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[参考書レビュー]栗原の古文単語教室

レベル 

教科書レベル~二次試験レベル

メモ&レビュー

「古文単語の学習を無味乾燥な暗記で終わらせない」という思いが強く出ている参考書。「プロトタイプ理論(語義の派生を図解)」を積極的に使用しており、語義変化のルートがわかりやすくなっている。

本は2〜6ページ程度の講義×67講からなっており、(そうとう絶望的で一から覚え直さなければいけない人以外は)高3から始めるのは少しハードルが高い。しかし、古文単語を理解するのにこれ以上の良書はなく、インプット段階の高1高2生は積極的に利用したい。具体的に利点を述べると、まず講義形式のため背景の説明が充実しており、東大の問題に必要な古文常識や当時の価値観に関する知識はある程度身についてしまう。また、別冊に「古文単語370」がついており、講義で基礎知識をインプットした/他の単語帳で基礎知識は知っているがさらに追い込みをかけたい受験生にとっては非常に有用である。370語は、必要なもの全てにプロトタイプ理論に基づく図が差し込まれており、体系的な理解を助ける。

他ならぬ先生がゴロによる暗記を嫌っていらっしゃるので、「ゴロではなくて体系的な理解をしたい!」という受験生にはうってつけの書だろう。そもそも東大の記述にはゴロで覚えた浅薄な知識では到底対応できないが。

推奨する使用法

時間のある人は、講義を熟読して練習問題を解いてみよう。高3生など時間のない人は別冊で覚えるのもいいが、おおざっぱでもいいので講義に目を通してみよう。

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