地元ってなんなのかな?
工房ひぐらしの4人のメンバーは実は赤穂生まれは一人もいません。
大阪、加古川、神戸、たつので生まれ、縁あって赤穂緞通の織り手になりました。この記事を書いているのは神戸生まれで姫路に暮らしながら赤穂に工房を構えている者です。
赤穂の地元の人から見ると私たちは他所から来た人なんですが、関東から見ると同じ兵庫県人ですよね。私自身は大阪、京都、神戸、赤穂と住み暮らしました生粋の関西人です。仕事や旅行で他所の地方に行くことは大好きですが、例えば東京に暮らしている自分は想像ができない。だからといって地元愛があるかと聞かれれば、それ何?ってかんじです。
私が今使っている鋏はこの小野市の水池さんのと新潟三条の源音房さんのもの。他にもいっぱい持っているのですが、本藍染糸を切るのには半端な鋏じゃ太刀打ちできなくて、結局このお二方が頼りです。ただ残念なことに新潟は遠すぎる。赤穂緞通を見たことが無い職人さんに細かいニュアンスを電話で伝えるのは難しくて、今後は近場の小野市で調達しようと思ってます。
糸もそう。赤穂緞通の色は地元で採れる草木染で作られました。この色を再現しようと思ったら同じ植生の関西地方の方が話が早い。
ということで伝統工芸品を作ろうと思ったら地元が大変重要な要素ですが、
地元の範囲はとてもフレキシブルだなあと思っています。地元って地域とは限りませんよね。共有する価値感がある範囲っていうか。藍染のつもりでジャパンブルーっていったらサッカーのユニフォームの色?って聞かれたことがあって、サッカー人にとってはジャパンブルーはユニフォームと認識しました。
今日は雨模様で海が鈍色です。でも瀬戸内海の鈍色は日本海とも太平洋とも違うんでしょうね。
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