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#togグラフ ver.2 #7 解説
当記事では #togグラフ ver.2 #7 の正解の発表・解説を行います。
まだ解いていない方は、以下の記事を先にお読みください。
正解だけを見たい方は、目次から「3.1. 正解」に飛んでください。
1. 問題の解説
1.1. 問題
さて、今回の問題は下図でした。

今回は「ローソク足チャート」等と呼ばれるグラフです。
本来は株価等の値動きを表すためのものですが、ここでは通常とは異なる使い方をしています。
また、「面グラフ」も存在しますが、こちらはおまけ問題です。
1.2. 横軸
さて、問題グラフの横軸を見ていきましょう。
今回のような「ローソク足チャート」は「棒グラフ」の仲間のように捉えた方がよく、「棒グラフ」同様、その本数を数えることが解くための第一歩となります。
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本数は 12本 のようですね。
12個 で 1セット になるようなものを考えていきましょう。
謎解きで頻出なものは、以下の 4つ だと思います。
1年 は 12ヶ月
半日 (時計が表す時間) は 12時間
十二支
十二星座 (十二宮)
それから、謎解きではあまり見かけないけど、クイズ等で見かける基礎知識は主に以下でしょう。
日本プロ野球は 12球団
1オクターブ は 12音
『最後の晩餐』等でお馴染みの 十二使徒
ギリシア神話でお馴染みの オリュンポス十二神
ところで、当問題のジャンルは「地理・地学」「生物・家庭」でした。
ジャンルを過信して解くのは危険ですが、候補を挙げた後、ジャンルを参考に、ある程度狙いを絞っても良いでしょう。
1.3. 縦軸
さて、問題グラフの縦軸を見ていきましょう。
ローソク同士の関係を見てみると、それぞれが重複も隙間もなく、縦軸を 12分割 するように並んでいる印象を受けます。
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また、大きさも全く同じではないものの、かなり差が小さく感じます。
過去に出題したローソクの問題が以下ですが、こちらの問題はローソクごとの大きさはまちまちでした。

以上より、全体をほぼほぼ 12等分 するような何かが答えになると分かります。
1.4. ループ性
縦軸にしても横軸にしても、端から端にループしているように感じます。

黒矢印のように、右端のローソクから左端のローソクへと続きそうです。
また、白矢印のように、右から 3番目 は上端から下端へと続きそうです。
そのため、例えば 10~12番目 のローソクを左側に持ってきてみても、問題なさそうです。

縦軸は何らかの時間を表していて、その中でもループ性のある表現 ―― 「1日」や「1年」のようなもの ―― の可能性が高そうです。
そうであれば、ローソクは何かの期間 ―― 「1日」や「1年」を 12等分 に近い形で分割するもの ―― を表しているのではないでしょうか?
2. ヒントの解説
2.1. ヒント①
さて、 ヒント① は下図でした。

横軸のヒントとして、アルファベット1文字ずつ が与えられました。
"A" "C" "L" "S" が 2つずつ、 "G" "P" "T" "V" が 1つずつ ですね。
すべて 1文字 ですし、重複もあるので、何かの頭文字を表している可能性が高そうです。
2.2. ヒント②
さて、 ヒント② は下図でした。

縦軸の上限は 360強 のようです。
これまでの考察も踏まえて、これは 365 か 366 で、「1年」を表していると思われます。
右から 3番目 は 12月下旬~1月中旬 を表していそうです。
1年 を 12等分 に近い形で分割するもの……はいくつかあると思いますが、各月の下旬あたりで切り替わるものは限られてくるでしょう。
……給料日ではありません。
2.3. ヒント③
さて、 ヒント③ は下図でした。

横軸のヒントが追加されました。
アルファベット3文字 になりましたね。
すべて分からない人でも、少なくともこの中の一つは、あなたにとって馴染みのあるものではないでしょうか?
3文字 になっても何かの略っぽい文字の並びです。
しかし、略されていないものも 1つ だけ混ざっていますね。
3. 正解の解説
3.1. 正解
さて、正解画像は以下です。

正解は「黄道十二宮と誕生日」でした!
「黄道十二宮」ではなく、「黄道十二星座」や「星占い」「西洋占星術」のようなキーワードでも正解とします。
また、「誕生日」ではなく、「太陽が位置する時期」等でも正解とします。
縦軸は 1月1日 を 0 、 12月31日 を 365 とし、閏年の日数を表しています。
各星座に対応する誕生日の期間は、ソースによって (年によって?) 異なりますが、今回は国立科学博物館の Webサイト の情報に準拠しています。
また、面グラフは「星座が 20時 に南中する時期」を表しています。
「正中する時期」や「子午線を通過する時期」、「観測できる時期」等でも正解とします。
こちらもソースによって (年によって) 日付は異なりますが、岡山理科大学の Webサイト の情報に準拠しています。
ヒント①・③ で出した星座の略譜もこちらを参考にしました。
3.2. 解説
3.2.1. 星座の歴史
黄道十二星座に加えて、北天28・南天48 の 合計 88 の星座が現在は制定されています。
現在の 88星座 の原型となったものは、紀元前5年頃 のメソポタミアで作られたとされています。
農業のために季節を把握する必要があり、古代エジプトから伝わった風習を基に、星座を利用したとされています。
約4000年前 の バビロン第1王朝 の粘土板から、黄道十二星座のうちの 9星座 が既に存在していたことが分かっています。
また、約3000年前 の「ムル・アピン」と呼ばれる粘土板からは 66 の星座名が確認されています。
また、古代エジプトにも「デカン」と呼ばれる 36 の星座があり、これらが古代ギリシアに伝わったとされます。
2世紀頃、プトレマイオス著『アルマゲスト』にて、星座は「トレミーの48星座」として 48 に整理されましたが、その後も新たな星座が増え続けました。
そして、国際天文学連合によって、1931年 に現在の 88星座 が制定されました。
3.2.2. 黄道十二星座 とは
天体を扱う際、地球を中心にしたプラネタリウムのような球体の内側に、太陽系外天体が投影されていると仮想することがあります。
この球体を「天球」と呼びます。
そして、この「天球」を 88分割 しているものが 88星座 です。
太陽系外天体は天球上の "都市"、星座は天球上の "国" のようなものです。
そのため、すべての太陽系外天体が、いずれかの星座に属しています。
天球上の太陽の軌道を「黄道」と呼びます。
そして、「黄道帯」に位置する 12 の星座を「黄道十二星座」と呼びます。
"赤道上に領土が存在する国" のような感じですね。
(厳密に言えば、黄道とは別に「天の赤道」も存在しますが、イメージする上で黄道を赤道のように考えても構わないでしょう。)
3.2.3. 西洋占星術と黄道十二宮
黄道帯を 30度ずつ 12等分 した各区間を「黄道十二宮」と呼びます。
星座は大小様々ですが、黄道十二宮はすべて同じ大きさとなっています。
また、黄道十二宮の位置や星の運行によって、人間や社会の動向を占う術が「西洋占星術」です。
そして、西洋占星術の中でも、黄道十二宮を誕生日に結びつけて、個人の運勢を占うものが、一般的に広まっている「星占い」です。
例えば、3月下旬~4月中旬 に生まれた人は「白羊宮」=「牡羊座」とされます。
境界となる日付はソースによって異なりますが、大体は各月 20日前後 にあります。
3.2.4. 南中
天球上の「北極」と「南極」を結ぶ円を「天の子午線」と呼びます。
また、天体が「天の子午線」を通過することを「正中」と呼びます。
北極・南極以外の観測地点から見た時に、天体が真南か真北に位置する瞬間が正中です。
また、北極以外の北半球から見た時に、南側の「天の子午線」を通過することを特に「南中」と呼びます。
この時、天体の高度は最大になります。
今回扱ったのは「20時 に南中する日付」でした。
特定の星座を観測したい場合、この日付の前後に行うのが適しています。
3.2.5. 誕生日に自分の星座は見えない
星占いで用いられる星座は、自分の誕生日に太陽が位置していた星座です。
そのため、自分の誕生日に自分の星座は昼間に出ているので、日没時などの例外を除き、基本的に見えません。
(厳密に言えば、地球の自転軸は 約2万5800年周期 で歳差運動をしているため、誤差があります。)
3月下旬~4月中旬 に生まれた人が「牡羊座」で、「牡羊座」が 20時 に南中するのは 12月下旬 です。
このように、大抵は自分の誕生日の 3~4ヶ月前 に、自分の星座を観測できます。
3.3. おわりに
問題を解いてくださった方々、ありがとうございました。
次の問題は以下です。
前の問題は以下です。