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お辞儀とコロナ

3/12現在イタリアで新型コロナめちゃめっちゃ速いスピードで拡がってんにゃけども、それをラジオかなんかでイタリア出身の方が「やっぱり、イタリア人の挨拶の仕方がコロナをひろげている」と言うたはる。彼は科学者ではないんやけど、もっともなんやろなって思う。そらおもうわ。イタリアの方々、ciaoっていって近づいていってほっぺとほっぺを右、左と突き合わせる(付き合わせる)わけだから、そらウイルスはどんどんその懸け橋を渡って行くやろ。

ほんでふと僕ら日本人の挨拶を省みるとな、まま離れたところでぺこりと『お辞儀』をするやろ。ばっちりやん。ウイルス渡れへん。
むむむむ、すると、これは絶対に歴史上どこかの段階で、ウイルスにとんでもなく酷い目に遭わされたんが理由で確立されていった挨拶なんじゃあないかなって思うわけ。疫学的に進化した挨拶。

(書きかけて置いといた記事、3/31現在イタリアどころじゃなくなってるけど)

なんかな、そうやとしたら、いったい日本人は昔々どんな挨拶してたんやろって思うわな。それって。

耳と耳を打ち擦り合わせて「みちつー」MICHITSUUUと声をかけて挨拶。
これはかなり古い。弥生時代の終わりとともに姿を消してしまった。日本人が一番、音、耳を大切にしていた名残か。

互いのまつ毛とまつ毛を瞬きしながらかすらせながら「まつねー」MATSUNEEEと挨拶。
これは残念ながら文献には残っていなかったんやけど、ぼくが推測するに、松ヤニからきてるんかなぁ、おそらく松ヤニを照明として使っていた時節に、その煙のせいで目がしょぼしょぼいたいヨネー的なこと起原ではないか。

頭と頭をぐっとくっつけて「あさたー」ASATAAAと挨拶。
これは時代としては8世紀から12世紀とかなり長い間見られたのだが、いかんせん場所が九州地方の北部にのみに限定される。

くちびるとくちびるをちびっとくっつけて「ちくがー」CHIKUGAAAと挨拶。
これは応仁の乱の戦火がおさまり、ひとときの緩い時代に見られた。
のちにバサラ大名たちに薄く引き継がれて行った模様。いまだに恋人たちの間では頻繁に行われているのは興味深いよなぁ。

鼻と鼻を優しく左右に打ちあって「おきくー」OKIKUUUという挨拶。
江戸初期にはかなりポピュラーだったよう。

頬と頬をうすくくっつけて、時には左右と入れ替えながら「ぺっほー」PEHHOOOと明るく交わす挨拶。
まさしくこれなんかが今現在もイタリーで行われている挨拶であり、その起源も西欧の古くはアルタミラの遺跡なんかにみられるようで。日本にはポルトガルから伝わった。

いまになって気づいたけど、イタリアも今の挨拶になる前の挨拶があるんとちゃうかな。今でもあんなにオープンかつ積極的かつロマンチックなんやから、歴史ひもといちゃうと、えらいことになるかもしれん。