廃棄食材の活用法 ~動物の給餌に~
食品ロス
食品ロスとは、まだ食べられるのに捨てられてしまう食べ物のことです。このトピックに関しては、以前記事として取り上げているので、もしよろしければこちらも併せてご覧ください!
食品ロスを減らす取り組み
食品ロスは良くないことであり、減らしていくべきであるという考えは多くの人が感覚としてもっているのではないかと思います。では、具体的にはどのような取り組みが行われているのでしょうか。今回取り上げるのは、スーパーマーケットや調理師専門学校などが、動物園のような施設と提携を組んで食品ロスを減らすという取り組みについてです。
動物園との提携
動物園と提携を組むとはどのようなことなのでしょうか。
具体的には、三井不動産商業マネジメントが運営する「EXPOCITY」内のスーパーマーケット「デイリーカナートイズミヤ」と、水中や陸上の生き物を間近で観察できるミュージアムの「ニフレル」(大阪府吹田市)は、廃棄食材を動物の餌として活用する取り組みを行なっています。この取り組みは、ニフレルとデイリーカナートイズミヤの間で、2020年の秋に、廃棄食材を生き物の餌に活用できないかという提案からそれぞれの施設・店舗をEXPOCITY職員の引き合わせによって12月に連携が実現しました。動物たちに与えられる廃棄食材はミニトマトやニンジン、大根、キャベツ、ブロッコリー、小松菜などの野菜や、バナナなどの果物があります。ミニトマトとバナナの他は、切り売り用にカットされた部分や、房から外れた果実などの形状となっています。このように給餌として動物に与えられる食材は、店舗の売り場に並べられる前に商品点検や加工、包装で取り除かれてしまったものが主となっています。こうした食材のうち、動物たちへの健康に良くないものは獣医師の判断のもと排除されてしっかりと選別されています。
また、専門学校と動物園の間にもこうした関係の提携は結ばれています。
学校法人大和学園京都調理師専門学校では、食品ロス削減の取り組みを進めており、京都市動物園と相談した結果、実習で使用しない食材の部分や使用しきれなかった食材を寄付する活動が行われました。
こうした取り組みが実施されているのはまだほんの一部です。しかし、これまででは廃棄されてしまうだけだった食品を取り扱っているこのような取り組みは、規模が大きくなれば食品ロスの削減に大いに貢献できるものであり、今日注目されているSDGsにも合致した取り組みになっているのではないかと思います。
記事URL
スーパーマーケットと生き物ミュージアムが連携、売場に並ばない廃棄食材を動物の給餌に活用(2021.8.29 掲載)(写真はこちらより引用)
https://reanimal.jp/article/2021/08/29/2618.html?pickup_list_click1=true
【CSV推進活動】京都市動物園への飼料寄付、食品ロス削減の取組(2021.10.6 掲載)
https://www.kyoto-chorishi.ac.jp/blog/24038/