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足利義政とどっちがマシなのか?

 
 先週『牛歩施策』というタイトルで緊急事態宣言が決定するまでの流れの遅さを書いたが、今週はあらためてそれを実感させられた。24日の月曜に延長のニュースがネットで載っていたとき、パッと「今日決定」と読んでしまったが、見直すと「今週決定」だった。また1週間かけてのんびり進めるわけだ。「~か?」から始まって、「の見通し」、「要請」と日々言葉だけ変わって、同じ内容がネットのニュースに載る。トロトロした流れで、週末金曜にようやく「決定」して、あのトップのしどろもどろの記者会見を開くことになるわけだ。
 
 3回目の緊急事態宣言を決定した時点での流れを見れば、どう考えたって500人を下回らない状況で解除なんてできっこない。だからまだまだ500人超えしている現在、「これは到底解除など無理だ」と、サッと延長を決めればいいだけの話なのだ。
 
 よくもこんな能無しトップに30パーセント程度の支持が残っているなと思うが、やはり人間、急な変化は好まないようにできている。でき得れば革新なくして収まってくれれば、と願う人が一定率いても不思議ではない。
 
 それに心のどこかで、どんなに無能だって、とことんまでひどくならないうちになにかしらの手は打つだろうという思いはある。まぁさすがに動くだろうと。しかし能無し政治家というものは、徹底して動かない。それは歴史にちょっとでも興味を持って、そして調べれば分かることだ。能無しトップがとことんまで手を打たなかった例が溢れているのだ。
 
 歴代トップで能無し筆頭は、室町第八代将軍足利義政だろう。日本史上、手を打たなかったトップの代表例と言っていい。長禄の大飢饉、そして応仁の乱が起こっても、なぁんにもしなかった。そして何万もの人が死んだ。
 
 しかし現在のトップは、この足利義政タイプではない。道楽好きで仕事をほっぽっているわけではないからだ。足利義政と現トップを比べたら、現トップの方がまだマシだと思う。時代がいい、という条件を抜かしても、現トップの方がマシな政治家だと思う。足利義政は、なにしろ、投げだしたのだ。
 
 現トップも、どこまでいっても手は打たないし、一回言ったことをとことんまで変えないと思う。ただ、あれはあれでけっこうまじめにやっているのだと思う。自分なりにまじめにやっているのだから、足利義政のように投げ出さない。正直、腹が痛いとか言って投げ出してくれる人の方がいい場合もあるのだが、期限が切れるまで居座り続けるだろう。
 
 まじめという言葉は、いい意味の言葉だが、他人から見ると、まじめにもいい場合と悪い場合がある。それを分からせてくれる貴重な人なのかもしれない、現トップは。
 
(画像は、足利義政が建てた銀閣寺)

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砥城 佳太流@元豚モツ業者
駄文ですが、奇特な方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。