【CAMPAGNOLO】(カンパニョーロ)機械式変速のアレコレやってみた■2023年07月30日更新
広島県広島市にある『動く』自転車屋【サイクルサービストグト】のnoteをご覧いただきありがとうございます。
抹茶とコーヒーを混ぜた飲み物を飲んでみて後悔している『快適長持ち系自転車安全整備士』ノーリー(店長)です。
食糧を買いに寄ったディスカウントストアで見かけたので、試しに買って飲んでみました。
味覚は人それぞれだと重々承知していますが、私は抹茶は抹茶、コーヒーはコーヒーで別々に飲みたいですね。
混ぜて良いものもあれば、『混ぜるな危険』なやつもありますよ。
■カンパのコーラス2×11s
さて、自転車業界(特にスポーツタイプ)ではグループセット(『コンポ』とも言う)メーカーがたくさんあります。
中でも大手3社として有名なのが【SHIMANO】(シマノ)、【SRAM】(スラム)、【CAMPAGNOLO】(カンパニョーロ)です。
今回の患『車』は【CAMPAGNOLO】(カンパニョーロ)の『CHORUS』(コーラス)2×11速を採用したロードバイクです。
★ブランド★
【PANASONIC】(パナソニック)
★車種★
FRT19
★年式★
不明
『CHORUS』について私なりの感想等も書き残しておきます。
同世代の下位グレード『POTENZA』の整備でも感じたことですが、シマノの『105』グレードや『ULTEGRA』グレードに比べてシフターの動きが思いという印象です。
悪く言えば『動きが重い』ということでもありますが、操作している『クリック感』は『POTENZA』も『CHORUS』も強く、感触としては『POTENZA』よりも『CHORUS』の方がガチッと感があります。
そして、特に『POTENZA』と『CHORUS』の大きな違いとしては、部品に使われている素材でしょう。
この時代の『POTENZA』にはカーボンが使われていませんが、『CHORUS』にはカーボンが使われています。
カーボンフェチにはたまらないヴィジュアルです。
もちろんお値段も高いし、落車や転倒等でパーツが破損した時の修理代も高くなります。
よく『カンパは工芸品』なんて言われますが、所有欲をくすぐられるのは仕方が無いのかもしれません。
個人的にはブラケットの握り心地がとても良いと感じました。
■今回の症状と修理作業
ユーザーさん(か、他店様?)がフロントのシフトインナーワイヤーを交換していたら、ワイヤーが切れてしまったそうです。
また、BBシェル下側にケーブルガイドも破損してしまったそうで、修理にお持ち込みいただきました。
タイコが変な位置に入り込んでいるように見えます。
とりあえず抜いてみましょう。
作業難易度はそんなに高いものではありません。
この作業をする場合は、通常、バーテープも外すようになります。
新しいシフトインナーケーブルに、ケーブル用のグリスを塗っておきます。
下から見上げるように作業するとやりやすいですよ。
リア側のシフトケーブルは無事ですが、ケーブルガイドに通し直す必要はあります。
ついでにブラチラ(ブラケットのチラ見え)も直したいところ…。
バーテープが再利用できる状態であることを祈りましょう。
シフトケーブルガイドは部品交換で解決。
ちなみにシフトインナーワイヤーのタイコの形状はシマノとは異なります。
アウターケーブルの下処理もついでにやり直しておきました。
ケーブルを繋ぐ前にレバー操作の確認をしておきましょう。
インナーワイヤーを仮止めしてリアディレイラーを動かし、動きすぎないように調整します。
Bテンションの調整も忘れてはいけません。
一旦、リアの変速を全て確認し、現時点で以上はありません。
そして、リアディレイラーの調整を済ませてからフロントディレイラーの調整に移ります。
このあたりの理屈はシマノもカンパニョーロも一緒です。
インナーワイヤーを仮止めして…
ある程度長さを残してワイヤーをカットします。
インナーエンドキャップを取り付けて…。
フロントディレイラーの可動域の調整をします。
■蛇足(オマケ)バーテープの巻き直し
再利用出来る状態かどうか…。
これは運次第です。
そして今回は運良く再利用できる状態でした。
しかもフィニッシングテープ(化粧テープ)も再利用できそうな状態だったのでし下処理をしてから再利用します。
フィニッシングテープの端も一直線で直角になっていました。
そのまま使っても大きな問題はありませんが、このように面取りをすることで仕上がりはより美しくなります。
一度巻かれていたので、バーテープに癖がついてしまっていますが、うまくテンションをかけながら慎重に進めたことでリカバリーできました。
ブラチラも解決済みです。
できるだけ左右のバランスを整えています。
バーテープを巻き終わり、フィニッシングテープで仕上げた後にもう一手間!
ラップでしっかりと、フィニッシングテープをくっつけます。
■ユーザーさんに寄り添った作業プランをご提案
ケーブル交換をするならインナーもアウターもまとめての方が良いし、バーテープもセットで交換するのがベストです。
しかし、今回のユーザーさんはコンポ載せ替え兼オーバーホールもご検討中でした。
その前に近日中にヒルクライムでの大きなチャレンジを控えているので、一旦そこまで使ってから車体を入院させるおつもりとのこと。
となると、使えるものは再利用して費用を抑えた方がユーザーさんにとっても嬉しいハズです。
当店では受付時にしっかりと対話し、車体の運用プランや他の所有自転車や使用環境、保管状況等をヒアリングしています。
同じ車種でも同じ環境で使われる自転車はありません。
ユーザーさんそれぞれのサイクルライフを考慮して、できるだけベストなご提案ができるように心がけています。
■自転車関連のご注文・ご依頼等はメールか公式LINEでお気軽にどうぞ↓
当店は出張修理等が多いため、決まった店休日や営業時間という概念がありません。
他店様が営業していない時間帯でも予約制にてご依頼等を承ります。
また、当店にて自転車の販売(防犯登録含む)も行っておりますが、他店様にてお買い上げの自転車の組立や点検及び調整、修理やカスタマイズ、オーバーホール等のアフターケアも大歓迎です。
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