東京大学2004年国語第1問 『柳宗悦 手としての人間』伊藤徹
問題文は抽象的な内容を含み、難解である。なによりも、現代の個は没落するしかないという結論は、悲観的で救いがないため、本当にこの理解でいいのだろうかといぶかしくならざるをえない。「手としての人間」というタイトルはなんとなく希望を感じさせるものだけに、そのギャップもまた悩ましさを増す要素となっている。
問題文はこちら
(一)「『地球という同一の生命維持システム』を行為規範の基盤として考える」(傍線部ア)とあるが、どういうことか、説明せよ。
傍線部アの位置する第1段落では、