高橋今日子/Kyoko Takahashi

秋田県出身。2022年東京大学大学院 新領域創成科学研究科 博士後期課程修了(サステイナビリティ学博士)。現在は、同大学院 特別研究員(日本学術振興会RPD)。レジリエンス・サステイナビリティ・ウェルビーイングの3つを横断しながら研究しています。現在子供たちと共に秋田暮らし。

高橋今日子/Kyoko Takahashi

秋田県出身。2022年東京大学大学院 新領域創成科学研究科 博士後期課程修了(サステイナビリティ学博士)。現在は、同大学院 特別研究員(日本学術振興会RPD)。レジリエンス・サステイナビリティ・ウェルビーイングの3つを横断しながら研究しています。現在子供たちと共に秋田暮らし。

マガジン

  • 五城目町の暮らしについてのマガジン

    五城目町に暮らしながら気づいたことをまとめていくマガジンです。教育・農山村のまちづくり・秋田の地域性などを書いていきます。

  • ウェルビーイングについて考えるマガジン

    私の研究テーマの一つであるウェルビーイングについて考えたことをまとめています。既存の研究をふまえて、今後の私の研究の種を集め、芽吹く方向性を考えている記事たちです。

  • レジリエンスについて考えるマガジン

    私の研究テーマの一つであるレジリエンスについて考えたことをまとめています。令和5年7月の秋田で発生した豪雨被害を契機に、既存の研究をふまえて、レジリエンスについて実際の自分の経験を経て考えた記事たちです。

最近の記事

秋田・五城目コモンズにて災害に強い地域づくりのための研究事業を展開します

まず、最初に記事を書くにあたって  五城目町地域活性化支援センター(BABAME BASE)という地域起業家などが多く入居している廃校活用したオフィスに、私も仲間入りさせて頂いてから間もなく半年が過ぎようとしています。そこでのお仲間な皆さま(シェアビレッジ(株)、(同)運動)や、秋田市のNPO結いネットさんと一緒にコンソーシアムを結成、令和6年7月の秋田県豪雨水害の経験をふまえ、2023年度休眠預金等活用法による「復興支援団体の事業基盤強化・事業化推進(資金分配団体・一般

    • 縮小するまちづくりと教育の関係性はどのようになっているのか?

      【はじめに】  超高齢化社会では、多くの研究者や専門家が指摘するように、有権者の大半はシニア層なので福祉政策の充実など高齢者が優遇される社会となり、場合によっては若者と高齢者の世代間の衝突があるだろうと言われてきました(例えば大野2008)。  しかし、私の住む秋田県五城目町の2020年の総人口に対する65歳以上の割合(高齢化率)は47.3%で、全国平均の28.7%よりも18.7も高い五城目町はその超高齢化社会ですが、そんな世代間の衝突を私は肌で感じることはなく、最も人口が

      • 視察記録:世田谷のまちと暮らしのチカラ ―まちづくりの歩み50年―

         私の所属研究室は 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 環境学研究系 社会文化環境学専攻 出口敦先生の空間計画研究室で(改めて書くとやっぱり長い…)、主に大都市圏など都市側の政策や空間計画を議論し社会実装を行っている研究室です。  農山村に住みながらリモートで自分の研究室会議に参加していると、今都市側で課題や取組みとして議論されていることは、結構農山村でも応用できるものが多いなと感じながら思考を巡らしていました。  今回視察させて頂いたのは、世田谷文化生活情報センター 世

        • 食を通して魅せてくれるウェルビーイングの世界:ポコポコキッチン

           秋田県五城目町に移住し、生活がシンプルになってきて見えてきたのは、「食」って改めて最強だなと思うこと。  「食」と一口に言ったとき、世代も国も人種も越えた日々の営みだから全員の共通言語になるとか、一緒に食べている人の宗教・生育環境・嗜好を映し出すから人々の相互理解につながるとか、材料や料理法からその国・作った人の文化が映し出されるから好奇心で心もお腹も満たされるとか、色々な役割や機能が「食」にはあるけれど、それらを全部含めて更にもっと遠くまで食の可能性をひろげているポコポ

        マガジン

        • 五城目町の暮らしについてのマガジン
          2本
        • ウェルビーイングについて考えるマガジン
          2本
        • レジリエンスについて考えるマガジン
          4本

        記事

          ノーベル賞受賞者7名&世界の若手研究者103名と過ごす5日間 日本学術振興会主催 2024年HOPEミーティングの参加記録

          【はじめに】  2月25日~3月2日まで、日本学術振興会主催 HOPEミーテイングという若手研究者の育成プログラムに参加してきました。アフリカ・太平洋・アジア等から選考された若手研究者103名と共に、5日間合宿形式で開催され、ノーベル賞受賞者7名の方々の講演や、受賞者1人に対して私たちは20人ほどのグループで実施された少人数のディスカッションに加え、自分の研究成果を発表する1分間トークやポスターセッションを行い、更に私たちは11チームに分けられグループワークも実施されました。

          ノーベル賞受賞者7名&世界の若手研究者103名と過ごす5日間 日本学術振興会主催 2024年HOPEミーティングの参加記録

          五城目町の教育留学から一年 留学と移住を振り返って

           五城目町の教育留学が実施され2年目に入り、教育留学を経て移住した私たちに質問を頂いたり、お話しさせて頂いたりする機会が多くなりました。五城目町の子供たちの学力の高さに加えて、「世界一子どもが育つ町」というスローガンを掲げている町であることから、教育に力を入れている町という印象が強いようです。  我が子の教育留学から丁度一年、五城目町に住みながら自身の子供の変化と共に五城目町の教育について考えることを一旦ここでまとめたく、既存文献(特に教育の3類型)を参考にしながら考察しまし

          五城目町の教育留学から一年 留学と移住を振り返って

          (株)長瀬土建による現場の取組みから考える:雨と森と人の関係

          1)はじめに  今回、生まれて初めて訪問した岐阜県高山市。高山市の森林面積が全市に占める割合は93%、五城目町も83%で、両地域にとって森林は産業においても人々の日常においても、森と人との距離が近い気がします。そして、高山市は線状降水帯が活発化したことによる豪雨の令和2年7月豪雨(令和2年7月3日~令和2年7月31日(29日間)で降水量は1400mm)と、令和3年8月豪雨(令和3年8月11日~令和3年8月31日(21日間)で降水量は710mm)と、2度の豪雨を経験し多くの苦労

          (株)長瀬土建による現場の取組みから考える:雨と森と人の関係

          令和5年7月秋田県豪雨から考える流域治水:馬場目川と共に人々の安心・安全を守るために

           前回のnoteの記事では、令和5年7月豪雨による五城目町の被害状況と、災害レジリエンスについて記載しました。今回の災害は、気候変動により活発化した線状降水帯の停滞による豪雨による被害ですが、これに対して近年注目されている「流域治水」という考え方に基づき、馬場目川水系の現状と今後について展望していきたいと思います。 1)流域治水について  従来は、河川の氾濫に対する治水については、防災・減災対策である堤防整備・ダム建設・貯水池などの対策を行い治水するという考え方が主流でした

          令和5年7月秋田県豪雨から考える流域治水:馬場目川と共に人々の安心・安全を守るために

          自然災害に強いまちづくりとは -レジリエンスと五城目町の被災-

           1.秋田県豪雨について  2023年7月14日から16日にかけて、東北地方北部に梅雨前線が停滞、気候変動により例年よりも暖かく湿った空気が前線に向かって活発に流れ込み、この3日間は東北北部では激しく降り続く大雨となりました。秋田県の複数の地点で、24 時間降水量が観測史上最大の値を更新した3日間です。  私の住む五城目町でも15日の早朝から防災無線で災害に警戒する呼びかけが始まり、次々と携帯にひっきりなしにお知らせがくる防災警報のアラームに、子供たちと自宅で落ち着かいない時

          自然災害に強いまちづくりとは -レジリエンスと五城目町の被災-