黄色いだけじゃない、大豆の種類
皆様は「大豆」という単語を聞いてどのようなものを思い浮かべるでしょうか。
黄色くてころんとした、節分で使うような豆をイメージする方が多いかと思います。
大豆って全部こういうもんじゃないの…?と考える方も多いでしょう。
しかし、実はこの大豆、黄大豆という種類に分けられており、他にもたくさんの種類があるんです。
今回はそんな大豆の種類についてご紹介していきます。
黄大豆
最も生産量が多く、私たちがよく見かける大豆が黄大豆です。
たんぱく質や機能性成分が多く、また古来から存在するために伝統的食品に適していることから、様々な加工食品や機能性食品に利用されています。
豆腐用にはたんぱく質含量の高い品種が、納豆用には粒揃いや食感がよい品種が、煮豆や味噌用には糖分含量が高い品種が……
といったように、それぞれの品種の特性に依りこの用途にはこの品種と指定されることも多いようです。
近年では、生産農家の高齢化や異常気象等により国産大豆は生産量が少なくなり供給が安定しないようです。
黒大豆
黒大豆は、その糖度の高さから煮豆に重宝されています。
大粒の品種は正月のおせちでよく見かけることでしょう。
こちらも日本では古くから栽培されており、その歴史は平安時代にまで遡ると考えられています。
黒さの秘密は皮に含まれるポリフェノールであり、これにより
・血中脂質の酸化を抑える
・高血圧、高血糖、高脂質症、肥満を予防・改善する
・化粧品へ応用することによる美白効果
など嬉しい効果を期待することができます。
また、腎臓や脾臓の働きを高める漢方薬としても利用されています。
青大豆
青大豆は緑色の豆ですが、グリーンピースとは種類が異なります。
この緑色は葉緑素によるもので、甘みが強いのが特徴です。
日本各地で在来の大豆として栽培されていますが、その難易度は高くあまり出回りません。
そのため、抗アレルギー性といった機能性が見出されていますが、青黒大豆ほどメジャーにはなっていません。
青大豆のきな粉は「うぐいす粉」とも呼ばれ和菓子で使用されますが、着色料で補色したものの方が多いようです。
赤大豆
赤大豆は生産量がとても少ないため、「幻の大豆」とも呼ばれます。
赤大豆で作った豆腐や豆乳はうっすらとピンク色がかっており、見た目が可愛らしく甘みも強いのが特徴です。
赤大豆のポリフェノールは黒大豆とは異なるもので、それにより色や機能性にも違いが生まれているようです。
色が違えば効能も違うのが在来種大豆の面白いところですね。
黄色いだけじゃない、大豆の種類
そのほか、
・だだちゃ豆で有名な茶大豆
・ビーンズサラダやミネストローネに用いられる白大豆
・青大豆のに黒い模様が入ったツートンカラーの鞍掛豆
といった種類の大豆もあります。
また、大豆はその大きさでも種類分けをすることができます。
農林水産省の品種登録ホームページで大豆を検索すると、2021年7月現在、236品種が登録されています。
歴史を遡れば縄文時代から日本での利用の痕跡がある大豆。
近頃は国内で消費される大豆は殆どが輸入に頼っていますが、このような日本古来の多種多様な大豆をぜひ大切にしていきたいですね。
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