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レポ8:野島埼灯台(2018/11/11)

千葉県房総半島南部に広がる南房総国定公園。その広大な公園内の南端に位置し、白浜の海岸線と太平洋の一大パノラマを眼前にそびえ立っているのが野島埼(のじまさき)灯台です。洋式灯台として日本で2番目に点灯した由緒ある灯台。

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年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台病の記者が灯台訪問の魅力などをお伝えする『全国の灯台巡礼レポ』。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う地元の方々にも参考にして頂ければ幸いです。

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◼️レポ8:野島埼灯台(2018/11/11)

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日の出が絶景で有名ですが、今回は夜通し運転して夜の野島埼灯台から眺めることにしました。近くにホテルもありましたが、午前5時頃に着いた頃には間もなく夜明けとなるため、しばし夜の園内で灯台の光を鑑賞した後、岬から川を挟んだ対岸の駐車場で夜明けを待ちます。

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気付くとうたた寝してしまい、外を見ると空が白んできたので慌てて車から飛び出し灯台の方へ。暁の空が赤々と染まっていき、灯台のシルエットがより一層際立っていきます。周辺の公園と相まった風景が本当に心が洗われるように美しかったです。

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初代の灯台は開国後の1866年にアメリカ・イギリス・フランス・オランダの4ヶ国と結んだ改税条約(別名 江戸条約)で建設を約束した8ヶ所の灯台の一つで、洋式灯台としては日本で2番目に点灯しました。建設はフランス人技師のフランソワ・レオンス・ヴェルニーです。

房総半島最南端の野島崎は、開国時に諸外国が東京湾を出入りする際の要所だとされており、他の灯台に先駆けて1870年(明治2年)に建設されました。しかし、1923年の関東大震災で倒壊し、その後、現在の2代目が再建されたのです。

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野島埼灯台は八角形をしているので、360度何処から観ても画になる美しさがあります。そして、異なる周辺の地形が其々の魅力を発揮しており、飽きずにゆっくりと灯台周辺を散策することが出来ます。

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明け方の太平洋は、激しい波が絶え間なく打ち寄せてはいましたが、一方で優しく包み込んでくれるような温かさがあるように感じました。

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この日は、野島埼灯台のそばに付属施設としてあった霧信号舎(通称 霧笛舎)がギリギリ解体される前でしたので、朝陽に照らされたシルエットを十二分に堪能しました。安全配慮のためとはいえ、この風景が消えてしまったと思うと、本当に心から残念です。

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野島埼灯台は登れる参観灯台ですので、日が昇りきってからでも楽しめます。

村上 記

年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台を訪れる魅力などをお伝えするプロジェクト。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う方々の想いを大事にしていきたいです。