の3つを開催するために、大分苦労されたと伺っています。ただ、これらのイベントの開催よりも、各研究所の若手研究者の分野横断的な研究を端的に表す「アンサンブル」の単語を捻りだすのが一番苦労したと、イベント後の交流会で初期の委員の方々は話されていました。
その後2017年の10月に電子光理学研究センターとNICHeが研究所長会議に加わり、2018年度より2つのセンターも若手アンサンブルプロジェクトの運営に参加しました。私はその時からワーキンググループ委員をしていますが、最初はイベントの準備をする時は、慣れた先生方がおられたとはいえ大変でした。もちろん今でもイベントの準備は大変で、また実際にイベントに参加された方々からも、準備が大変そうだとの声も頂いております。ただその分、イベントが終わった後は参加された方々との交流が行えて、充実感はかなり大きいものです。若手アンサンブルプロジェクトのイベントに参加されたことのある先生方も満足して頂いておられれば、とても嬉しいです。
そして5年間のまとめとして「リコレクションシンポジウム」を行い、2020年度からも無事に若手アンサンブルプロジェクトは継続することとなりました。2021年度から国際放射光イノベーション・スマート研究センターが新たに加わり、12の附置研究所・センターで若手アンサンブルプロジェクトを運営しています。
しかし、昨年の若手アンサンブルプロジェクトの継続が決まったころから、コロナ禍の影響で対面でのイベントを行うことができていないことは残念です。そのような状況下でも、ワーキンググループリーダーの甲斐さんのご尽力でワークショップをバーチャルポスターセッションで行えたことは、普通の学会などとは違った交流ができたのではないかと思っています。ただやはり、できるだけ早くに、再び対面でのイベント交流ができることを期待しています。
さて、NICHeという聞きなれない組織の名前が出たと思いますが、機会がありましたらNICHeについて紹介したいと思います。
(相田努・未来科学技術共同研究センター(NICHe))