キャベッジ・パッチ・ゴッド
「貴様ぁ!確かに心臓を撃ち抜いたはず!?」
「…あぁ?コレかい?」
俺はカソックを捲る…そこにはキャベツの葉!
「今日は熱っぽいって言ったらかみさんが持たせてくれてね…偶然だがお前のレーザーガンの熱【陽性】をキャベツの【陰性】で中和…まあオレは信心なんか持っちゃいないがね」
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1983年新たな神の子誕生。
場所はキャベツ畑。
後に彼は言った
「この渦巻銀河の形状は層を成す玉菜であり、その渦こそ陰陽且つ太極だ」
と。
要するに世界はキャベツだと。
ソレを黙認する馬小屋生まれの神の信徒や蓮花の覚者の信徒たちでは無かった。しかし如何なる弾や刃、毒も全てを相克するキャベツの加護には無力だった…
だが彼は殺された。
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「玉菜教会の殺し屋め!死ーーー
「悪ぃね」
俺が得物の包丁を一閃するとヤツは一千のパーツに刻まれ、死んだ。
「千斬りって、ね」
俺?その神の子を殺したのが俺さ。
十字架に掛けられたキャベツ人形だけが俺を見下ろしていた。
【続く】