ほめてもらえば生きていける
私は毎週1回、近所のジムに通っているのですが、あるいつもきまったトレーナーの女性にパーソナルコーチとしてついてもらっています。
というのも、私は特にこれと言ってスポーツに打ち込んだ経験もなく、ジムでのマシントレーニングみたいに自分を追い込むようなきついトレーニングなんて、誰かがそばにいて励ましてくれないと、自分の意志と力だけでは到底無理だと分かっていたので、Tさんというトレーナーさんの指導を受けながら継続しているというわけです。
で、何とこれが、すでに5年半になります。
たった週に一回でも、これほど長く続くとは始めたころには思ってもいませんでした。
今でも、行くのが嫌になるような日もたまにあるのですが、何しろトレーナーさんに予約してあるので、スッポカすわけにもいかず、5年半も続いているというわけです。
初めて彼女の指導を受ける際に、彼女から聞かれたことが二つありました。
一つは、
「トレーニングをする目的は何ですか?」という質問で、これには、
「80歳になっても自分の足で18ホールを歩いて回ってゴルフをしたいから」
と答えたことをはっきりと覚えています。
そしてもう一つの質問は、
「何か私にリクエストはありますか」
という質問だったので、私は
「いつもほめてください、ほめられて伸びるタイプですから」
と答えました。
彼女は、笑顔で「分かりましたよ」と答えたのですが、それから5年半、ほめられっぱなしなんですよね。
今日も夕方行ってきたのですが、ひと種目やるごとにほめてくれて、これがこんなにきついトレーニングでも長く続く秘訣だなあと、とても納得しています。
ジムでのトレーニングは、もはや完全に私のルーティンになっています。
でも、最初に言った私のリクエストを忘れずに、ずっと毎回実行してくれる彼女も本当に素晴らしいトレーナーですよね。
「トムソーヤの冒険」などを書いたアメリカの小説家、マークトゥエインにこんな有名な言葉があります。
「ほめてくれさえすれば2か月は幸せに生きられる」
私は何と5年半も幸せに生き続けているんですから、この格言は間違いありません。
60歳を超えた私でもほめてもらえればうれしく生きられるのだから、30歳を過ぎた子供たちにも、遅ればせながらほめ続けようと、決めています。