「わかっちゃいるけど、やめられない」をじっくり味わう
「もう、いいかげん就職しなよ」「もう、苦しんでばかりならあの人と付き合うのやめなよ」「いじめはやめなよ」「引き受けてばかりじゃなく、断ったら」
私のことを心配して言ってくれたアドバイス。私の未来。私の体。私の心。一生懸命考えて、「正しい」ことを言ってくれたのはわかるけど、受け入れられない。そんなこと言われて腹が立つ。私だってわかってる。今の状況がよくないことは。だけど、今の状態をやめられない。誰にもわかってもらえないのが辛い。苦しい。
「わかっちゃいるけど、やめられない」
正論を言われても伝わらない。だって、外からのものだから。その通りにできるのならこんなに苦しんでない。「あなたが悪い」って攻撃されている気分。わたしの気持ちも知らないで否定しないでよ。攻撃されると自分を守りたくなる。逃げたくなる。攻撃したくなる。
「わたし」が聴く耳を持つとき
「わたし」が心を向けて耳を傾けるのは、自分発信で興味を向けているものだけ。誰かに決められるタイミングではない。「わたし」の準備が整ったタイミングで、自分のペースでたどり着く。
誰かに決められる答えじゃない。「わたし」の答えは自分で決める。「わたし」にしかわからないことが沢山あるんだから。
「わたし」が知っていればいい
聴く耳を持てない時、「わたし」は闘っている。一生懸命に生きている。その頑張りを外から否定しないで。闘っている自分を否定しないで。
勇気を出しても大丈夫。闘っている自分に目を向けてみて。複雑に絡み合った気持ちを一つ一つ見つけていこう。
恥ずかしさ、無力感、やるせなさ、孤独感、否定したくなる気持ち、みじめさ、嬉しさ、楽しさ、優越感、達成感、安心感、自慢したい気持ち、誇らしさ、相手の役に立ちたい気持ち、相手に必要とされたい気持ち…
全てあっていい。一貫性がなくていい。相手ごとに違った「わたし」でもいい。私にとってはどれもが大切。私さえ「わたし」を知ってくれていればいい。
気持ちの居場所づくり
「わたし」の心に行き場のない気持ちが集まれる部屋をつくる。誰かに見せられる気持ちではないけど、そういう気持ちだって居場所がある。
「変わりたい」これは外に出せる。
「こわい」「勇気が出ない」「相手に認めてほしい」「汚い自分がいる」これは出せない。出さなくていいから、例のあの「部屋」に集める。ここには居場所があるよ。こたつにみかんもあるからね。
気持ちに決着をつける
「わたし」のこたえは「わたし」が見つける。道は無限にある。絶対に答えが見つかる。誰かにとっての正解じゃない。一般論とは違ってもいい。「わたし」がありたい姿、なりたい姿を邪魔する道は選ばない。大切にしたい気持ちを大切にできる道を選ぼう。
時間はかかるかもしれない。でもいつか「わたし」にしっくりくる自分になれる。戸惑うかもしれない。でも安心できる日が来るから勇気を出して。
「わたしのもの」が増えていく
「わたし」が行きたい道を進みはじめると、自然と外に耳を傾けることができる。知識を持っていることと理解していることは違う。自分の心からスタートして、ひとつひとつ自分の気持ちを寄せて行って、自分が見つけ出して「そうか!わかった!」と辿り着いたものだけが「わたしのもの」になる。
進みだすとどんどん見つかる。興味を持つ人が増える。誰かの言葉が心に響く。知りたくなる。ワクワクが増えていく。
あなたが「やめられない」ものは何ですか?そこにはあなたの大切なものが隠れているかもしれません。