背中の粉瘤と過ごした2週間

前置き

粉瘤（ふんりゅう）とは
またの名をアテロームと言う
良性腫瘍、要はデキモノである
角質や皮脂が皮膚内部に溜まることで出来上がる顔、首、背中、耳の後ろにできやすい
ホルモンバランスや汗をかきやすい人はできやすい
病院は皮膚科を受診する

受診前に「背中」「できもの」「痛い」と検索すると粉瘤という難しい熟語が出てきて、画像検索をすると自分と同じものを背負っている人の画像が出てきたため、ほぼ確信を得る

また、現在進行形でジエノゲストというピルを飲んでいるため、ホルモンバランスが崩れている最中
仕事も湿度60％のところで汗をたくさん出している
間違いなくこの副産物だろうなと思った

noteで「粉瘤」や「アテローム」と検索して、同じ体験を記している人を探した
手術をしてとった人の記事がいっぱい出てきたので、手術なんて大掛かりなことをするんだな、と感じながら高まる不安を揉みほぐした
自分だけじゃないと言うのは何とも心強いな、と思う瞬間だった

手術の方法は「くり抜き法」と「切開法」の2通りあって、くり抜き法は再発の可能性が僅かにあるらしいので、一発で終わる切開法がいいな！なんて心躍らせていた

受診する

と言うことで、近くの皮膚科へ行ってきた
午後の診療だったけど、患者さんは順調に流れていて待っている人は数えるくらいしか居なかった

先生に背中の膨らみを見せると、見ただけで「あぁ、粉瘤だね」と、その道の達人の風格を醸し出す（実際、その道の達人なんだけど）
症状の簡単な説明を受け、薬をもらって帰るという流れにはならず、触診の結果「中が膿んでいて水っぽいので切ります。」という流れになった
私の頭の中は「切開法だ！」と、いっぱいになっていた

処置室へ移動、服を脱いでベッドに伏せる
周りに2～3人の看護師さんがいて、タオルや優しい声を掛けてもらったりした
しかし、モノは背中にできているので私は何も見えない
少しだけ怖さを感じながら、処置を開始

初手、局部麻酔を打つ
針の痛みがチクリとしたものの、それは最初だけで後は痛みを感じなかった
と言うのは大嘘で、先生が一思いに圧迫をかけたとき、粉瘤の根っこの部分までは麻酔がまわっていなくて、めちゃくちゃ痛みを感じた

痛みのイメージは、タオルを噛んでフーッ！フーッ！と拷問を受けているかのような
痛いと涙が出るものだと思うけど、不思議と涙は出なかった

途中から看護師さんが声を掛けてくれているのに気づき、「痛いときに大きく息を吐いて！」と言われ、圧迫をかけられているときに大きく息を吐く

あれ？なんか産んでる？
いや、膿んでるんです

あらかたの処置が終わり、開いた傷口にはガーゼを詰め込まれ、「明日も来てくださいね。」と言われ、処置終了

あ、これが「くり抜き法」か
そんなことを思い出しながら、処置室を後にする

待合室はたくさんの患者さんで溢れていた
その風景を見て分かったことは、①これが人に迷惑を掛けるということ、②患者さんの流れが突然に悪くなった現象の裏側に起こったこと、だった
地域の皆、御免！

痛み止めと抗生物質を処方されて帰宅

通院

地獄の2週間が幕を開けた

2回目以降は麻酔がないので、基本的に痛い
膿を出す処置も、傷口に詰めるガーゼも、擬音で表すならチクチクとしている

処置中に痛みを感じなくなったのは病院の休みを除いて、まるっと1週間後だった
あとは先生が様子を見ながらどうするか判断していた

7回目の処置
膿を出す処置をしても、ウッ！となる痛みはない
傷口のガーゼも辞めましょうと言うことになった
心からホッとした
この7回目の処置が26日の昨日の出来事である

チクチクする痛みは別に地獄ではない
さて、何が地獄だったのか？
実はだったという過去形ではなく、その地獄は今も続いている

粘着が最強の医療用テープを24時間中、背中に貼っている
そのため結果的に肌が負けてしまい、テープかぶれをしている
傷口の周りが今も薄赤くかぶれていて、かぶれ反応が出ているところは掻きむしりたいほど痒みがある

病院では傷口に塗るゲンタマイシンという塗布剤を処方してもらっただけなので、テープかぶれは旦那さんが処方してもらっているステロイドを塗ってもらっている

このテープかぶれが治ったとき、私の粉瘤は完治したといえる

明日、傷口の様子を先生に見せる
これで毎日通院が終わるはずだ

このnoteもそろそろ終わるはずだ

まとめ

• 背中のデキモノは「粉瘤（ふんりゅう）」と言う

• 皮膚科を受診する

• ジエノゲスト投薬中により、ホルモンバランスが崩れてできたかもしれない

• 「くり抜き法」で手術

• 痛み「手術や術後経過観察＜＜＜テープかぶれ」

テープかぶれ地獄

オワリ