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日本人は本当にゲイジツに金を払わない、の?

僕は投げ銭が嫌いだ。

理由は、投げ銭で見たライブの中であんましええなって思ったもんがなかったってゆう経験からくるんと、音楽聴き終わった後に「金」のことなんか考えたくないってこと。気持ちよくなってんのに、薄い財布思い出させんといてくれや。

まじで表現する人、主催者、自信持って金とってくれ!

いまいちどんな金額をつけていいのかソフティに悩んだりしてる部分をこっちにおしつけんといてよ。それやったら100円とかにしたらええやん、そしたら
「100円やったけど、これはもっと気持ちええよ!」
→「そうか!ほなら次は300円にするわ!」とかなまじはっきりするやん。
「もしかしたら漱石、諭吉いれてくれる人もいるかもしれんやん」って考えるの、ほんまにやめとき。ただのスケベ心やで。自分の音楽に対する自分自身の不確かさと、客の懐具合の不確かさを掛け合わせるスリルが好きなんやったら、競馬でもなんでもやったらええんとちゃうんゲイジュツじゃなくて。

そうそう親父が言ってたわ「ええライブの後は、なかなか客が帰ろうとせんのや」
確かに、アーチストともっとおんなじ空気すうてたいし、なんかお酒とかいっぱい飲みたいし、それうまいし、なんせお金をつっかいたーーい気持ちになる。

音楽家の友人TK曰く、地方の村おこしてきな、ちょい洒落たフェスティバルに出演し、雨の中客を魅了した彼らに支払われた対価は2000円やったんやて。なぁ!子供の遊びちゃうねんで。その会場では投げ銭ですらなかったらしい(そうなればせめて頑張って投げ銭箱回すなりしてほしいよな)、けどやっぱ俺が一番思うんは、主催者は、借金してでもアーティストに気持ちのこもったギャラを払うべきってこと。あと自分が本当に素晴らしいって思えるアーティストをステージにあげること。自分がええって思えへんもん、だれに勧めれる、いったい。
「このバンド、絶対最高!なまじ私でも5000円でもみるねぇ!だけど今回は私が主催するから3000円でやる!正直自分が一番間近でみれるから、赤字なんか全然怖ない、バイトするし。せやけど、それくらいええから、観に来てくれへん?」
っていう感覚が、主催者にとってほんまにまっとうなラインちゃうかな。

あかん、話がトンダ。

やっぱりここ数年、ずっと悩んでることは、音楽のサブスクリプション(定期購読)のこと。
説明すると、月額1000円でおおよそ全ての音楽が聴き放題、アップルミュージックとかスポティファイとか、だいたいアプリを通して聴くかたちかな。
まず、人間は基本的に一曲しか同時には聞けないし、400曲同時に聞いてるやつクソ富豪やんってことにはならんわな。いや、俺言いたいのこれじゃなかった。

こっちや、
うん、高校時代とか「昼ご飯ちゃんとたべやぁ」って母からもろてた金を、やっすいパンなんかで済ませて、済ませて、済ませて、ソレ!!!って気合い入れてCD屋で1枚アルバムを買う、スタンプカードも本気で貯める、くらいに音楽と向き合って来た自分がいたんだわ。それに対してなんや?CD1枚以下の値段で俺の持ってるCD全部とお店にあるCD全部古いレコードも全部全部聞けるシステム。そんなん、あの時の僕あんまりに可哀想やないか。
それに、なんやねんシステムって、「俺と音楽」の間に入ってくるな!
うん、だから月額1000円の恩恵にあづかることはできないまま。

けど、「もし月額10万だったら」

僕は頑張って、サブスクリプションするやろな。そのために必死で働く。
僕にとって、音楽の価値は絶対1000円じゃない。もっともっと。必死で働くで。

けれど、世界が見出した音楽に対する値段。1000円。
ほぼ時給1時間分。おろ。ほて?

もし近所のスーパーマーケットがサブスクリプションやったとしようや。その月額が1000円やったらなんかまじおかしいなって思うよな。10000円やったら、うわめっちゃ安いやん、20000円も安いやん、、、、、50000円くらいで、なんかありかも。って感覚わいてくるやん。

まぁええわこれ。俺はCD買うし。でも思えば、今は一年に1枚くらいしか買わないけど。いや、どうかな。ホンマ難しい。買えなくなってるのが寂しくもある。
宇多田ヒカルのファントムは買った。

そうそう、割とアーティストの人たち「日本人って、ほんまに芸術にお金おとさへんよな」ってスルッという。けどふっと思ってん、「芸術に金使わない」っていう概念、国民性でくくるにはちょっとニッチ(細か?)すぎへんかって。
そのコトほんでまだ考え始めたとこなんやけど、なんかな、いっちゃん最初の糸口は「富士山と仏像と北斎」あたりにあるんちゃうかな思ってます。富士山ってやっぱ綺麗やし日本人すきやん、それ無料やん、自然やし。日本の至高の芸術ってやっぱ仏像やん、すごいリアルやん、それ寺にあるやん、観に行くやん、無料やん。北斎の浮世絵ごっつヴィヴィッドやん、気持ちええやん、それプリントやから、めっちゃ安いやん、部屋に貼んねん、ほぼ無料やん。
どうも借景、借景(失敬、失敬)、それタダやね。

ほら!そもそも、芸術以前、美に対して日本人あんまし金つこうてへんやん!

「ほなら歌舞伎やらはどうなんさ!?」

そら好きやからしょうがない。やん。