企業の社会的使命:山崎製パンの行動はドラッカーの教えとクリスチャンである飯島延浩社長の想いの結集だ
写真は山崎製パンのHPから引用させていただきました。
この度の令和6年能登半島地震で被害にあわれたすべての方々に心からお見舞い申し上げます。
こんなニュースがネット配信されています。
飯島社長に突撃面会
2009年6月3日、朝8時15分
私と会社の同僚で今は牧師をしているS氏の二人は、当時勤務していた会社の目の前、岩本町交差点にある山崎製パン本社の、とても大きな社長専用と思われる応接室で、飯島延浩社長と面会することができました。
飯島社長は私の都立両国高校の先輩で、同じプロテスタント系のクリスチャンであったことから、長い間、勝手に憧れていた人でした。
同僚のS氏は、5大商社の1社から転職してこられた人で、やはりクリスチャンでした。
彼はその後、献身(仏教でいうところの出家)し、今ではご夫婦で牧師をされています。
そんなS氏が、ある方の伝手を使って飯島社長との面会アポイントをとってくれて、この日が設定されました。
飯島社長からいただいたプレゼント
飯島社長との面会時間は約30分で、その間、救済したばかりの不二家の話題だったり、衝突していたイトーヨーカドーとのエピソードだったり、早朝にもかかわらずとても明るくお話ししていただいたことを覚えています。
私からは、クリスチャンとしての企業経営における課題のようなことを質問した記憶があります。
そして帰り際に、いくつかの冊子をプレゼントとして頂戴したのですが、今でも大事に手元に残っているのはこの60ページの小冊子、ピーター・F・ドラッカー 5つの重要な質問 セルフ・アセスメント・ツール」です。
私、2003年ごろからドラッカーの本を読み始めていたので、この小冊子はとても嬉しく、何度も何度も読み返しつつ、ワークシートに書き込みをして勉強しました。
企業の社会的責任というドラッカーの教え
山崎製パンのホームページにはこういう記述があります。
確かに阪神淡路大震災の際にも、東日本大震災の際にも、被災地に救援物資を届ける画像を何度も見たことがあります。
こうした行動は、もちろん飯島社長がクリスチャンであり救世軍的な精神で、困っている人、弱っている人たちを少しでも救いたいという強い想いが根底にあるものと想像しますが、組織全体を動かす力となっているのは、むしろドラッカーの教えではないかと思います。
ドラッカーは『マネジメント』の中でこう教えています。
食品企業としての社会的使命を全うできるのは、このドラッカーの教えを実践しているからだと、私は思います。
最後に
私は1981年、大学4年生の時の就職活動で、山崎製パンを受験し、落ちています。
最初に訪問したときに対応に出た面接官はとても威圧的で、準備不足で訪問した私に、「そんなことも答えられないのか、顔を洗って出直してこい!」と捨て台詞を吐いて席を立ってしまいました。
それから28年目にして、実現した飯島社長との面会でしたが、面会終了後、私達はアテンドしてくれた総務部系の方に別室に連れていかれ、こっぴどく注意をされました。
「正規のルートを得ずに、直接、社長に面会を申し込むとは何事だ!」
実は当時、勤めていた会社のグループ会社が山崎製パンをお客様として小さな取引をしていたらしく、通常の取引があるのに、そのルートではない社長の知己を使うというのはどういうことだ、ということだったようでした。
私たちは丁重にお詫びをし、本社ビルを出た後に、私はこう言いました。
「知ったことか!会ってしまえばこっちのものだ!」
山崎製パンさんには社会の一員としてお礼を述べたいと思います。
いつも被災地にご奉仕してくださり、心から感謝申し上げます。