中2で初めて行った大阪で悪徳商売に震え上がった話

中２の夏休み、お父さんと弟と大阪旅行に行きました。

ユニバに甲子園に吉本新喜劇。楽しみなことがありすぎて胸がときめいていました。

しかし不安もあります。それは昔の漫画や小話で刷り込まれた、大阪は商売上手でドケチという勝手なイメージです。

そのせいでとにかく、中学生の僕は詐欺やぼったくりにあうのが怖くて仕方がなかった！！！！！

なので大阪に着いても、とにかく現地の人に目をつけられないように騙されないように、びくびくキョロキョロしながら歩いていました、、、笑

到着したのが夜遅くだったので、タコ焼きがたくさん食べれるような居酒屋さん？に入ることになりました。

大阪、初食事です。タコ焼きは大好きなので、純粋にとても楽しみ！！！

まずはお父さんが注文したビールや僕と弟が注文したジュースが届いたのですが、ここで僕は良い意味で衝撃を喰らいます。

なんとビールと一緒に、頼んでない枝豆がおまけでついてきたのです！！！！！！！

「枝豆がおまけでついてくるなんて、大阪ってすごいね！！！」

なんて粋で、優しいサービスなのでしょう。僕は大阪を怖がっていた自分を恥じました。東京なんかより、よっぽど義理人情の溢れる街ではないか。

うーん、とお父さんが困ったように笑いました。

「これはおまけじゃなくて、突き出しだね。３００円か５００円かわからないけど、枝豆はおまけではないんだよ」

は！？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？

有料なの！？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？

枝豆が！？？？？？？？？？？？？？？？？？？？

頼んでもないのに！？？？？？？？？？？？？？？？

こんなちっちゃい小鉢に入ったちっちゃい枝豆が、３００円から５００円だって！？？？？？？？？？？？？？？？

犯罪じゃん！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！

「え、じゃあ店でようよ。頼んでないのに料理出されてお金取られるってなに。怖い、怖いんだけど」

僕は血相を変えてお店の人には聞かれないように、小声で脱走を提案します。

最初はおまけだと思って大阪素晴らしいと好感度爆上がりだっただけに、高低差で悪魔の街に思えてなりませんでした。

「そうかあ、お母さんがお酒好きじゃないから、二人とももしかして居酒屋が初めてなのか、、、」

お父さんは腕を組んで言いました。

「えっとね、お酒をよく飲むお店では、これが普通なんだよ。１品は必ず、頼まなくても突き出しとしてでてくるものなの。席料の意味もあって、、、」

「席料って、席の料金ってこと？」

「うん」

「なんで席に座るだけでお金とられなきゃいけないの！？　がめつすぎない？ ってか頼んでないものが必ず１品出てきて、お金を払わなきゃいけないって本当に理解ができないんだけど」

中学生の僕にとっては、どう考えてもそれは悪質な商売であり、詐欺であり、立派な犯罪でした。

僕の話を聞いて、あんまりわかっておらずただニコニコしていた小学校低学年の弟も、

「大阪って怖いね、、、」

と泣きそうになっていました。出だしから詐欺にあってよかったです。こんなスラム街から僕ら兄弟は一刻も早く脱出して、大好きなシティポップ東京で眠りたい。

「大阪だけじゃなくて、東京もそうなんだよ。東京ではお通しっていうんだけど、、、」

東京もそうなのかよ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！

自分の住んでる故郷も、日常的に犯罪が行われる狂人街だったのか、、、。闇社会の存在を初めて突きつけられた僕は、少年から一歩だけ大人になるのでした、、、。

……と初体験でビビりまくったのが尾を引き、ぶっちゃけ僕は大人になっても、お通し文化、受け入れてはいるけど賛同はしてないぞ！！！　５００円のお通しだったら、食事する相手が恋愛相手や後輩で奢る場合それだけで１０００円だし！！！！

だからお通しや突き出しがちょっといいやつだったりするとすげー嬉しくなる笑　珍しい貝とか馬刺しとか白子豆腐とか出てくると、頑張ってもらってる気がしていいよね！！！　メニューにあったら頼んでたな！　と思えるやつだと最高ですね！

だなもんだからもちろん、良いレストランのサービス料１０％なんかも頭ぶっ壊れそうになっちゃうし、１０年前に海外に行った時もチップ払う度にカツアゲされた気分で泣きそうになっちゃってたぜ！

大阪にビビってごめんなさいでした、ユニバ最高だった！！！！

おわり