続・首都圏保存車輌ヤード(改め首都圏電車区)はどうなった?
鉄道車両保存を手掛ける有志らが中心となり、関東地方某所に設置された鉄道車両保存施設「首都圏電車区(旧称:首都圏保存車輌ヤード)」。前回のnote(2月)では、設置に際するクラウドファンディング(CF)が前年12月に成立したもののその直後から情報発信が停滞していることを指摘したが、奇しくもその数日後に支援者への謝意および今までの活動内容、そして今後の方針について報告があった(ただ、内容のほとんどは今までX上にポストした内容を再びまとめただけで、特に目新しい情報はなかった)。
それから半年以上経つが、残念ながら状況が改善したとは言い難い。問題提起も兼ね、再度この施設の現況についてまとめる。
主なトピックス
突然名称を変更
突然名称を「首都圏保存車輌ヤード」から「首都圏電車区」へと変更。正確な時期は不明だが、私は7月12日時点で変更を確認しており、それ以前に変更されたものとみられる。
しかし、何故告知もなしに施設の名称を変更しなければならなかったのだろう。なんとも不可解である。
模型イベントへ参加
7月7日に行われた、日本Nゲージモデラーズ協会主催の模型即売会「第29回JNMAフェスティバル」に出展。なお、参加名は旧称である「首都圏保存車輌ヤード」であった。
参加に合わせ、X上でイベント参加の告知、および模型販売を通じた施設への支援を呼びかけたが、それがポストされたのは開催前日の午後であった。例年、JNMAへの出展申請に対する当落の通知は5月上旬から6月上旬までに行われているという。様々な事情はあるにせよ、決まった時点で可能な限り早めに告知した方がよかったのではないか。開催前日の告知では、支援の効力が半減してしまうだろう。
一部リターンは未だ実現せず
昨年のCFにおいては様々なリターンが用意されていたが、その中で、公開日に施設へ入場できる権利と、施設Webサイトへの名前の掲載については未だ実現していない。
「ご支援者様のご案内が可能とな」るのはいつになるのだろうか。「年度末〜新年度頃を予定している」はずだった施設Webサイトについては未だ開設されていない。なお、これら未実現のリターンを含むコースには合わせて60万円の支援があったことを付け加えておく。
最後に:仕事がルーズ過ぎないか?
施設への支援を訴えたCFの成立から、あと2カ月ほどで1年を迎える。去年の今頃、彼らは施設支援のための講演会を熱心に宣伝していた(かのCFへの支援に対するリターンという形でチケットが"販売"されており、実態は支援者限定のプレミアムイベントであったが)。CFは最終日のぎりぎりで目標額の100万円を達成することができたが、達成の直後から彼らの意欲は急激に低下した。情報は満足にアップデートされなくなり、支援者に対する謝意すら示されない有様であった。あまりにも目に余る状況に、私は思わず前回のnoteを書いたのである。事務局が私のnoteを読んで慌てて書いたのかどうかは定かではないが、結局CFの支援者に対して謝意を含めたメッセージを発したのは、成立後2か月以上もたった後であった。
事務局がその後もそうした姿勢を改めることはなく、自分たちの活動についての発信は変わらず低調な一方、施設のXには拡散せんとばかり他のプロジェクトのリポストがあふれている。車両保存施設である以上他のプロジェクトとの連携が必要であることは理解できるが、自分たちの施設がそっちのけになってしまっては元も子もない。
なお、私はこのCFへ出資をしていない。外野のくせに口をはさむなと言われればそれまでだろう。だが、現在の「首都圏電車区」はCFの支援者に報いようとしているだろうか。支援者が何も言ってこないことをいいことに、ルーズさを決め込んでいるのではないか。もしこうした状況が放置されれば、この先施設運営において重大なトラブルが発生することが懸念される。
前回のnoteと同じような〆になってしまうが、支援したのにも関わらずリターンが(正当な理由もなしに)履行される様子がみられない場合、支援者は企画側を問いただすことを考えなければならない。約束を守ろうとする意思すら見せない相手に、情けは無用である。
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