見出し画像

朝ドラ『虎に翼』ロケ地の、竹むらと旧安田楠雄邸へ

戦火を逃れた老舗甘味処『神田 竹むら』

作中に出てきた甘味処のモデル、東京は神田の『竹むら』へ。(法律考証の方が、此処のお店がモデルなのだと仰っていました

昭和5年創業、戦火を逃れた木造3階建。

角に木製の釣り行燈があるのも目を引くデザインでかっこいい。

軒下には石灯籠、手水、豊かな植栽があり小さな庭園のよう。

店内は撮影禁止。細い格子の窓が多く、外からの陽が細やかに入ってきて趣があった。三和土から畳のお座敷あがれる造りはドラマと同様。お手洗いの扉が木製で、取っ手が竹のような細工がされていたのも綺麗だったなあ。2階へ続く木製階段も立派だった!

クリームあんみつ×塩気のある桜茶は交互にいただくともう、無限ループ!

竹むらの周辺は鳥すきやき ぼたん、神田 藪蕎麦、都内唯一のあんこう料理専門店 いせ源など老舗が並ぶエリア。戦前と令和が入り混じって不思議な感覚になった。思わず立ち止まりたくなる建物ばかり。


番外編:御茶ノ水の関連スポット

神田は、寅ちゃんが通った明律大学のモデル『明治大学』がある御茶ノ水からほど近く。放課後に行きやすかったんだろうな〜と想像。
明治大学ではとらつばの展示会も開催されていました。そんな御茶ノ水で見つけた関連スポットを書き連ねます。

通学路のシーンで映っていたのは、ニコライ堂。実際に寅子のモデル・三淵嘉子さんがニコライ堂で記念撮影した写真も残ってるみたい。近くの大きな橋『聖橋』もよく作中に登場した。

1955年創業の喫茶店『穂高』。穂高先生のお名前はここから……?
山小屋のような店内を小さく照らすライトたち。ピンクの電話と緑色のソファ。クーラーの風で、店の隅に積み上げられた本の栞が猫の尻尾のように揺れる。 店員さんたちが下駄や草履を履いていてその足音もなんだか心地よかった。

明治大学の近くを歩いてたら、YWCAスイミングスクールを発見。大学からかなり近い。この距離なら授業の合間に行けるわ〜と体感できた。

※上記は2024年5月に訪問した際の記録です

大正初期に建てられた『旧安田楠雄邸』

寅子のお見合いシーンや、はるさんの実家・旅館のシーンも旧安田楠雄邸が撮影地の模様。

文京区千駄木に残る、大正初期築の建物。震災や空襲を免れ、数々の人が丁寧に引き継ぎ、ほぼ当時の姿で残っているという奇跡!カーテンまでも当時の物って...!

応接間

↑壁紙とカーテンはなんと創建当初のもの!

応接間は建物内唯一の洋間。 造作材や家具にクルミ材が使われていて、それにちなんで暖炉周りの柱にリスやフクロウなど森の動物が掘られている。


サンルーム

なんと言っても応接間に隣接した、広いサンルームが素敵すぎて...! 一面のゆらめくガラス戸越しに庭に包まれるような。当時の蓄音機が残されていて、当時は音楽を聴きながらここで訪問者をもてなしたのかなと想像しながら。 渡り廊下の先には“残月の間”“茶の間”など和室が連なります。


茶の間

↑押し入れの中には水屋が

ここは家族のためのお茶の間だそうだけど、とはいえやはりお屋敷。 深い庇と濡れ縁、猫間障子があり、ゆったりお庭を堪能できる。豊かな造作に惚れ惚れ。押し入れの中には水屋が造られてた! 脇の廊下の下には防空壕があり、年に2回公開しているそう。


お座敷

↑ペンギンと「ベスト」の字

照明の電気コードさえコードらしく見えないよう意匠されてる非日常空間。木製窓の鍵にペンギンや「ベスト」の字が描かれていてちょっと笑えたり。
ガイドの時間では無かったのだけど、ほぼ貸切状態だったこともあってかスタッフの方々が見所やおすすめの撮影位置を教えて下さって、嬉しかったです。写真まで撮っていただけた。


キッチン

↑ここで若い頃のはるさんが座り込んでいた
↑冷蔵庫!

興味深かったのがキッチン!大きな天窓がありサンルームみたいな台所。 昭和初期、ご結婚を機に当時の最新式であったアイランド型配置に改造されたのだそう。 そりゃあホームパーティもあったでしょうから、食器棚も特大サイズ。 氷を入れて冷やす木製冷蔵庫も残ってた!


2階

↑寅子のお見合いシーンはおそらく此処
↑桜の木を目前に見られる縁側!

1階だけでなく2階にも縁側が! 枝垂れ桜の木を間近に望めます。あまりに森閑とした空間で、避暑地に旅行に来た気分だった。
2階は客間、次の間、予備室で構成されていて、とにかく引くほど広い。


お風呂場

↑洗髪台。初めて見た!

お風呂場もすごい! まず脱衣所が畳。そこに洗髪台があってびっくり!当時は蛇口がついていたそう。日本髪の女性方が髪を洗ってそのまま此処で髪結していたのかな、と想像するだけでタイムスリップ気分。


滴るように鮮烈な緑と豊かな建築。都心とは思えない空間だった…。ガイドツアーや季節のイベントも多数開催されているので、公式サイトをぜひご覧ください。

※上記は2023年5月に訪問した際の記録です



読んでくださりありがとうございました!

◆Twitter
https://twitter.com/530E

◆Instagram
https://www.instagram.com/todaemi_arakawa/

いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!