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ReFiとは何なのかVol.43
climate challenge meets cryptoな話
ReFiのキャッチアップをしている、と最近周りの人に言っている。単純に興味を持ったのもあるし、少し調べてみて、可能性あるなと思ったからだ。
今回はそのキャッチアップの成果というか、これまでキャッチアップしてきたものをまとめたい。
ReFiのコンセプト
まず、ReFiとはRegenerative Financeの略で、今まさに何ができるかの検証や議論が世界のいろんなところで行われている新しいムーブメントのようなものだ。
このRegenerativeというコンセプト自体は以前からあったもので、サステナブルに近い意味がある。
まず、現行の経済をExtractiveなもの、つまり、化石燃料(原油、石炭など)や鉱物など有限なものを利用する(引っ張り出してきている)、いつかは枯渇を招いてしまう短期視点な経済と捉えていて、それに対してRegenerativeというのはサステナブルで公正公平で環境負荷が(ほぼ)なく、資源が無理なく循環して、ウェルビーングで長期的な価値創造に重きを置く、というもの。
これには下の3つの柱がある。
Vitality(活気)
多様性があって豊富で健康的な状態を創り、それを維持すること
Viability(実行可能性)
変わり行く環境下でも基盤となってる目的や価値を維持するために適応し生き抜く
Evolutionary capacity
日々変化する状況下においても継続的に修正/改善して適応するために学び、イノベーションを起こし、進化する
それを実際に行うにはエネルギーがいるよね、それってつまり人間の世界でいうところのお金だよね、そういうところに投資してそういう世界にしましょうというのがReFiというコンセプトだと思っている。ある種の金融包摂。
その実装がブロックチェーンでできるのでは
けれど、実際にどうやるのって色々ハードルが高い。例えば、カーボンオフセット市場。今起こっている問題は、カーボンの価格が取引所によって違うとか、クレジットの精度が低いだとか、情報の非対称性がーとか色々ある。
それがブロックチェーンに記帳すれば、透明性が上がるし、NFTで高い流動性も期待できるし、いろんなステークホルダーも巻き込めるしいいんじゃないの?となっている。スマートコントラクトに ”高精度” なデータが入力される仕組みを作って、それに基づくプログラムが実行されれば恣意的な運用がなされることもなく公正でいいよね、っていう。
実際、今世の中でできているReFiはここまでだと思う。
次のステップはもっと精度上げてつながる
ここまで、というのはつまり、森林保全とか植林活動的なもののファイナンスの選択肢が一つ増えたね、くらいのところ。
これだとまだ”Re”が足りないし、ブロックチェーンを使う必要性がそこまでない。
そこにモニタリングとレポート、証明も組み込めるのではとなっている。それによってカーボンクレジットなら、クレジットの精度が上がるのではと。
例えばその森林保全でカーボンクレジット創出の場合、カーボンクレジットの量は正しいですか問題がある。こういうカーボンクレジットの計算の一般的なやり方は、誰かがその森に行って何本か調べてあとは線形回帰分析にかけてカーボンクレジットを計算する。
これの何が問題かというと、人間が現地に行って調査しているということは人間が入りやすいところまでしか調査をしていない、ということ。入りにくいとことは線形回帰分析、つまりは人間が入れる手前の植生がこうなってるんで、これは森の中心部はもちろん他のエリアも同じだろうと推定する。
すると、本当にそのデータは正しいんですかね?調査した人は信用できるんですかねという疑問にぶち当たる。実際、ぶち当たっているようだ。
そこで、人間の調査+統計ではなく、高解像度の衛星データを使おうじゃないかという流れがある。それによって、より正確な森のデータが取れる。つまりは、より正確なカーボンクレジットの発行が可能になる。あとは、AIで証明できるよう学習させれば自動化できる。いまはカーボンクレジットの専門家という人間が確認・承認していたプロセスを自動化できる。
で、正確に空間データや実際の吸収量などのデータが取れるようになれば、”Re” の部分にも効くようになってくる。正確なデータが取れることで、どのアプローチが有効で何が効いていないのかがわかるようになるから。
ReFiは総合格闘技
けっこう簡略化したけれど、これがReFiでこれがぼくがキャッチアップしているところ。環境にしっかりインパクトを残そう、regenerativeにしようと思ったら、草の根的なアプローチじゃ足りないし、それに対してファイナンスの選択肢を与えるだけでもダメで、IoTであったり、科学者であったりと、いろんなプレイヤーが必要。
興味持ったはいいものの、やること多すぎて果てしないなーと圧倒されてかかっている。
読書記録
さいきん、ポッドキャストのオフトピックでピーターティール特集的なのが始まっていて聴いてる。ぼくもzero to oneを読んだし、それなりに考え方に影響されているので内容はまだだいたい覚えている。
で、積読になっていたこの本をまた読み始めた、というわけ。スタートエコシステムという物への理解も深まると思っている。単純に読み物としてもおもしろい。だって世間でペイパルマフィアって呼ばれるくらいに影響力を持ったペイパルが存在していたのは1998-2002までのたった4年間のことなんだから。
余談: JICA研修員にレクチャーしたんだよ
先日、JICAの研修員向けにスタートアップエコシステムのレクチャーをするという時間があった。JICAの研修員というのは、途上国の若手官僚が日本で研修するというやつで、目的はいろんな開発事例を現場を訪問したりして学んでもらうというのと、実際に日本に滞在してもらって日本を好きになってもらおうという外交的要素を兼ね備えたものだ。
当日、ぼくは13〜15人ほどの人たちの前でレクチャーというか、神戸のスタートアップエコシステムをどう作ろうとしているのか、なぜそれが大事なのか、なぜ行政がそれを行なっているのか、というようなことを話をした。
スライドを作ることに集中してて、何を話すかはあんまり考えてなかったので、めちゃくちゃ噛むわ、つまるわでヘンなところに汗をかきまくったのだけれど、質問が20分くらい途切れなかったので興味深いことを話せた(あるいはレクチャー内で説明が不十分だった)のだろう。中高生向けの出前講座だと、3つくらい質問があれば、今日は良い日だったなと思うので、めっちゃ良いレクチャーになったという気分になっている。
今回レクチャー用にスライドを作ったので、またこういうパターンのレクチャーできるなと思っている。次回なんて全然決まっていないし、予定も全くないのだけれど次回を楽しみにしている。
What I did in week43 (10/21-10/27.2024)
CPA:今年全科目合格!
1月、2月、3月の目標未達
4-9月全負け。事実上進捗なし。
10月
7月からフィードバックループを短くすべきだと思い、それについてはhttps://yukinotes.com/で管理することにした。
結局できていない…
12月にFARを受験することに決めた。そして2月に次。
としていたが、これも1ヶ月ずれそう。全てにおいて遅れてる。
今月こそFAR2とFAR3の単位取る。
今月FAR2は取りたい。それだけ。
英語
Blog: 英文ブログ週1回は更新
ということで、投稿のハードルを下げるために、CPAの勉強状況を可視化するために、下のはてブ毎日更新していくことにした。
本: 月1冊は洋書ないし英論文を読む
今週はReFiの論文を読んだ。
Workout / diet : 今年中に70kg代へ!
1-9月。92kg→83.7kg→84.2kg
10月 84.2kg→84.5kg→85.1kg→84.6kg
涼しくなってきたので痩せにくいとは思いつつ、次の1ヶ月で2kg落としたいと思っている。何度目かの正直。ポジティブ要素は毎朝確実にスクワットを50〜60回している。朝シャンしているので代謝を上げまくっている。これがどれだけ効果があるのかわからないが…。
問題は食事。それが課題。食べる量が最近増えている自覚はあるので、少しずつ減らす。約束だ。
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