A certain week
きっと、最初の5分は冷静で。その後からは、思い出したような駄々っ子。諭される前提なんて、面倒だろうけど、いつもと変わらずに反応は返ってきた。嬉しくもあり、もどかしくもある。こんな時こそ、小さな自分も蟠りも捨てて、今を楽しむことに徹したい。
何年経っても、何度目の機会が来ても、大丈夫とは言えない。ただ、私の我儘で付き合って貰うことも、貴方を縛ることも…何故か、まだ許されるなら、どうかそんなに焦った調子で電話はしないでください。隙間を掻い潜って作ってくれた時間だから、嬉しさは複雑さに比例していることは、素直に零します。
だからかな、声のトーンはいつもより甘かったのは、私の影響か、貴方もオフモードにさせたからでしょうか?ただ、これ以上勘違いをして、私は、もっと沢山のことを求めてしまう、貴方は貴方で楽しみを先延ばしにしているんだと、互いに宣言をする。その位には、熱量は水平を保ってくれているのかな。
貴方の香りを引き摺って、眠りの中に堕ちたい夜。廻ってくる思考は定まらず、まだ整わない息に少しだけ私を重ねたくなる。呼吸困難になるほど、貴方も私も眠れなくなる。微睡みの中で、意地悪は通用しない?もしも流行りの倍返しをするなら、一緒に居る時間をもう少し延ばしたい…ささやかな我儘。
不意打ちのコール音、今日は、無いと思っていたから、第一声から変な声が出ていた。貴方からの『生きてる?』より酷い。何のために明日を乗り切ろうと気合い入れているか…冗談としても、プリプリ怒る私、仕事の延長戦は、いつもの様に抱え込まれて、メンタルケアをされてゆくんだから。
どれだけ重ねたって、叶わない…零したら、絶対に泣いてしまうから、今は言わない。壊れる関係だと思っていた時に比べて消えた不安。割り切れたなら気は楽になり、悪戯に電話をしようとか考えないから。ピリオドを打つことは無い。全ては、流れのままに…なんて言われて以来、我慢は捨てていたっけ。
また、ドライブがてらに出かけよう。自分に言い聞かせるように、私に伝えてくれる一言を、私は私の解釈で明日の糧にするんです。力加減も分からないまま、ギュッとします。…なんて、抱きしめ方でも良いでしょうか?一応、確認のために貴方をチラリ見上げます。私を少しずつ縛ってくれる貴方だからー。
【痕】
Twitterに気紛れに綴った140字SSを纏めてみた。
とある週間、なのに私のリアルがそこそこ反映されている。