#togグラフ ver.2 #1 解説
当記事では #togグラフ ver.2 #1 の正解の発表・解説を行います。
まだ解いていない方は、以下の記事を先にお読みください。
正解だけを見たい方は、目次から「3.1. 正解」に飛んでください。
1. 問題の解説
1.1. 問題
さて、今回の問題は下図でした。
まず、 2色 に塗り分けられた棒グラフが、全部で 8本 建っていることが分かります。
色の塗り分けについては、「そこまでは考えなくても構いません。」と記事に書いてあるため、現段階では無視します。
また、 3~4本目 の間や、 4~5本目 の間のスペースには、棒グラフ 1本分 のスペースがあるにも関わらず、何も建っていません。
これは値が 0 だとも捉えられますし、 null だとも捉えられます。(0 という値が存在する可能性もあれば、 0 という値すら存在しない可能性もあります。)
1.2. 5個 で 1セット
さて、グラフには縦の本目盛線が引かれているため、それぞれの棒は 2つずつ ペアになるかもしれないと予想することもできます。
この場合、 2ペア目 と 3ペア目 だけは要素が 1つ しかないと捉えることもできます。
「2つ の要素を持つ何か」「1つ の要素を持つ何か」「1つ の要素を持つ何か」「2つ の要素を持つ何か」「2つ の要素を持つ何か」の 5個 で 1セット のものが答えかもしれません。
この段階で閃くためには 5個 で 1セット の知識を列挙するしかないと思います。
「五賢帝」のような「五○○」と括られるものはたくさんありますし、本来は 6個以上 で 1セット のものでも「平日」のように別の括り方をすることで 5個セット に絞られることもあります。
クイズや謎解きをたくさんやっている方であれば、この方法でも正解が出ると思っています。
簡単ではないですが、ジャンルが「言語」「生物・家庭」と分かっているため、無理筋でもないはずです。
そのため、「閃き難易度」は ★★★★☆ になっていました。
1.3. 補助線
今回、ノーヒントの段階では横目盛線が存在しません。
しかし、棒グラフの塗り分けに注目して、最も低い部分を「1」と仮定して補助線を引くことで、下図を得られます。
まず、一番左の棒グラフに注目すると、色の濃い部分は 1 + 2/3 のように見えます。
次に、左から 2番目 の棒グラフに注目すると、色の薄い部分は 5 + 1/3 まで伸びているように見えます。
以上より、本目盛線を三分割するように補助目盛線を追加してみると下図が得られます。
縦軸の数値は「最も低い部分」が「3」であると仮定して書いているだけなので、それが「3」なのか「6」なのか「30」なのか分かりませんが、 3の倍数 であることはほぼ間違いないでしょう。
これによって要素同士を比較することができるようになりますが、今回の問題に関しては、その比較から閃くことは難しいとは思います。
しかし、前項の方法で「5個 で 1セット」の知識を列挙した後、それらが合っているか確かめる等、使い道はあるはずです。
以上のように、本当に最低限の解き筋しか用意されていないため、「閃き難易度」 ★★★★☆ のノーヒントは、かなり難しいと思います。
2. ヒントの解説
2.1. ヒント①
さて、 ヒント① は下図でした。
先程の補助線が正しかったことが分かり、ここでは縦軸の数値が確定しました。
しかしながら、この段階でも「5個 で 1セット」の知識を列挙する方法が、最も現実的な解き筋だと思います。
ただし、「列挙した知識の中に正解が存在するのか」を確認する工程が、ノーヒントよりも簡単に行なえます。
2.2. ヒント②
さて、 ヒント② は下図でした。
今回は縦軸が「画数」を表していることが明かされました。
「画数」を扱う問題は ver.1 の頃に一度あったため、二回目です。
#togグラフ では漢字を扱う問題は原則「漢字ペディア」に準拠しています。
「3~4本目・4~5本目 の間は 0 か null か」という問題がありましたが、画数が 0 の文字は存在しないため、このヒントによって null であることが確定しました。
つまり、「漢字2字・漢字1字・漢字1字・漢字2字・漢字2字 の 5要素から成る何か」が答えだと捉えられます。
この段階から、解き筋が 2パターン 考えられると思います。
これまで通り「5個 で 1セット」の知識を列挙しても良いと思います。
思いついた知識が正しいかの判断は、かなり容易になっているはずです。
また、問題のジャンルは「言語」「生物・家庭」ですが、「漢字の画数」という要素は「言語」に含まれるため、まだ登場していない「生物・家庭」の知識が重要だと判断できます。
あるいは、その画数の漢字から閃く方法もあると思います。
狙い目はペアになっていない、それ 1文字 で何を表しているかが分かりやすい、 3本目 や 4本目 でしょう。
つまり、画数が 12~13 の漢字を考えるのが早いのではないかと思います。
2.3. 色の塗り分け
この段階で、色の塗り分けを考察することができるようになります。
漢字の画数を 2つ に分ける方法は多くありません。
結論から言うと、「部首内画数」かそうでないか……で塗り分けられています。
例えば、「字」であれば、部首内の「宀」は 3画、部首外の「子」は 3画 です。
「部首の画数は 3~7画程度 のものが多い」というイメージはないでしょうか?
そうであれば、グラフの色の濃い部分が 3~7 なので、「合ってそう」と感じる人が多いと思います。
「二字熟語の 1文字目・2文字目 の画数」で塗り分けている……等も考えられなくはないと思います。
しかし、要素が 2つずつ ペアになっていることや、数字の大きさから、「部首内画数か否か」の方がより適していると判断できるのではないでしょうか。
2.4. ヒント③
さて、 ヒント③ は下図でした。
横軸のヒントとして、漢字の部首が追加されました。
前提知識がハッキリと分かっている方なら、グラフと睨めっこするだけで閃けるくらいのヒントだと思います。
そのため、「閃き難易度」 ★☆☆☆☆ としています。
しかし、前提知識がうろ覚えだったり、この前提知識に普段あまり触れない方にとっては、「閃き難易度」 ★☆☆☆☆ よりも難しく感じるかもしれません。
より論理的に閃くには、ジャンルが「生活・家庭」であることと、部首の「米」「酉」「口」から、料理を連想できれば近いかなと思います。
ここまで来たら、解き筋は無数にあるはずです。
3. 正解の解説
3.1. 正解
さて、正解画像は以下です。
正解は「料理の "さしすせそ" に登場する漢字の画数」でした!
前述通り、色の濃い部分は「部首内画数」を表しています。
3.2. 表記揺れ
「塩」は「潮」と同源で、「汐」と略記されることもあります。
また、天然の塩を「鹵」と書き分けることもありました。
旧字体は「鹽」です。
「酢」は別字の「醋」と書かれることもあります。
「醤油」の「醤」は本来「醬」と書かれますが、現在では「醤」の方が一般的です。
「正油」と書かれることもあります。
「醤」という表記は 2000年 の国語審議会で簡易慣用字体と認められました。
味噌の「噌」は口編に「曽」と書かれることもありますが、口編に「曾」の方が一般的です。(端末・ブラウザの設定によっては、この記事でも後者で表示されるようです。適用しているフォントによって変わるのではないかと思われます。)
なお、「曾」は「曽」の旧字で、仮名「そ」「ソ」の由来となった漢字です。
3.3. 正解の解説
料理の「さしすせそ」は、和食を調理する際の調味料を加える順番……を覚えるための語呂合わせです。
調味料は「砂糖」「塩」「酢」「醤油」「味噌」の順番に入れると良いことが多いみたいです。
その理由としては、分子の大きさや浸透圧などが関わってきます。
詳細は下記サイトをご参照ください。
なお、「せ」が「醤油」なのは、かつて「せうゆ」と書いていたからだとされています。
ただし、「醤油」の仮名遣いは「しゃうゆ」が正しく、無理やり当てはめた語呂合わせだったのでは……という説もあります。
「しょう」と読む漢字の中で、「小」等の仮名遣いは確かに「せう」でしたが、同じく「しょう」と読む「正」等の仮名遣いは「しゃう」でした。
そして、「しょうゆ」には「正油」という漢字も当てられているので、「しゃうゆ」が正しいのではないかとも感じます。
ただ、肝心の「醬」という漢字は「ひしほ」と書いて「ひしお」と読まれていたという情報しか得られなかったため、「醬油」が「せうゆ」なのか「しゃうゆ」なのかは分かりません。
信頼できるソースに限ると、「諸説ある」という結論しか出せませんでした。
3.4. おわりに
問題を解いてくださった方々、ありがとうございました。
次の問題はこちらです。