「波動を高める」「波動を上げる」についてマジメに考察する
久々にこのカテゴリー。
色々なスピリチュアルやら精神世界に関わる本を読んでいると、よく目に留まるのが、
「波動を高めましょう」「波動を上げましょう」
なる表現。
皆さんご存知の引き寄せ本や、インチキ臭いスピリチュアル本に限らず、
なんか『ニュー・アース』においてもKindleで検索すりゃ分かるけど、
みたいな感じでペインボディの説明あたりでやたらと「周波数」と出てきて、日本語版だけかと思ったら
なんて出てきて、原書でも同様でございました。
さらに、私の好きなYesの「Awaken」においても、
なんていって、初っ端からHigh vibrationて出てくるじゃありませんか。
この「波動」「周波数」さらには「波動が高い」「波動を上げる」について、今回マジメに考察してみることにしたのであります。
「波動が高い」「波動を上げる」とは何か!?
それでは一体、このスピリチュアル界隈で頻出する「周波数」「波動」というのは一体何なのか、
まずは、そもそも『ニュー・アース』に記載されている
思考の周波数は物質よりも高いのか
を調べようとしたのですが、
ネット検索しても出てくるのはインチキ臭い引き寄せのページばかりでアカデミックなものが1つもでてこないじゃないか。
逆にアカデミックなものに絞って検索すると、下図のような電磁波の波長一覧図しか出てこないのであります。
よって、早くも「訳が分からない(迫真)」という結論に至ったので、私なりに仮説を立ててみることにしました。
「波動=脳波」のことである
まずこれ。「波動が高い」とは「脳波の周波数が高い」ということである論。
大雑把にいうと脳波は周波数の低い順から、δ波、θ波、α波、β波になるので、
「波動を上げる」とはβ波になれ、つまり年がら年中ストレスとアドレナリンまみれで興奮してろ…ってコト!?
やだ怖い~><
「波動=原子の振動数」のことである
お次はこれ。「波動が高い」とは「原子や分子の振動数が高い」ということである論。
原子や分子の振動数が高いとどうなるか、これは理科で習ったように温度が高くなる、電子レンジなんてモロにこの原理を応用されております。
ということは、「波動を上げる」とは体温を上昇させろ、さらには血液の温度を500℃まで上昇させて怪焔王のモードを使え…ってコト!?
やだ怖い~><
「波動=電磁波の周波数」のことである
最後は、上記野辺山天文台の説明通り、「波動が高い」とは「電磁波の周波数が高い」ということである論。
これはあんた、シャレにならんで。
「波動を上げる」とは、周波数を上げに上げてチェレンコフ光やガンマ線を放つようになれ…ってコト!?
やだ怖い~><
勝手に戦え!
ということで「波動」について調べてみました。いかがでしたか?
みたいなクソ挨拶は置いといて、なぜこのようなことになっているのか、
それはスピリチュアル界隈は「言ったもん勝ち」「各自が好き勝手に言いたい放題」の世界だからであります。
別にスピリチュアル界隈だけでなく、哲学においてもソクラテスやカントやサルトルやらが言葉の定義すら明確に定めず、各自が好き勝手言いたい放題の状態だし、
宗教においてもゴータマ・シッダールタやモーセやキリスト、日本の仏教一つにしても空海、最澄、法然、親鸞、道元、栄西、一遍、日蓮などなど、各自が好き勝手に言いたい放題ではありませんか。
これが自然科学の世界だったらえらいことやでホンマ。
各自が好き勝手に単位を定めただけで、「なんて事だ、もう助からないゾ」案件の連続となり、石器時代に逆戻りでございます。
なぜこんなことになるのか、それはもろちん、自然科学は宇宙全体が発祥元なので客観的かつ再現性があるから、
対して哲学や宗教といったものは一個人が発祥元なので主観的そのもので再現性が無いから、というのが一因でしょう。
それなら人類発展の為に、哲学や宗教といったものについてもそれぞれ明確な定義を決めて統一基準を作成すれば良いと思うのですが、
人類の歴史なんて戦いの歴史、「俺こそが正しい」同士の衝突の連続なので、それは無理というものでしょう。
※仮に無理でないとしても、『サピエンス全史』でいうところの認知革命が起きてから現代までの時間、30,000年から70,000年を要するかも。
こんなこと長々書いて結局何が言いたいのかというと、嗜む程度ならともかくのめり込んでインチキスピリチュアルにカモられないこと、そして、他人(昔の「偉人」「教祖」含む)の意見やら価値観やらを鵜呑みにするのでなく、貴方は貴方だけの哲学や宗教を持って良いし、それしかない、ということでありました。
以上、マジメに書いたので今回はここまで。